2017年4月22日土曜日

18年 西鉄vs南海 8回戦


8月14日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
2 2 0 1 0 0 0 0 1 6 西鉄 21勝29敗5分 0.420 野口二郎
0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 南海 20勝34敗1分 0.370 丸山二三雄 長沼要男

勝利投手 野口二郎   13勝10敗
敗戦投手 丸山二三雄 3勝11敗

三塁打 (西)野口明

勝利打点 野口明 5


快進撃西鉄5連勝

 西鉄は初回、先頭の中村信一が四球を選んで出塁、濃人渉の左前打で無死一二塁、野口二郎の当りはファーストライナー、ファーストの中野正雄が二塁に送球して二走中村は戻れずダブルプレー、二死一塁となるが、野口明が中越えに三塁打を放って一走濃人が生還、センター猪子利男からの返球が悪送球となる間に打者走者の野口明も還ってこの回2点を先制する。

 西鉄は2回、先頭の黒沢俊夫が右前打、富松信彦が四球を選んでこの回も無死一二塁、南海ベンチはここで早くも先発の丸山二三雄から長沼要男にスイッチ、山田秀夫が送って一死二三塁、鵜飼勉が中前に2点タイムリーを放って4-0と大きくリードする。


 西鉄は4回、先頭の富松信彦が四球で出塁、山田の左前打で富松は一気に三塁を陥れ、送球の隙に二塁を狙った打者走者の山田は「8-6-4」と転送されて二塁タッチアウト、鵜飼がストレートの四球を選んで一死一三塁、トップに返り中村の左犠飛で5-0と更にリードを広げる。


 南海は4回裏、先頭の岡村俊昭が右前打で出塁、中野の三ゴロをサード中村信一がエラー、二死後長沼要男が右前にタイムリーを放って1点返し1-5とする。


 西鉄は9回、先頭の中村信一の当りは一二塁間へのゴロ、ファースト中野がベースカバーに入ったピッチャー長沼要男に送球するがタイミングはセーフでしかも悪送球、中村は二塁に進み、濃人の中前打で無死一三塁、野口二郎の左犠飛で6-1とダメ押す。


 復調著しい野口二郎は4安打2四球3三振1失点、自責点ゼロの完投で13勝目をあげる。


 西鉄はこれで5連勝、この間、野口二郎が3勝2セーブを記録している。


 この試合の殊勲者は先制&決勝の三塁打を放って勝利打点を記録した野口明であるが、2回に試合を決める追撃タイムリーを放った鵜飼勉が「並列の殊勲者」となる。



2017年4月20日木曜日

18年 阪急vs大和 8回戦


8月14日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 阪急 19勝34敗2分 0.358 中田武夫
0 1 1 0 1 0 0 0 X 3 大和 24勝27敗4分 0.471 石田光彦

勝利投手 石田光彦 8勝7敗
敗戦投手 中田武夫 4勝9敗

二塁打 (急)上田 (和)岡田
三塁打 (和)金子

勝利打点 金子裕 2

猛打賞 (和)岡田福吉 1、小島利男 2


石田光彦、1安打ピッチング

 阪急は初回、先頭の上田藤夫が右中間に二塁打、山田伝はストレートの四球で無死一二塁、下社邦男の一ゴロで山田が二封されて一死一三塁、三木久一の当りはセンターライナー、三走上田がタッチアップから生還して1点を先制する。

 大和は2回、先頭の高橋吉雄がレフト線にヒット、小島利男の中前打で無死一二塁、鈴木秀雄が一塁線に送りバントを決めて一死二三塁、石田光彦の当りはセンターフライ、三走高橋がタッチアップから生還して1-1の同点とする。


 大和は3回、二死後岡田福吉が三遊間にヒット、金子裕が右中間をライナーで破る三塁打を放ち岡田が生還、2-1と勝ち越す。


 大和は5回、二死後木村孝平がレフト線にヒット、岡田が左中間を破る二塁打を放ち一走木村が一気にホームに還って3-1とする。


 石田光彦は、初回先頭の上田に二塁打を許したのがこの日唯一の被安打、27個連続アウトを記録した。特に4回から8回のピッチングは圧巻で、3三振と4個の捕邪飛に打ち取っている。如何に石田の球がキレていたかを示す投球内容である。


 石田は1安打6四球3三振1失点の完投で8勝目をあげる。


 中田武夫も8回を完投して9安打3失点であったが無四球ピッチングであった。


 キャッチャー鈴木秀雄が、下社邦男が試みた2度の盗塁を刺して石田を助けた。この日の鈴木は、補殺が下社の盗塁を刺した2個、3三振と捕邪飛4個で刺殺は7個を記録した。



2017年4月19日水曜日

18年 大和vs南海 7回戦


8月11日 (水) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 0 0 1 2 0 0 4 大和 23勝27敗4分 0.460 畑福俊英 片山栄次
1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 南海 20勝33敗1分 0.377 別所昭

勝利投手 片山栄次 9勝14敗
敗戦投手 別所昭   12勝16敗

二塁打 (和)金子 (南)別所

勝利打点 片山栄次 1


片山栄次、投打に活躍

 大和は初回、先頭の木村孝平が一塁線にヒット、岡田福吉の三ゴロの間に木村は二進、金子裕がレフト線に二塁打を放って1点を先制する。高橋吉雄が左前打を放って一死一三塁、鈴木秀雄はストレートの四球で一死満塁、苅田久徳の三ゴロが「5-4-3」と渡ってダブルプレー。

 南海は1回裏、二死後岡村俊昭が一塁にヒット、中野正雄が中前打を放って二死一二塁、鈴木芳太郎の左前タイムリーで1-1の同点に追い付く。


 南海は3回、先頭の長谷川善三の当りは中飛、これをセンター渡辺絢吾が落球、岡村はストレートの四球で無死一二塁、大和ベンチはここで先発の畑福俊英から片山栄次にスイッチ、中野は中飛、鈴木は一飛、別所昭は四球を選んで二死満塁、堀井数男は三ゴロに倒れて無得点。


 大和は6回、先頭の高橋がストレートの四球で出塁、鈴木秀雄の送りバントは一飛となって失敗、苅田の遊ゴロをショート長谷川がエラーして一死一二塁、小松原博喜は左邪飛に倒れて二死一二塁、片山が右前に勝越しタイムリーを放って2-1とする。


 大和は7回、先頭の木村が左前打を放って出塁、岡田は二飛に倒れるが、木村が二盗を決めて一死二塁、金子が中前にタイムリーを放って3-1、バックホームの間に打者走者の金子は二塁に進み、高橋は左飛に倒れるが、鈴木秀雄がストレートの四球で二死一二塁、苅田が右前にタイムリーを放ち4-1と突き放す。


 大和二番手の片山栄次は7イニングを1安打4四球無三振無失点の好投を見せて9勝目をあげる。打っても決勝打を放つ活躍であった。




2017年4月18日火曜日

18年 阪急vs朝日 8回戦


8月10日 (火) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0   0   0  0 阪急 19勝33敗2分 0.365 笠松実 中田武夫
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0   0   0  0 朝日 30勝21敗3分 0.588 林安夫


