2016年9月29日木曜日

18年 名古屋vs南海 5回戦


6月26日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 0 0 0 1 0 0 2 名軍 17勝13敗3分 0.567 野口正明
0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 南海 13勝19敗1分 0.406 丸山二三雄

勝利投手 野口正明     2勝1敗
敗戦投手 丸山二三雄 1勝7敗

二塁打 (南)中野
本塁打 (名)藤原 1号

勝利打点 藤原鉄之助 2

猛打賞 (名)藤原鉄之助 1


藤原鉄之助、決勝ホーマー

 名古屋は初回、先頭の石丸藤吉が四球を選んで出塁、古川清蔵の左前打で無死一二塁、小鶴誠は三振に倒れて一死一二塁、吉田猪佐喜の遊ゴロをショート長谷川善三がエラーする間に二走石丸藤吉が還って1点を先制する。

 南海は初回、二死後岡村俊昭が右前打、中野正雄がレフト線に二塁打を放って二死二三塁、八木進は歩かされて二死満塁、しかし鈴木芳太郎は左飛に倒れて無得点。その後4回まで三者凡退を続ける。


 南海は5回、先頭の堀井数男が左前打で出塁、丸山二三雄の投前送りバントをピッチャー野口正明が間に合わない二塁に悪送球して一走堀井は三塁へ、エラーと野選が記録されて無死一三塁、増田敏が中前に同点タイムリーを放って1-1と追い付く。


 名古屋は7回、二死後ここまで2安打を放っている藤原鉄之助がレフトスタンドに決勝ホームランを叩き込んで2-1とする。


 野口正明は5安打2四球2三振1失点、自責点ゼロの完投で2勝目をマークする。


 決勝本塁打を放った藤原鉄之助は6月23日の決勝タイムリーに続いて2試合連続勝利打点を記録すると共に3安打を放って猛打賞を獲得した。



2016年9月26日月曜日

18年 阪急vs西鉄 6回戦


6月23日 (水) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 阪急 13勝19敗 0.406 森弘太郎 笠松実 江田孝
0 0 0 1 0 4 0 0 X 5 西鉄 11勝18敗3分 0.379 重松通雄


勝利投手 重松通雄 5勝9敗
敗戦投手 森弘太郎 1勝5敗

二塁打 (西)濃人、山田

勝利打点 野口明 3


重松通雄、2安打完封

 0対0のまま迎えた西鉄4回の攻撃、先頭の濃人渉が左越えに二塁打、富松信彦が送って一死三塁、野口明の遊ゴロの間に三走濃人が還って1点を先制する。

 西鉄は6回、先頭の中村信一が左前打で出塁、濃人が四球を選んで無死一二塁、富松の二ゴロの間に二者進塁して一死二三塁、野口明が四球を選んで一死満塁、阪急ベンチはここで先発の森弘太郎から笠松実にスイッチ、しかし中村民雄が押出し四球を選んで2-0、黒沢俊夫が中前に2点タイムリーを放って4-0、山田秀夫のライト線二塁打で5-0と突き放す。


 重松通雄は下手からの投球が冴えて2安打4四球4三振で今季2度目の完封、5勝目をあげる。


 2度の得点機に送りバントと進塁打でつなぎ役を果たした富松信彦の渋い働きが見逃せない。今季不振を極めていた黒沢俊夫が快心の2点タイムリーで試合を決める殊勲であった。



2016年9月25日日曜日

18年 阪神vs南海 6回戦


6月23日 (水) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0   1  1 阪神 17勝14敗1分 0.548 若林忠志
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0   0  0 南海 13勝18敗1分 0.419 丸山二三雄

勝利投手 若林忠志   10勝4敗
敗戦投手 丸山二三雄 1勝6敗

二塁打 (神)金田、景浦

勝利打点 大島武 1


大島武、延長11回決勝打

 阪神は初回、先頭の塚本博睦が四球で出塁、金田正泰の右前打で無死一二塁と先制のチャンス、しかしカイザー田中義雄の送りバントがキャッチャー守備妨害となって一死一二塁、玉置玉一の三ゴロの間に二者進塁して二死二三塁、しかし御園生崇男は三ゴロに倒れて無得点。

 南海は1回裏、先頭の猪子利男が中前打で出塁するが、長谷川善三の送りバントがピッチャーへの小フライとなり若林忠志が一塁に送球してダブルプレー、岡村俊昭が二遊間に内野安打を放つが、中野正雄は二ゴロに倒れて無得点。


