2017年1月28日土曜日

18年 阪神vs西鉄 7回戦


7月16日 (金) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 計
0 0 0 1 0 0 0 1 1  0   0   0  3 阪神 23勝18敗3分 0.561 仁科栄三 若林忠志
0 0 0 0 1 0 2 0 0  0   0   0  3 西鉄 14勝26敗4分 0.350 近藤貞雄


三塁打 (神)玉置、御園生 (西)山田

勝利打点 なし

猛打賞 (神)玉置玉一 2


近藤貞雄、12回を完投

 試合開始は午後零時55分、試合終了は午後4時4分。試合途中、「防空演習」のため2時間23分の中断があり、試合時間は1時間44分であった。

 阪神は初回、一死後山口政信が三前にセーフティバントを決め、景浦将の中前打で一死一二塁、しかし門前真佐人の遊ゴロは「6-4-3」と渡ってゲッツー。


 阪神は4回、一死後門前が左前打で出塁、玉置玉一の中前打で一走門前は三塁に進み一死一三塁、ここで玉置が二盗、キャッチャー中村民雄からの二塁送球が悪送球となって三走門前がホームに還り1点を先制する。


 4回まで無安打だった西鉄は5回、二死後鵜飼勉が四球を選んで出塁、トップに返り中村信一が左前打を放ち二死一二塁、濃人渉が左前にタイムリーを放って1-1の同点に追い付く。


 阪神は7回、先頭の玉置が右中間に三塁打、田中は三ゴロに倒れて一死三塁、続く野口昇の打席でスクイズ、しかし野口のバントは低い捕飛となり、キャッチャー中村民雄が三塁に送球してダブルプレー。


 西鉄は7回裏、先頭の山田秀夫が右中間に三塁打、鵜飼が四球を選んで無死一三塁、阪神ベンチはここで先発の仁科栄三から若林忠志にスイッチ、トップに返り中村信一も四球を選んで無死満塁、濃人の遊ゴロをショート野口昇がバックホームするがセーフ、野選が記録されて2-1と勝ち越し、濃人には打点が記録される。なお無死満塁から黒沢俊夫の二ゴロ併殺の間に三走鵜飼が還って3-1、この場合は黒沢には打点は記録されない。


 阪神は8回、先頭の乾国雄が中前打を放つと代走に御園生崇男を起用、若林がストレートの四球を選んで無死一二塁、トップに返り塚本博睦に代わる代打金田正泰が送りバントを決めて一死二三塁、山口の二ゴロの間に三走御園生が還って2-3とする。


 阪神は9回、二死後野口昇が四球を選んで出塁、御園生が右中間に三塁打を放って3-3の同点に追い付く。


 阪神は11回、先頭の門前がストレートの四球で出塁、玉置の中前打で門前は三塁に進んで無死一三塁、田中の一ゴロでファースト野口明がベースを踏むと三走門前がホームにスタート、野口明がキャッチャー中村民雄に送球すると門前は三本間に挟まれ三塁に戻るが一走玉置も三塁ベースに達して雪隠詰め、三塁ベース上の二人に中村民雄からの送球を受けたショート濃人はまず門前にタッチしてから玉置にタッチ、この場合三走門前に占有権があるため門前は三塁ベースを踏んでいなければならないが、自分がアウトになったと勘違いして塁を離れたところに濃人がタッチしてダブルプレー、濃人の頭脳的プレーであった。草野球でよく見かけるこのシーンは、時折プロ野球でも見られることがある。先に占有権のある走者にタッチして自分がアウトになったと勘違いさせるところがミソです。


 近藤貞雄は12回を完投して9安打6四球5三振、10回以降は若林と共に無失点に抑えて延長12回引き分けた。


 この試合で阪神のショートは野口昇、西鉄のファーストが野口明でセンターは野口二郎。3兄弟が同じグラウンドに立つのはこの試合が最後で、野口昇は戦死することとなる。野口昇はスクイズ失敗に守っても野選で勝越し点を与えるなど前半戦は冴えなかったが、1点ビハインド9回二死無走者の土壇場の場面で四球を選び、同点のホームを踏む起死回生の活躍を見せた。



*「雑記」欄には、「三塁上に2走者重なり、門前離塁して併殺される。」と書かれている。
 下段には試合時間について「タイム2.23を差引いた時間」と書かれており、防空演習のため2時間23分中断した経緯が説明されている。





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