勝利打点 なし

猛打賞 (急)池田久之(4安打) 2


林安夫、12回を無失点

 朝日は初回、一死後酒沢政夫が一塁に内野安打、中谷順次も中前打を放って一死一二塁、更に重盗を決めるが浅原直人は三振、早川平一が四球を選んで二死満塁、林安夫は遊飛に倒れて無得点。

 朝日はこの後7回まで無安打が続いた。


 初回のチャンスに打てなかった林は快調なピッチングで無失点を続ける。4回、二死後三木久一に左前打を許し、笠石徳五郎は四球、池田久之にも左前打を打たれて二死満塁のピンチを迎えるが、笠松実を三振に打ち取り無失点。6回、7回、8回と走者を出すが3イニング連続併殺で切り抜ける。


 阪急は9回、一死後三木が右中間にヒット、笠石が左前打を放って一死一二塁、池田が中前にヒットを放ち、二走三木が三塁ベースを蹴ってホームに向かうがセンター坪内道則からのバックホームにタッチアウト、4回途中から二番手として登板している中田武夫も遊飛に倒れて無得点。


 林安夫は延長に入っても安定したピッチングで、10回二死後上田藤夫に右前打を許すが山田伝を中飛に抑え、11回、12回は三者凡退。


 朝日は12回裏、一死後林が左前打で出塁、この回で時間切れとなるので代走に真田重蔵を起用、小林章良に代わる代打渡辺時信の二ゴロで真田は二封、大友一明が中前打を放って二死一二塁と最後のチャンスを迎えるが、広田修三に代わる代打景浦賢一が二ゴロに倒れ、延長12回引き分く。


 林安夫は12回を9安打2四球3三振無失点。


 阪急先発の笠松実は3回3分の1を2安打3四球1三振無失点。二番手の中田武夫は8回3分の2を5安打2四球2三振無失点。


 両軍あと1本のチャンスはあったが無得点。阪急では池田久之が5打数4安打の活躍、朝日では途中出場の大友一明が2打数2安打の活躍を見せた。



2017年4月17日月曜日

18年 西鉄vs名古屋 8回戦


8月10日 (火) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 3 0 0 0 0 3 西鉄 20勝29敗5分 0.408 野口二郎
0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 名軍 29勝18敗6分 0.617 森井茂 野口正明

勝利投手 野口二郎 12勝10敗
敗戦投手 森井茂      4勝4敗

二塁打 (西)黒沢

勝利打点 なし


復調野口二郎、12勝目

 名古屋先発の森井茂は序盤好投、4回まで三者凡退3回。2回は先頭の野口明に右前打を許し、中村民雄も二塁に内野安打、黒沢俊夫が送りバントを決めて一死二三塁のピンチを迎えるが、富松信彦を浅い左飛、山田秀夫を遊ゴロに抑える。

 西鉄は5回、先頭の黒沢がライト線に二塁打、富松信彦の一ゴロでファースト加藤正二が二塁に送球するが悪送球となって二走黒沢が一気に生還して1点を先制、打者走者の富松は二塁に進み、山田の右前打で無死一三塁、鵜飼勉が中前にタイムリーを放って2-0、トップに返り中村信一が三塁線にセーフティバントを決めて無死満塁、名古屋ベンチはここで先発の森井から野口正明にスイッチ、濃人渉の三ゴロをサード小鶴誠がホームに送球して三走山田は本封、野口二郎の二ゴロの間に三走鵜飼が還って3-0とする。


 名古屋は6回、先頭の石丸藤吉が四球で出塁、古川清蔵が左前打で続いて無死一二塁、小鶴の遊ゴロは「6-4-3」と渡ってゲッツー、二死三塁となるが吉田の二遊間タイムリーで1-3とする。


 復調著しい野口二郎は7回以降を無安打に抑え、4安打3四球2三振1失点の完投で12勝目をあげる。


 西鉄はこれで4連勝。打線では前半戦不調に喘いでいた黒沢俊夫が復調してきたのが大きい。5回の3点は黒沢の二塁打に端を発したものであった。


 森井茂は4回3分の1を無四球、野口正明も5イニングを無四球に抑えた。



2017年4月15日土曜日

18年 巨人vs南海 8回戦


8月10日 (火) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 2 0 0 0 0 1 0 4 巨人 35勝17敗2分 0.673 藤本英雄
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 南海 20勝32敗1分 0.385 長沼要男

勝利投手 藤本英雄 22勝6敗
敗戦投手 長沼要男   3勝6敗

勝利打点 小暮力三 1

藤本英雄、3試合連続完封

 巨人は初回、先頭の呉昌征が一塁への内野安打から二盗に成功、白石敏男の遊ゴロの間に呉は三進、小暮力三の右犠飛で1点を先制する。

 巨人は3回、先頭の小池繁雄がストレートの四球で出塁、坂本茂の右前打で無死一三塁、ここで坂本が二盗に成功、キャッチャー荒木正が二塁に送球すると三走小池がディレード気味にスタート、ショート長谷川善三はサード鈴木芳太郎に送球して小池は三本間に挟まれ、「2-6-5-2-5-1」と転送されるが、サード鈴木の送球が小池に当たり小池は生還、三塁に達していた坂本も還って3-0とする。


 巨人は8回、先頭の呉が中前打で出塁するとこの日2個目の盗塁に成功、白石の二遊間ヒットがタイムリーとなって4-0として試合を決める。


 藤本英雄はこの日も快調なピッチング、2安打1四球6三振で3試合連続、今季9度目の完封で22勝目をあげる。


 呉昌征が2個の盗塁を決めて共に得点に結びつけた。


 呉は5月2日の阪神戦で門前真佐人に刺されてからは、24回連続盗塁成功を続けている。昭和18年の山田伝と呉昌征の盗塁王争いは、一リーグ時代最もハイレベルな争いとなる。山田はここまで42個、呉はこの日で31個。呉はここまで盗塁失敗が僅かに2回で山田は6回。しかし山田は一試合3盗塁が4回あるが呉は1回だけ。成功率では呉昌征に凱歌が上がるが、爆発力では山田伝が上回っている。



18年 阪神vs大和 8回戦


8月10日 (火) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 計
0 0 0 0 0 0 0 0 1  0   0   0  1 阪神 25勝23敗5分 0.521 若林忠志
0 1 0 0 0 0 0 0 0  0   0   0  1 大和 22勝27敗4分 0.449 石田光彦 片山栄次

勝利打点 なし


12回の激闘

 大和は2回、二死後苅田久徳が四球を選んで出塁、小松原博喜が中前打を放ち二死一二塁、石田光彦が左前に先制タイムリーを放って1点をリードする。

 石田はピッチングでも快調で、3回まで2四球を出すも無安打に抑える。4回、先頭の藤村冨美男が中前打、藤村が二盗を試みるがキャッチャー鈴木秀雄からの送球にタッチアウト、景浦将に四球を与えるが、玉置玉一を右飛、田中義雄を二飛に打ち取る。