 初回は両軍送りバント失敗で得点ならず。


 阪神は2回と4回のチャンスを併殺で潰し、南海も5回に一死満塁のチャンスで猪子の投ゴロが「1-2-3」のゲッツー。


 阪神は9回表、先頭の門前真佐人に代わって代打に景浦将が登場、甲子園に詰めかけた3,500人の観衆がどよめいた。昭和14年以来4年ぶりに打席に立った景浦はワンワン後の3球目を引っ張りレフト線に二塁打、代走に野口昇が起用されてベンチに戻る景浦を内野席の観衆が拍手で迎える。若林が投前に送りバントを決めて一死三塁、乾国雄は一邪飛に倒れ、武智修に代わる代打平林栄治が四球を選ぶと二盗に成功、しかし塚本はセカンドライナーに倒れてこの回も無得点。


 阪神は9回裏の守備から、ファースト門前の代打に出て二塁打を放った景浦の代走に起用された野口昇がショートの守備に就き、ショート武智の代打に出た平林に代わり大島武が入ってファースト。


 阪神は11回表、一死後野口昇が中前打を放って出塁、野口が勝負の二盗を敢行するがキャッチャー八木進からの送球にタッチアウト、若林が中前打を放って二死一塁、乾が四球を選んで二死一二塁、大島武が左前に均衡を破るタイムリーを放って1-0とする。これが決勝点となった。


 若林忠志は8回からの4イニングを三者凡退に抑え、6安打1四球無三振で今季5度目の完封、10勝目をマークする。


 景浦の復帰に沸く甲子園で延長11回表に決勝打を放った大島武は今季で退団。戦争の時代を生き抜き、2008年10月26日に85歳で亡くなられたことが、社団法人全国野球振興会(日本プロ野球OBクラブ)発行の「OB NEWS」Vol.41(2009年3月発行)により確認できる。


2016年9月24日土曜日

18年 名古屋vs朝日 6回戦


6月23日 (水) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 1 0 0 0 0 4 0 5 名軍 16勝13敗3分 0.552 西沢道夫
0 3 1 0 0 0 0 0 0 4 朝日 17勝14敗1分 0.548 林安夫

勝利投手 西沢道夫 6勝4敗
敗戦投手 林安夫    9勝6敗

二塁打 (名)芳賀
三塁打 (名)吉田 (朝)林、酒沢

勝利打点 藤原鉄之助 1


西沢道夫、後半4イニングをパーフェクト

 初回三者凡退の朝日は2回、先頭の浅原直人が二遊間にヒット、小林章良の右前打で無死一三塁、林安夫がセンター右後方に三塁打を放って2点を先制、早川平一は遊ゴロ、広田修三は浅い左飛に倒れて二死三塁、原秀雄が右前にタイムリーを放ち3-0として試合の主導権を握る。

 名古屋は3回、先頭の金山次郎が四球を選んで出塁、西沢道夫が中前打を放って無死一二塁、トップに返り石丸藤吉の遊ゴロで西沢が二封されて一死一三塁、古川清蔵の遊ゴロの間に三走金山が還って1-3とする。


 朝日は3回裏、先頭の酒沢政夫が右中間に三塁打、中谷順次の中犠飛で4-1と突き放す。


 名古屋先発の西沢道夫は2回、3回に失点し、4回、5回にもヒットを許す不安定なピッチングであったが6回からがらり一変、無安打ピッチングを続けて味方の反撃を待つ。


 名古屋は8回、西沢の好投に応える猛攻を見せた。一死後古川の遊ゴロをショート酒沢がエラー、小鶴誠は三邪飛に倒れて二死一塁、ここからが圧巻、吉田猪佐喜が右中間に三塁打を放って2-4、加藤正二が中前にタイムリーを放って3-4、芳賀直一が左中間に二塁打を放ち一走加藤を迎え入れて4-4の同点、藤原鉄之助が右前に決勝タイムリーを放って5-4と怒涛の攻撃で逆転する。


 西沢道夫は6回から9回まで4イニング連続三者凡退、7安打2四球3三振の完投で6勝目をあげる。序盤に4失点を喫しながら我慢の投球でチームの勝利を引き寄せた。




18年 巨人vs大和 6回戦


6月23日 (水) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
2 0 0 0 0 0 0 0 2 4 巨人 20勝10敗2分 0.667 川畑博
0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 大和 15勝16敗1分 0.484 石田光彦