 5回、先頭の門前真佐人の遊ゴロをショート木村孝平がエラー、若林忠志が送りバントを決め、武智修の遊ゴロも木村がエラーして一死一三塁、トップに返り山口政信の当りはセカンドライナー、一走武智が帰れずダブルプレー。


 石田は6回を三者凡退に抑えるが、7回、二死後門前に四球、代走に野口昇が起用され、若林に中前打を許して二死一二塁、しかし武智に代わる代打御園生崇男を遊飛に打ち取る。8回、一死後金田正泰が三前にバントヒット、藤村に右前打を許して一死一三塁、ここも景浦を遊ゴロ併殺に打ち取りここまで無失点。


 阪神は9回、先頭の玉置が四球を選んで出塁、田中の右前打で無死一二塁、ここで石田が二塁牽制で玉置を刺すが、野口昇に四球、若林にも四球を与えて一死満塁、大和はここでライトを小島利男から杉江文二に交代、御園生が二前にスクイズを決めて遂に1-1の同点、石田は力尽きて降板、二番手として片山栄次がマウンドに上がる。山口は四球で二死満塁、金田が中飛に倒れて同点止まり。


 延長に入って若林と片山が無失点ピッチングを続け、規定により12回引分け。


 若林忠志は12回を8安打3四球無三振1失点で完投。石田光彦は8回3分の2を5安打7四球1三振1失点、片山栄次は3回3分の1を無安打2四球2三振無失点に抑えた。


 9回阪神同点の場面、御園生崇男はセカンド前にスクイズを決めたが、これはプッシュバントの可能性もあるが、大和はセカンド苅田久徳が突っ込むスクイズシフトを敢行したかもしれない。30年ほど前の高校野球でもよく見られたスクイズシフトです。


2017年4月13日木曜日

18年 西鉄vs阪急 7回戦


8月8日 (日) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 3 0 0 0 0 2 6 西鉄 19勝29敗5分 0.396 近藤貞雄 野口二郎
0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 阪急 19勝33敗1分 0.365 江田孝 高橋敏 笠松実


勝利投手 近藤貞雄 2勝2敗
敗戦投手 江田孝     4勝3敗
セーブ     野口二郎 3

二塁打 (西)中村民雄、黒沢

勝利打点 濃人渉 1



西鉄、2試合連続14安打の猛攻

 西鉄は初回、先頭の中村信一が右前打を放つと二盗に成功、濃人渉が左前に先制タイムリーを放ち1-0とする。一死後野口明が右前打を放つと阪急ベンチは早くも先発の江田孝から高橋敏にスイッチ、高橋が後続を抑える。

 西鉄は3回、一死後中村民雄が左前打で出塁、黒沢俊夫のカウントがボールスリーになると阪急ベンチは高橋から三番手の笠松実にスイッチ、笠松は続く富松信彦に右前打を許して一死満塁とするが、近藤貞雄を二ゴロ併殺に打ち取る。


 西鉄は4回、一死後中村信一が四球で出塁するが今度は盗塁失敗、しかし濃人が四球を選び、野口二郎が中前打を放って二死一二塁、野口明の遊ゴロをショート中村栄が二塁に送球するがセカンド上田藤夫が落球して二死満塁、ここで中村民雄がライト線に走者一掃の二塁打を放ち4-0と大きくリードする。


 阪急は6回、一死後下社邦男が四球で出塁、笠石徳五郎は中飛に倒れるが、池田久之が四球を選んで二死一二塁、笠松の遊ゴロをファースト野口明が落球して二死満塁、三木久一の内野安打で1点を返す。


 西鉄は9回、先頭の野口二郎が中前打、野口明も右前打を放って無死一二塁、中村民雄の当りは右前にに抜けるがライト松本泰三が二塁に送球して野口明は二封、中村民雄はヒットを1本損してライトゴロが記録され一死一三塁、中村が二盗を決めて一死二三塁、黒沢がライトに2点タイムリーを放って6-1として試合を決める。


 西鉄は7回から復調してきた野口二郎を投入して逃げ切り3連勝、エースの復活と共にチームも徐々に調子を上げてきた。特に打線が好調で2試合連続で14安打を記録。前日4安打の中村民雄はこの日も2安打3打点の活躍、ライトゴロでヒットを1本損して2試合連続猛打賞は逃した。



2017年4月10日月曜日

長島甲子男の不思議


 昭和18年8月8日、朝日vs名古屋8回戦で、名古屋9回裏の攻撃、岩本章の代走に長島甲子男が起用された場面をお伝えいたしました。

 長島甲子男は昭和17年と18年は戦前の名古屋で、戦後になって昭和21年と22年は中部日本、23年は急映フライヤーズで選手登録されましたが、公式戦に出場したのはこの試合で代走に起用された1試合のみです。


 通算成績は1試合出場、0打数0安打0本塁打。選手の少ない時代に通算5シーズンに亘って選手登録されながら1試合のみの出場、不思議な球歴です。



*長島甲子男の名前がスコアカードに登場するのはこの場面だけです。








18年 朝日vs名古屋 7回戦


8月8日 (日) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 1 0 1 0 2 朝日 30勝21敗2分 0.588 林安夫
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 名軍 29勝17敗6分 0.630 石丸進一

勝利投手 林安夫     18勝8敗
敗戦投手 石丸進一 11勝5敗

二塁打 (名)小鶴

勝利打点 中谷順次 4


林安夫、今季11度目の完封

 首位巨人が快進撃を続けているので、朝日も名古屋も負けられない一戦とあって、林安夫、石丸進一のエース対決となった。

 朝日は初回、先頭の坪内道則が四球で出塁、酒沢政夫が送って一死二塁、しかし中谷順次は三ゴロ、浅原直人も三ゴロに倒れて無得点。


 朝日は2回、先頭の早川平一がレフト線にヒット、林は二飛に倒れ、小林章良の三前バントが犠打となって二死二塁、野本良雄が二遊間に内野安打、二走早川は三塁ベースを蹴ってホームに向かうが、ショート金山次郎からの送球にタッチアウト。


 名古屋は3回、先頭の金山が左前打で出塁、石丸進一の投ゴロの間に金山は二進、しかしトップに返り石丸藤吉は右飛、古川清蔵も右飛に倒れて無得点。


 5回まで両軍無得点で迎えた朝日6回の攻撃、ここまで1四球の石丸進一が突然乱れ、先頭の広田修三がストレートの四球で出塁、トップに返り坪内もストレートの四球で一死一二塁、酒沢の一ゴロをファースト小鶴誠が三塁に送球して二走広田は三封、二死一二塁から中谷が左前に先制タイムリーを放って1点をリードする。


 朝日は8回、一死後坪内がストレートの四球で出塁、酒沢の二ゴロの間に坪内は二進、中谷は四球で二死一二塁、浅原が右前にタイムリーを放って貴重な追加点を奪い2-0とする。ここも石丸のコントロールの乱れに付け込んだ。