勝利投手 川畑博     2勝0敗
敗戦投手 石田光彦 4勝3敗

二塁打 (和)鈴木2、金子
三塁打 (巨)呉 (和)木村

勝利打点 青田昇 3


川畑博、完投で2勝目

 6月19日の5回戦では大和に13得点を奪われて敗れた巨人は雪辱を期して川畑博が先発。本来であれば須田博をぶつけたいところであるが、体調不良のため投げられない。須田は夏季リーグ戦を全休し、復帰するのは10月半ばとなる。

 巨人は初回、先頭の呉昌征がセンター左にヒット、白石敏男はストレートの四球で無死一二塁、中島治康の右前打で無死満塁、青田昇が三塁にタイムリーを放って1点を先制、小暮力三は二飛、川畑博は三振に倒れて二死満塁、多田文久三の三遊間への内野安打で白石が還り2-0、二走中島は三塁をオーバーランして三本間に挟まれ「6-1-2」と送球されてタッチアウト。


 大和は1回裏、先頭の木村孝平が左中間に三塁打、続く岡田福吉の遊ゴロで木村がホームに走るが途中で止まり、「6-2-5」と送球されてタッチアウト、金子裕は三振、高橋吉雄は中飛に倒れて無得点。大和はこの回のチャンスを潰したことが響いた。


 7回まで巨人先発川畑博に抑え込まれてきた大和は8回裏、一死後金子が左中間に二塁打、高橋は左飛に倒れるが、好調鈴木秀雄がこの日2本目となる二塁打を右中間に放って1-2と追い上げる。


 巨人は9回表、先頭の小池繁雄が四球を選んで出塁、トップに返り呉が右中間に三塁打を放って3-1、白石は三振に倒れるが、中島が中前にタイムリーを放って4-1と突き放して試合を決める。
 大和最終回、一死後石田光彦、苅田久徳が連続四球、しかしトップに返り木村の三ゴロをサード小池が三塁ベースを踏んでから一塁に送球、併殺が完成して試合終了。


 川畑博は7安打5四球4三振の完投で2勝目をあげる。好調大和を相手に、須田博の穴を埋める力投であった。



2016年9月22日木曜日

被三塁打率10割


 阪神が西鉄に大敗した試合をお伝えしましたが、この試合で阪神三番手として登板した内野手・大橋棣は4イニングを2安打に抑えました。この2本は、何れも野口明に喫した三塁打です。

 大橋のプロでの登板はこの1試合だけなので、通算被安打2本、通算被三塁打も2本で、被安打数を分母、被三塁打数を分子として割り出した「被三塁打率」は10割となります。


 大橋棣は旧制浪中から関西大学に進み強肩のショートとして鳴らしました。昭和17年に阪神に入団した時は既に32歳と峠を越しており、松木謙二郎は著書「タイガースの生いたち」に「大橋自身は助監督のつもりで入団したものだったが、これは本社重役の反対で実現せず、二年間ベンチのヤジ将軍をつとめただけで退団した。」と書いている。松木は昭和17年で一時阪神を退団しており、昭和18年の大橋の登板には触れていないので、「投手・大橋棣」については当ブログが初めて世の中にお伝えしたしたこととなります。


 1本だけなら他に事例があるかもしれませんが、通算で2本以上の複数の被安打を記録した投手で、「被三塁打率」10割は史上唯一の記録でしょう。


 大橋棣氏は戦後、米子東高校の監督として甲子園に出場、社会人野球でも監督を務めるなどアマチュア球界の発展に寄与し、2004年に94歳の高齢で亡くなられたそうです。


18年 阪神vs西鉄 5回戦


6月22日 (火) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0  阪神 16勝14敗1分 0.533 中原宏 三輪八郎 大橋棣
5 2 0 7 0 1 0 1 X 16 西鉄 10勝18敗3分 0.357 野口二郎

勝利投手 野口二郎 6勝7敗
敗戦投手 中原宏    0勝1敗

二塁打 (神)田中 (西)中村民雄
三塁打 (神)富松、野口明2

勝利打点 野口二郎 1


西鉄大勝

 西鉄は初回、先頭の中村信一が四球で出塁、濃人渉もストレートの四球、富松信彦の投前送りバントをピッチャー中原宏が三塁に送球するがセーフ、野選が記録されて無死満塁、野口明は捕飛に倒れるが、野口二郎が右前にタイムリーを放って2点を先制、黒沢俊夫のライト線ヒットで一死満塁、中村民雄がストレートの押出し四球を選んで3-0、ここで阪神ベンチは先発の中原から三輪八郎にスイッチ、山田秀夫の左前タイムリーで4-0、鵜飼勉の遊ゴロ併殺崩れの間に三走黒沢が還ってこの回5点を先制する。

 西鉄は2回、先頭の濃人の三ゴロをサード玉置玉一が一塁に悪送球、富松はストレートの四球を選び、野口明は三邪飛に倒れるが、野口二郎の左前打で一死満塁、黒沢の三ゴロ併殺崩れの間に三走濃人が還って6-0、黒沢が二盗を決め、中村民雄が四球を選んで二死満塁、山田が左前に2打席連続のタイムリーを放って7-0と突き放す。


 3回は三者凡退で終わった西鉄は4回に猛攻を見せる。先頭の野口明が四球からパスボールで二進、続く野口二郎が連続四球、黒沢の右前打で無死満塁、中村民雄がレフト線に二塁打を放って2点追加し9-0、山下好一だが四球を選んで再び無死満塁、鵜飼の中前タイムリーで10-0、トップに返り中村信一が押出しの死球を受けて11-0、濃人は三邪飛に倒れて一死満塁、ここで富松が右中間に走者一掃の三塁打を放って14-0として止めを刺した。


 阪神は5回から三輪八郎が降板して内野手登録の大橋棣がマウンドに上がる。


 西鉄は5回、二死後山田、鵜飼が連続四球、しかしトップに返り中村信一の当りはセカンドライナー、大橋はプロ入り初登板の初回を何とか無失点で切り抜ける。


 西鉄は6回、二死後野口明が左中間に三塁打、ここで急造投手・大橋がワイルドピッチを犯して15-0。


 大橋は7回の西鉄の攻撃を三者凡退に抑えたが、8回、一死後濃人にストレートの四球を与えて濃人が二盗、野口明が2打席連続となる三塁打を左中間に放って16対0として西鉄が大勝した。
 大量得点に守られた野口二郎は4安打1四球2三振で今季3度目の完封、6勝目をあげる。野口二郎の通算237勝のキャリアの中で、最も楽な試合だったかもしれない。


 西鉄の勝因は数多いが、序盤は八番山田秀夫の2打席連続タイムリー、九番鵜飼勉が追撃のタイムリーを含む2打点と下位打線の活躍、中盤以降は三番富松信彦の満塁走者一掃三塁打、野口明の2打席連続三塁打と主軸の活躍が目立った。何よりも、阪神二番手の三輪八郎の乱調が最大の要因でしょう。


 そんな中でプロ入り初登板した内野手・大橋棣は4イニングを2安打4四球1三振2失点、西鉄が本気を出す状況ではなかったとは言えなかなかの好投で、関西大学時代に強肩を謳われた片鱗を見せた。プロでの登板はこの1試合のみとなる。




2016年9月19日月曜日

18年 南海vs阪急 5回戦


6月22日 (火) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 3 0 0 0 3 南海 13勝17敗1分 0.433 長沼要男
0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 阪急 13勝18敗 0.419 天保義夫

勝利投手 長沼要男 1勝2敗
敗戦投手 天保義夫 5勝7敗

二塁打 (急)天保
三塁打 (南)岡村

勝利打点 長沼要男 1


長沼要男、獅子奮迅

 南海先発の長沼要男は立ち上がりから快調なピッチングを見せて3回まで阪急打線を無安打に抑え、4回二死後、三木久一に三塁へのヒットを許すが、続く松本泰三を遊ゴロに抑えてここまで無失点。

 阪急は5回、先頭の天保義夫がライトに二塁打、中村栄が送って一死三塁、トップに返り上田藤夫は浅い中飛に倒れるが、フランク山田伝が中前に先制タイムリーを放ち1-0とする。


 南海は6回、一死後岡村俊昭が四球を選んで出塁、中野正雄は三塁にヒット、八木進は中飛に倒れて二死一二塁、堀井数男に代わる代打別所昭が右前にタイムリーを放って1-1の同点、鈴木芳太郎が四球を選んで二死満塁、ここで長沼が中前に2点タイムリーを放って3-1と勝ち越す。