 名古屋は9回裏、先頭の吉田猪佐喜が中前に痛烈なヒット、西沢道夫もレフト線に痛打を放って無死一二塁、しかし芳賀直一の送りバントは三邪飛となって失敗、ここで藤原鉄之助に代わって岩本章が代打で登場、5月30日以来の出場となる岩本は三ゴロ、サード中谷がベースを踏んで二死一二塁、岩本の代走に長島甲子男を起用、金山に代わる代打桝嘉一が四球を選んで二死満塁、しかし石丸進一は右飛に倒れてゲームセット。


 林安夫は6安打3四球1三振で今季11度目の完封、18勝目をあげる。


 石丸進一は後半、突然コントロールを乱して墓穴を掘った。


 首位巨人を追う両チームの白熱した勝負は両軍無失策の引き締まった試合であった。



2017年4月9日日曜日

ハムストリング


 大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋の3つの大腿後面にある筋のことをハムストリングといいます。

 野球選手が怪我しやすい部位であり、これを防止するには脚の裏側を伸ばすストレッチが肝要となります。


 筆者は学生野球卒業後、草野球を20年続けましたが怪我とは無縁でした。膝っ小僧を擦りむく擦り傷はしょっちゅうでしたが(笑)。


 草野球であっても、怪我しては仕事に差し支えますので、それだけは避けるために怪我防止のためのストレッチは欠かしませんでした。


 本格的なアスリートは、厳しい練習には果敢に向かっていきますが、楽な運動のストレッチは軽視しがちです。イチローが試合中ストレッチを続ける理由は、イチローの唯一の欠点である体の硬さを十分認識しているからです。


 草野球の世界でも、学生時代にやってきた輩ほど、ハムストリングをやります。ストレッチを馬鹿にしている証左ですね。


 怪我防止には、ストレッチが最も有効です。大谷君も、ストレッチを欠かさずに。



18年 阪神vs巨人 7回戦


8月8日 (日) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 阪神 25勝23敗4分 0.521 若林忠志
1 0 0 0 0 0 0 0 X 1 巨人 34勝17敗2分 0.667 藤本英雄

勝利投手 藤本英雄 21勝6敗
敗戦投手 若林忠志 15勝8敗

三塁打 (巨)永沢富士雄

勝利打点 青田昇 8


藤本英雄、今季8度目の完封

 巨人は藤本英雄が中5日で満を持しての先発。阪神は若林忠志監督で応戦する。

 巨人は初回、先頭の呉昌征の当りは二ゴロ、セカンド乾国雄からの送球をファースト門前真佐人が後逸して呉は二塁に進み、白石敏男は中飛に倒れるが、小暮力三の中前打で一死一三塁、青田昇の二ゴロ併殺崩れの間に三走呉が還って1点を先制する。中島治康監督が右前打で続くが、多田文久三は遊ゴロに倒れてこの回1点止まり。中島のヒットは7月16日以来である。


 このスミ一を藤本が守り抜いた。


 阪神は初回、一死後塚本博睦が左前打で出塁、玉置玉一のカウントがツースリーとなって塚本はスタート、玉置は三振に倒れるが二塁はセーフで塚本が二盗、景浦将に対して初球ボール、2球目ファウル、藤本はクサいところを突いてボールが続き景浦を歩かせ、田中義雄は左飛に倒れてスリーアウトチェンジ。塚本が動かなければ景浦と勝負になって結果は違っていたかもしれない。
 阪神は2回、先頭の武智修が中前打で出塁、トップに返り山口政信は右飛、塚本の遊ゴロでランナーが入れ替わり、塚本が二盗を試みるがキャッチャー多田文久三からの送球にタッチアウト。


 藤本は4回~8回を無安打ピッチング。


 阪神は9回、先頭の塚本が二塁に内野安打、玉置が送って一死二塁と最後の反撃を試みるが、景浦は遊ゴロ、田中も投ゴロに倒れて藤本を崩せなかった。


 藤本英雄は3安打2四球2三振で今季8度目の完封、21勝目をあげる。初回の二死二塁の場面では景浦との勝負を避けたが、最終回の一死二塁の場面では景浦と勝負。初回は冷静に判断し、最終回は気迫のこもったピッチングであった。


 巨人はこれで10連勝、首位固めに入ってきた。藤本は8連勝、巨人の10連勝は川畑博の2勝と藤本の8勝で構成されている。


 好調な打線の中で一人不振に喘ぐ中島治康監督にも約3週間ぶりにヒットが出た。



2017年4月8日土曜日

18年 大和vs南海 6回戦


8月8日 (日) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 大和 22勝27敗3分 0.449 畑福俊英
0 0 0 3 1 0 0 1 X 5 南海 20勝31敗1分 0.392 別所昭

勝利投手 別所昭   12勝15敗
敗戦投手 畑福俊英 6勝5敗

勝利打点 なし


大和バッテリーが4つの悪送球

 3回まで無安打だった南海は4回、先頭の岡村俊昭が三前にセーフティバントを決めて出塁、中野正雄の左前打で無死一二塁、鈴木芳太郎が送りバントを決めて一死二三塁、別所昭はストレートの四球で一死満塁、堀井数男の当りは投ゴロ、ピッチャー畑福俊英はゲッツーを狙ってホームに送球し三走岡村は本封、キャッチャー鈴木秀雄からの一塁送球が大悪投となり、二走中野に続いて一走別所までもが生還、打者走者の堀井は三塁に向かい、バックアップのライト小島利男からの送球を中継した畑福が三塁に送球するがこれも悪送球、堀井は一気にホームに還り、大和守備陣の乱れから3点を先制する。

 南海は5回、一死後猪子利男が四球を選んで出塁すると二盗に成功、キャッチャー鈴木の悪送球もあって猪子は三進、長谷川善三の当りはピッチャーを強襲、これをショート木村孝平がバックアップして一塁に刺すが、この間に三走猪子が還って4-0とする。


 南海は8回、一死後中野が四球で出塁、ここで中野がディレードスチール、ピッチャー畑福からの二塁送球が悪送球となって中野は三塁に進み、鈴木の遊ゴロの間に中野が還って5-0とする。


 別所昭は大和打線を4安打に抑え、6四球2三振で今季8度目の完封、12勝目をあげる。


 畑福俊英も南海打線を3安打に抑え、5失点ながら自責点はゼロの完投であった。とは言え畑福は野手として2つの悪送球、キャッチャー鈴木秀雄も2つの悪送球を犯し、バッテリーエラーではない野手としてのバッテリーの4つの悪送球が全てであった。



18年 西鉄vs朝日 8回戦


8月7日 (土) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 1 1 0 2 4 西鉄 18勝29敗5分 0.383 野口二郎
1 0 0 0 0 0 0 0 1 2 朝日 29勝21敗2分 0.580 林安夫 真田重蔵

勝利投手 野口二郎 11勝10敗
敗戦投手 真田重蔵   7勝8敗

二塁打 (西)中村民雄 (朝)早川、酒沢
三塁打 (西)野口明

勝利打点 中村民雄 3

猛打賞 (西)中村民雄(4安打) 1、濃人渉 2


中村民雄4安打

 朝日は初回、先頭の坪内道則が左前打で出塁、酒沢政夫は三振に倒れるが、中谷順次の打席で坪内が二盗に成功、中谷は三ゴロ、サード中村信一からの一塁送球の隙を突いて、二走坪内は三塁から一気にホームを突いてホームイン、1点を先制する。

 西鉄は5回まで毎回安打ながら無得点。


 西鉄は6回、一死後野口明が左中間を深々と破る三塁打、中村民雄が右前に同点タイムリーを放って1-1と追い付く。更に富松信彦も中前打で続き、黒沢俊夫の右直をライト浅原直人が落球して一死満塁、しかし北浦三男は三振、鵜飼勉は二ゴロに倒れて同点止まり。


 西鉄は7回、一死後濃人渉が左前打で出塁、野口二郎も左前打で一死一二塁、野口明は三邪飛に倒れるが、中村民雄がレフト線に二塁打を放って2-1と勝ち越す。


 西鉄は9回、先頭の濃人が中前打、野口二郎の右前打で無死一三塁、野口明の左飛をレフト早川平一が落球する間に三走濃人が還って3-1、中村民雄の左前打で無死満塁、富松は遊飛に倒れるが、黒沢の中犠飛で4-1とリードを広げる。


 朝日は9回裏、一死後酒沢がライトに二塁打、中谷の三ゴロの間に酒沢は三進、浅原の左前タイムリーで2-4とするが反撃もここまで。


 野口二郎は4安打2四球3三振の完投で11勝目をあげる。野口の自伝によると、この年は春から肘に電気が走る状態で前半は調子が出なかったが、後半持ち直したとのこと。今後は、野口二郎の戦前最後の快投が見られるかもしれない。


 西鉄5回の攻撃で、好調山田秀夫が頭に死球を受けて代走に北浦三男が起用された。山田は明日の試合を欠場することとなるが、その次の試合からグラウンドに元気な姿を見せることとなる。


 中村民雄が4安打を記録し、同点打と決勝打を放つ活躍を見せた。中村は熊本工業で吉原と川上の先輩に当たり、戦後は熊本工業の監督として母校を甲子園に導くこととなる。



2017年4月7日金曜日

18年 阪急vs 名古屋 8回戦


8月7日 (土) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 0 0 0 0 1 0 2 阪急 19勝32敗1分 0.373 中田武夫
2 0 1 0 0 0 0 0 X 3 名軍 29勝16敗6分 0.644 西沢道夫 野口正明

勝利投手 野口正明 4勝2敗
敗戦投手 中田武夫 4勝8敗

二塁打 (名)小鶴
三塁打 (名)吉田

勝利打点 なし

猛打賞 (名)小鶴誠 2


野口正明、好リリーフ

 阪急は初回、二死後山田伝が四球で出塁、ピッチャー西沢道夫からの牽制が悪送球となって山田は快足を飛ばして三塁に進み、下社邦男の左前タイムリーで1点を先制する。

 名古屋は1回裏、二死後小鶴誠が三前に内野安打、吉田猪佐喜も左前打で続いて無死一二塁、加藤正二の三ゴロをサード伊藤健一が一塁に大悪投、二走小鶴に続いて一走吉田も還って2-1と逆転する。


 名古屋は3回、二死後小鶴が左越えに二塁打、吉田が右中間に三塁打を放って3-1とリードを広げる。


 阪急は4回、先頭の下社が四球を選んで出塁、名古屋ベンチはここで先発の西沢から二番手の野口正明にスイッチ、藤原鉄之助に遊ゴロが「6-4-3」と渡ってダブルプレー、金山次郎も投ゴロに倒れて無得点。


 阪急は8回、先頭の伊藤に代わる代打三木久一の左㎜ゴロをサード芳賀直一がエラー、松本泰三                                 がレフト線にヒットを放ち無死一二塁、トップに返り中村栄が送りバントを決めて一死二三塁、上田藤夫の中前タイムリーで1点返し2-3と迫ってなお一死一三塁、しかし野口正明が踏ん張り、山田は遊飛、下社も投ゴロに倒れて同点はならず。この試合最大のヤマ場であった。


 名古屋二番手の野口正明は、6イニングを3安打無四球1三振1失点、自責点ゼロの好投を見せて4勝目をあげる。


 打線では小鶴誠が猛打賞、2安打の吉田猪佐喜と共に主軸の当りは続いているが、藤原鉄之助や金山次郎の伏兵陣の当りが止まってきているのが気懸り。



2017年4月5日水曜日

18年 巨人vs大和 8回戦


8月7日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
2 0 0 0 3 0 2 1 0 8 巨人 33勝17敗2分 0.660 中村政美 川畑博
0 0 2 0 0 0 1 0 0 3 大和 22勝26敗3分 0.458 畑福俊英 石田光彦

勝利投手 川畑博     6勝2敗
敗戦投手 石田光彦 7勝7敗

二塁打 (巨)呉2、伊藤、小暮
三塁打 (巨)白石
本塁打 (和)石田 1号

勝利打点 白石敏男 4

猛打賞 (巨)白石敏男 2


白石敏男が決勝打

 巨人は9連投中の藤本英雄を明日の阪神戦に回して中村政美が先発。

 巨人は初回、先頭の呉昌征がセンター左後方に二塁打、白石敏男が中前にタイムリーを放って1点を先制、センター渡辺絢吾がジャッグルする間に打者走者の白石は二進、小暮力三は二飛に倒れて一死二塁、青田昇の二ゴロをセカンド苅田久徳がエラーして一死一三塁、伊藤健太郎の左犠飛で2-0とする。


 大和は3回、一死後渡辺絢吾が左前打で出塁、トップに返り木村孝平がストレートの四球を選んで一死一二塁、岡田福吉がレフト線にタイムリーを放って1-2、鈴木秀雄が四球を選んで一死満塁、高橋吉雄の押出し四球で2-2の同点に追い付く。巨人ベンチはここで先発の中村から川畑博にスイッチ、川畑が後続を抑えて継投策が成功する。


 巨人は4回、一死後伊藤が左中間に二塁打、多田文久三がストレートの四球で一死一二塁、大和ベンチはここで先発の畑福俊英から石田光彦にスイッチ、川畑は投ゴロ併殺に倒れて無得点。
 巨人は5回、一死後坂本茂が四球で出塁すると二盗に成功、呉昌征が四球を選んで一死一二塁、ここでダブルスチールを決めて一死二三塁、白石敏男が左中間を深々と破る三塁打を放って二者還り4-2と勝越し、小暮力三の一ゴロで三走白石がホームを突き、ファースト高橋がバックホームするがセーフ、野選が記録されて5-2とする。


 巨人は7回、一死後白石が中前打、小暮の右中間タイムリー二塁打で6-2、青田昇の遊ゴロの間に小暮は三進、伊藤の遊ゴロをショート木村が一塁に悪送球する間に小暮が還り7-2とする。


 大和は7回、石田光彦がレフトスタンドにホームランを叩き込んで一矢を報いるが時すでに遅し。


 巨人は8回、先頭の小池繁雄がサードに内野安打、坂本茂もファーストに内野安打、トップに返り呉の左中間二塁打で1点を追加し、8-3とダメ押す。


 絶好調の白石敏男が猛打賞と勝利打点を記録、多田文久三と共に脇役として活躍する小暮力三も効果的な二塁打を放った。


 石田光彦が本塁打を放った。スコアカードから確認できる昭和12年以降ではこれがプロでの唯一の本塁打となる。昭和11年の記録も聯盟ニュースから調べていますが石田が公式戦で本塁打を打った記録は見つからないので、石田光彦がプロで放った唯一の本塁打となります。




2017年4月2日日曜日

18年 阪神vs南海 8回戦


8月7日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 阪神 25勝22敗4分 0.532 御園生崇男
0 0 0 0 0 2 0 0 X 2 南海 19勝31敗1分 0.380 丸山二三雄

勝利投手 丸山二三雄 3勝10敗
敗戦投手 御園生崇男 2勝6敗

二塁打 (南)岡村

勝利打点 鈴木芳太郎 3


丸山二三雄、プロ入り初完封

 阪神は3回、先頭の山口政信が遊失に生き、金田正泰が送りバントを決めて一死二塁、しかし玉置玉一の二直に二走山口が戻れずダブルプレー。

 阪神は4回、先頭の景浦将が四球を選んで出塁、田中義雄が送って一死二塁、門前真佐人の左前打で一死一三塁、御園生崇男の左邪飛で三走景浦がタッチアップからホームを狙うが、レフト堀井数男からの返球にタッチアウトとなり、2イニング連続で併殺を記録する。


 南海は2回、先頭の鈴木芳太郎が中前打で出塁するが、堀井数男の三ゴロが「5-4-3」と渡ってダブルプレー。


 南海は5回、先頭の丸山二三雄が右前打で出塁、トップに返り猪子利男が捕前に送りバントを決めて一死二塁、しかし長谷川善三の二直に二走丸山は帰れずダブルプレー。


 5回まで両軍2個ずつの併殺を記録した。


 南海は6回、先頭の岡村俊昭がライト線に二塁打、中野正雄が左前打を放ち二盗に成功して無死二三塁、鈴木芳太郎がレフト線に2点タイムリーを放って2-0とする。これが決勝点となった。


 丸山二三雄は9四球を出したが阪神打線を2安打に抑え、6三振を奪ってプロ入り初完封を記録した。



26個


 2017年4月1日、広島vs阪神戦で26個の四球(延長戦を含むと28個)を記録しました。この記録は、1937(昭和12)年9月12日、金鯱vsライオン戦以来の記録となります。

 2010年8月29日にアップしたこの試合の実況中継にアクセスが殺到しています。皆さんよく見ていらっしゃいますね。


 当ブログには過去記事へのアクセスが多いという特徴があります。野球史を探訪するなら当ブログの過去記事にアクセスするのは、日本中に広がっている現象ですね。



2017年4月1日土曜日

18年 第11節 週間MVP


 今節は巨人が4勝0敗で首位固め、名古屋が1勝0敗2分、朝日が3勝2敗、西鉄が2勝2敗1分、阪神が2勝2敗、南海が1勝2敗、阪急が1勝3敗、大和が0勝3敗1分であった。


週間MVP

投手分門

 巨人 藤本英雄 4

 今節4連投で4勝0敗2完封。現在、9連投継続中で、この間7勝1敗1セーブ4完封。3節連続週間MVPを獲得。

 朝日 林安夫 6

 今節3勝0敗2完封。


打撃部門

 巨人 青田昇 3

 17打数6安打8打点、3V打。

 巨人 呉昌征 3

 14打数6安打7得点、5四球5盗塁。

 巨人 白石敏男 1

 16打数7安打6得点3打点。


殊勲賞

 阪急 笠松実 1

 8月2日の朝日戦で3安打完封。

 朝日 中谷順次 1

 20打数6安打、1V打、1並列の殊勲打。「並列の殊勲打」とは、勝利打点が付かない殊勲打のことを言います。

 
敢闘賞

 名古屋 小鶴誠 1

 14打数6安打1本塁打。

 大和 山田秀夫 2

 今節全試合ヒットで21打数6安打。2節連続敢闘賞を獲得。

 巨人 多田文久三 2

 17打数5安打3打点。


技能賞

 南海 丸山二三雄 1

 8月2日の阪神戦で好リリーフと決勝打。

 阪神 金田正泰 2

 8月1日の阪急戦でランニングホームラン。

2017年3月28日火曜日

18年 阪神vs朝日 8回戦


8月3日 (火) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 阪神 25勝21敗4分 0.543 御園生崇男
0 0 1 2 0 0 0 0 X 3 朝日 29勝20敗2分 0.692 林安夫

勝利投手 林安夫      17勝8敗
敗戦投手 御園生崇男 2勝5敗

二塁打 (朝)中谷

勝利打点 中谷順次 3


林安夫、無四球で今季10度目の完封勝利

 朝日は3回、一死後坪内道則の当りは遊ゴロ、これをショート武智修がエラー、酒沢政夫の中前打で一死一二塁、中谷順次のレフト線二塁打で1点を先制、なおも一死二三塁から浅原直人の中飛で三走酒沢がタッチアップからホームを突くが、センター塚本博睦からのバックホームにタッチアウト、ゲッツーとなってこの回1点止まり。

 朝日は4回、早川平一、林安夫が連続して左前打を放ち無死一二塁、キャッチャー田中義雄からの一塁牽制が悪送球となり二走早川が生還して2-0、林も三塁に進んで無死三塁、小林章良は投ゴロ、野本良雄に代わる代打大友一明も三振に倒れて二死三塁、広田修三の三ゴロをサード玉置玉一が一塁に悪送球する間に三走林が還って3-0とリードを広げる。


 朝日先発の林安夫は5回まで3安打を許すが6回以降をパーフェクトピッチング、4安打無四球3三振で今季10度目の完封、17勝目をあげる。


 林はこれで4連勝。8月1日の南海戦でも無四球1失点の完投勝利で、7月27日の大和戦では延長12回を完封して6回以降の7イニングを無四球に抑えており、現在25イニングス連続無四球を継続中である。



18年 南海vs朝日 8回戦


8月1日 (日) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 南海 17勝31敗1分 0.354 別所昭
0 0 0 0 0 1 0 2 X 3 朝 28勝19敗2分 0.596 林安夫

勝利投手 林安夫 16勝8敗
敗戦投手 別所昭 11勝15敗

三塁打 (南)八木 (朝)坪内

勝利打点 なし


酒沢政夫、好走塁

 朝日は南海先発の別所昭の前に5回まで2安打無得点。

 朝日は6回、先頭の酒沢政夫が四球を選んで出塁、中谷順次が三塁線にセーフティバント、これをピッチャー別所が一塁に悪送球、一走酒沢が快足を飛ばしてホームを駆け抜け1点を先制する。
 

 朝日は8回、先頭の坪内道則がレフト線に三塁打、酒沢が右前にタイムリーを放って2-0、中谷は三ゴロ、二塁に進んだ酒沢が送球の隙を突いて一気に三塁を陥れ、浅原直人の右前タイムリーで3-0とする。

 南海は9回、一死後八木進がレフト線に三塁打、長谷川善三の遊ゴロの間に八木が還って1点を返すが反撃もここまで。


 林安夫は2安打無四球無三振1失点の完投で16勝目をあげる。朝日守備陣は無失策で、林は4回と9回を除いて7度の三者凡退を記録した。


 この試合の勝利打点は「なし」であったが、「真の殊勲者」は追撃タイムリーを放ち好走塁が目立った酒沢政夫であった。




追加のお知らせ


 8月1日、甲子園球場の第一試合「南海vs朝日 8回戦」のアップが抜けていましたので追加させていただきます。

 ご迷惑をお掛けします
が、よろしくお願い申し上げます。


2017年3月26日日曜日

肉を切らせて骨を断つ


 稀勢の里はわざともろ差しを許したのでは。

 最初から右からの小手投げを狙っていたのではないでしょうか。


 本割では左から絞っていましたので右しか残っていなかった。


 凄かった。


 う~ん、表彰式も見せてほしかったですね(笑)。


2017年3月25日土曜日

18年 西鉄vs大和 8回戦


8月3日 (火) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計
0 0 0 0 0 0 0 0 1  1  2 西鉄 17勝29敗5分 0.370 近藤貞雄 野口二郎
0 0 0 0 1 0 0 0 0  0  1 大和 22勝25敗3分 0.468 畑福俊英 片山栄次

勝利投手 近藤貞雄 1勝2敗
敗戦投手 片山栄次 8勝14敗
セーブ      野口二郎 2

勝利打点 なし


近藤貞雄、プロ入り初勝利

 4回まで三者凡退3度で無安打の大和は5回、先頭の苅田久徳が左前打で出塁すると二盗に成功、畑福俊英の遊ゴロの間に苅田は三進、渡辺絢吾に代わる代打小島利男の遊ゴロの間に苅田が生還して1点を先制する。

 西鉄打線は大和先発の畑福俊英に7回まで4安打無得点に抑え込まれる。


 大和は8回から畑福に代えて片山栄次をマウンドに送り逃げ込みを図る。


 西鉄は9回、先頭の北浦三男の当りは遊ゴロ、これをショート木村孝平がエラーして無死一塁、代走に村瀬秀孝を起用、黒沢俊夫が送って一死二塁、野口明は三邪飛に倒れ、濃人渉が四球を選んで二死満塁、富松信彦に代わる代打野口二郎が中前に同点タイムリーを放って1-1と追い付く。


 西鉄は10回、先頭の近藤貞雄が右前打で出塁、鵜飼が三前に送りバントを決めて一死二塁、トップに返り中村信一は左飛に倒れて二死二塁、佐藤武夫に代わる代打中村民雄が左前打を放ち近藤が生還して2-1と勝ち越す。


 このプレーでは、最初、三塁塁審沢東洋男が「7-4-5」のアウトを宣告した。これに対して西鉄が抗議し、25分間の中断を経て「三塁手守備妨害」として「オブストラクション」が宣告され、近藤貞雄の生還が認められて決勝点となった。記録はレフト小松原博喜の悪送球とされ、中村民雄には打点が記録されていないので、この試合の勝利打点は「なし」となる。


 西鉄は10回裏から野口二郎がマウンドに上がり、二死後木村孝平に中前打を許すが岡田福吉を中飛に打ち取り試合終了。


 近藤貞雄は9回を投げて2安打6四球3三振1失点、野口二郎のリリーフを仰いだが、プロ入り初勝利をあげる。


 近藤は巨人時代の1946年に23勝をあげるが、その年の秋に進駐軍のジープにはねられそうになって避けた際に手を突いたところにガラス破片があり右手の指を怪我するが、これを利用してナチュナルチェンジアップを駆使して活躍を続ける。現役引退後も様々な形で球界に貢献し、1999年に野球殿堂入りすることとなる。この試合では「オブストラクションによる生還」で決勝のホームを踏んだが、波乱の野球人生を予感させるものであったかもしれない。



*「雑記」欄に走塁妨害の経緯が書かれている。



2017年3月21日火曜日

18年 南海vs阪神 7回戦


8月2日 (月) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 4 1 1 6 南海 18勝31敗1分 0.367 長沼要男 別所昭 丸山二三雄
0 1 0 0 0 4 0 0 X 5 阪神 25勝20敗4分 0.556 若林忠志


勝利投手 丸山二三雄 2勝10敗
敗戦投手 若林忠志   15勝7敗

二塁打 (南)増田

勝利打点 丸山二三雄 1

猛打賞 (南)中野正雄 3、増田敏 1 (神)玉置玉一 3


南海、毎回安打で大逆転

 阪神は六番セカンドで戦地から戻ってきた藤村冨美男が登場。

 阪神は2回、先頭の四番玉置玉一が四球で出塁するとボークで二進、五番門前真佐人も四球を選んで無死一二塁、いきなりチャンスで打席に立った藤村冨美男は一邪飛に倒れて一死一二塁、田中義雄がセンター左にヒットを放ち一死満塁、若林忠志の二ゴロの間に三走玉置が還って1点を先制する。


 南海は4回から先発の長沼要男に代えて別所昭をマウンドに送る。


 阪神は4回、先頭の玉置が右前打で出塁、門前が四球を選んで無死一二塁、別所と藤村の初対決は遊ゴロ、「6-4-3」と渡ってダブルプレー、田中も遊飛に倒れて無得点。


 阪神は6回、先頭の金田正泰がストレートの四球で出塁すると二盗に成功、山口政信も四球を選んで無死一二塁、玉置の三前バントが内野安打となって無死満塁、門前の打席で別所がワイルドピッチを犯して三走金田が生還し2-0、藤村が中前にタイムリーを放って3-0、二走玉置は三塁にストップするが、センター猪子利男からのバックホームがキャッチャーに達したのを見て打者走者の藤村は二塁に進み一死二三塁、復帰初戦から試合勘が戻ってきたようだ。南海ベンチは別所を下げて三番手として丸山二三雄をマウンドに送る。田中の二ゴロで三走玉置がホームに突っ込み、セカンド増田敏がバックホームするがセーフ、野選が記録されて4-0、田中が二盗を決めて一死二三塁、若林の遊ゴロの間に三走藤村が還って5-0と大きくリードを広げる。


 南海は6回まで毎回1安打ずつを放ちながら無得点。


 南海は7回、先頭の猪子が二遊間にヒット、鈴木芳太郎が四球を選んで無死一二塁、岡村俊昭が右前にタイムリーを放って1-5と反撃の口火を切り、中野正雄の左前打で無死満塁、堀井数男の二ゴロで阪神は二塁ゲッツーを狙うが、セカンド藤村からの二塁送球が大悪投となって三走鈴木に続いて二走岡村もホームに還り3-5、なおも無死二三塁から長谷川善三が三遊間にタイムリーを放って4-5、ピッチャー若林はここで踏ん張り増田を投ゴロ、荒木正を投飛、丸山を三振に打ち取り何とかリードをキープする。


 南海は8回、先頭の猪子が三塁に内野安打、鈴木が送って一死二塁、岡村が右前に同点タイムリーを放って5-5、中野の二ゴロをセカンド藤村がこの日2個目のエラー、一死一二塁から堀井が中前打を放ち、二走岡村が三塁ベースを蹴ってホームを狙うが、センター塚本博睦からのバックホームにタッチアウト、この回は同点止まり。


 南海は9回、先頭の増田敏が右中間に二塁打、荒木が一塁線に送りバントを決めて一死三塁、丸山がセンター右に勝越しのタイムリーを放って6-5と大逆転。


 南海三番手の丸山二三雄は3回3分の2を2安打無四球無三振無失点に抑え、自ら決勝打を放って2勝目をあげる。


 阪神先発の若林忠志は15安打を浴びながら9回を完投したが、最後に力尽きた。


 南海は中野正雄と増田敏が猛打賞、毎回の15安打を記録して大逆転勝利を飾ったが、14残塁でもあった。


 戦場から帰還した藤村冨美男は、手痛い2失策もあったがタイムリーを放ち好走塁も見せた。いずれ復調してくることでしょう。



2017年3月20日月曜日

18年 朝日vs阪急 7回戦


8月2日 (月) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 朝日 28勝20敗2分 0.583 真田重蔵
2 0 0 0 0 1 1 0 X 4 阪急 19勝31敗1分 0.380 笠松実


勝利投手 笠松実     5勝5敗
敗戦投手 真田重蔵 7勝7敗

勝利打点 池田久之 2


笠松実、3安打完封

 阪急は初回、一死後上田藤夫がライト線にヒット、山田伝も三遊間を破り一死一二塁、下社邦男はツースリーから三振に倒れるが、この時上田と山田がダブルスチールを決めて二死二三塁、笠石徳五郎はツースリーから四球を選んで二死満塁、池田久之のライト線タイムリーで二者還り2点を先制する。

 阪急は6回、先頭の笠石が中前打で出塁、池田が送りバントを決めて一死二塁、笠松実の遊ゴロの間に笠石は三進、伊藤健一の遊ゴロをショート酒沢政夫が一塁に悪送球する間に三走笠石が還って3-0とリードを広げる。


 阪急は7回、一死後上田が死球を受けて出塁、山田も四球を選んで一死一二塁と初回と同じ二人でチャンスを作り、下社は中飛に倒れるが、笠石が右前にタイムリーを放ち4-0とダメ押す。


 阪急先発の笠松実は、1回~3回に1安打ずつを許し2個の四球を出したが、4回以降は無安打ピッチング。許した走者は2個のエラーによるものだけで、3安打2四球2三振で今季3度目の完封、5勝目をあげる。


 この試合の殊勲者は初回に先制&決勝の2点タイムリーを放ち勝利打点を記録した池田久之となるが、6回に追加点の口火となるヒットを放ち7回にもダメ押しタイムリーを放った笠石徳五郎も「並列の殊勲者」であった。






2017年3月18日土曜日

18年 大和vs巨人 7回戦


8月2日 (月) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 大和 22勝24敗3分 0.478 石田光彦
0 0 2 0 0 0 0 0 X 2 巨人 32勝17敗2分 0.653 藤本英雄


勝利投手 藤本英雄 20勝6敗
敗戦投手 石田光彦   7勝6敗

勝利打点 青田昇 7


藤本英雄20勝!

 巨人は初回、先頭の呉昌征が左前に流し打って出塁、白石敏男は二飛に倒れるが、呉が二盗を決めて小暮力三は四球、青田昇の遊ゴロで小暮は二封、青田が二盗を決めて二死二三塁とするが、不調に喘ぐ中島治康監督は遊ゴロに倒れて無得点。 

 巨人は2回も先頭の多田文久三が左前打で出塁するが後続なく無得点。


 巨人は3回、先頭の呉が二遊間にヒット、白石もセンター左にヒットを放ち無死一二塁、小暮は三振に倒れるが、青田がセンター右に先制タイムリーを放って1-0、中島は遊飛に倒れて二死一二塁、多田が右前にタイムリーを放ち2-0とする。


 エースの貫禄が出てきた巨人先発の藤本英雄は、大和打線を3安打に抑え、3四球5三振で今季7度目の完封、20勝目をあげる。


 大和は一番の木村孝平が1安打、二番の岡田福吉が2安打を放ったが、三番以降が無安打に抑え込まれた。


 巨人はこれで8連勝と首位固めに入った。この間、藤本は8連投、7勝0敗1セーブ、4完封。4完封には3度の無四球完封が含まれている。


 打線では青田昇が主砲として目覚め、不振が続く中島治康の穴を埋めている。青田は現在3試合連続勝利打点を記録、8連勝中4度の勝利打点を記録し、全てが決勝タイムリーである。


 白石敏男、多田文久三も渋い活躍を見せ、小暮力三も強打を発揮してきた巨人に死角は見当たらない。




2017年3月17日金曜日

18年 名古屋vs西鉄 7回戦


8月2日 (月) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0   1   0  1 名軍 28勝16敗6分 0.636 石丸進一
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0   1   0  1 西鉄 16勝29敗5分 0.356 野口二郎

二塁打 (名)古川
三塁打 (西)山田

勝利打点 なし


野口二郎、12回を無四球

 名古屋先発の石丸進一が快投を見せた。

 初回、先頭の中村信一に右前打を許したが、続く富松信彦を二ゴロ併殺に打ち取り、野口二郎も遊ゴロ。2回は二死後中村民雄にレフト線ヒットを許すが、山田秀夫を三振に仕留める。

 石丸進一は3回以降、10回まで無安打ピッチング。この間2四球だけで、6度の三者凡退を記録している。

 一方、調子を取り戻してきた西鉄戦発の野口二郎は、10回まで6安打を許したが無四球ピッチングを続け、10回まで両軍無得点。

 名古屋は11回表、二死後古川清蔵がレフト線に二塁打、小鶴誠の三ゴロをサード中村信一がエラーする間に二走古川が還って均衡を破る。

 西鉄は11回裏、一死後好調が続く山田秀夫が右中間に三塁打、鵜飼勉に代わる代打北浦三男は四球で一死一三塁、このところ九番に入っている濃人渉が左前に殊勲の同点タイムリーを放って1-1と追い付く。

 名古屋の12回表の攻撃は三者凡退。

 西鉄は12回裏、先頭の野口明が四球を選んで出塁、しかし黒沢俊夫は守備妨害で一死一塁、中村民雄が左前打を放ち一死一二塁、期待の山田の当りは遊ゴロ、「6-4-3」と渡るダブルプレーとなって試合終了。

 通常二番を打っている濃人渉は、7月28日から3試合連続で九番に入っており、11回裏に貴重な同点打を放った。昭和18年に濃人が九番で起用されたのはこの3試合だけで、翌日の大和戦で五番に入り、その次の試合からシーズン終了まで定位置の二番に戻ることとなる。

 石丸進一は12回を5安打5四球2三振1失点。野口二郎は12回を8安打無四球6三振1失点で自責点ゼロ。

 名古屋のエースに成長した石丸進一と、復調してきた野口二郎による壮絶な投げ合いであった。