 自らのタイムリーで逆転した長沼要男は終盤粘りのピッチングを見せる。


 6回、先頭の池田久之に三塁へのヒットを許すが後続を抑えて無失点。7回、二死後上田に左前打を許し、山田にも四球を与えて二死一二塁、しかし下社邦男を中飛に抑えてこの回も無失点。8回は三者凡退に退ける。


 長沼は9回、先頭の松本泰三を中飛に打ち取るが、天保に代わる代打笠石徳五郎に四球を与える。中村の二ゴロでランナーが入れ替わり、トップに返り上田に右前打を打たれて二死一二塁、しかしここも踏ん張り山田を二飛に打ち取りゲームセット。


 長沼要男は6安打5四球2三振1失点の完投でプロ入り初勝利を飾る。打っても決勝打を放ち勝利打点を記録する獅子奮迅の活躍であった。プロでは通算4打点に終わることとなる長沼にとって貴重な2点タイムリーであった。




18年 名古屋vs巨人 5回戦


6月22日 (火) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 名軍 15勝13敗3分 0.536 森井茂 石丸進一
1 2 1 1 0 0 0 0 X 5 巨人 19勝10敗2分 0.655 藤本英雄


勝利投手 藤本英雄 11勝4敗
敗戦投手 森井茂      3勝3敗

二塁打 (名)古川 (巨)小暮
三塁打 (巨)青田、白石

勝利打点 なし


藤本英雄、ハーラー独走の11勝目

 巨人は初回、先頭の呉昌征が四球を選んで出塁、白石敏男の一ゴロの間に呉は二進、中島治康の遊ゴロの間に呉は三進、青田昇の遊ゴロをショート金山次郎が一塁に悪送球する間に呉が還って1点を先制する。

 巨人は2回、先頭の藤本英雄が中前打、多田文久三の遊ゴロでランナーが入れ替わり、プロ入り2試合目の出場となる大屋克己の一ゴロをファースト小鶴誠が二塁に悪送球して一死一二塁、小池繁雄がストレートの四球を選んで一死満塁、トップに返り呉が中前に2点タイムリーを放って3-1とリードを広げる。


 巨人は3回、先頭の青田昇が右中間に三塁打、小暮力三が右中間に二塁打を放ち4-0とする。


 巨人は4回、先頭の小池がストレートの四球で出塁、トップに返り呉の投ゴロでランナーが入れ替わり、白石の左中間三塁打で5-0と着々と加点する。


 巨人先発の藤本英雄は初回に小鶴にヒットを許すが、2回以降快調なピッチングを続け8回まで無安打ピッチング。


 名古屋は9回、先頭の古川清蔵がレフト線に二塁打、小鶴が三遊間を破って無死一三塁、吉田猪佐喜の遊ゴロが「6-4-3」と渡りゲッツーとなる間に三走古川が還って1-5とするが反撃もここまで。


 藤本英雄は4安打2四球3三振の完投で11勝目、コントロールが安定してきたのが好調の原因である。春季終了時点で4人が9勝で並んでいたハーラー争いは藤本が独走態勢に入ってきた。



2016年9月18日日曜日

18年 大和vs朝日 5回戦

6月22日 (火) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0  1  1 大和 15勝15敗1分 0.500 畑福俊英
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0  0 朝日 17勝13敗1分 0.567 真田重蔵

勝利投手 畑福俊英 4勝2敗
敗戦投手 真田重蔵 4勝5敗

本塁打 (和)鈴木 2号

勝利打点 鈴木秀雄 1



鈴木秀雄、延長10回決勝弾

 大和は朝日先発の真田重蔵に抑え込まれ、6回まで4四球を選んだものの無安打無得点。

 一方、朝日は序盤戦を押しまくる。初回こそ三者凡退であったが2回、先頭の浅原直人がピッチャー強襲ヒット、しかし小林章良の三ゴロが「5-4-3」と渡ってダブルプレー。


 朝日は3回、先頭の森本清三が中前打で出塁、真田の三前送りバントはサード岡田福吉が二塁に送球して森本は二封、原秀雄のセカンドベース寄りの遊ゴロはショート木村孝平が二塁ベースを踏んでから一塁に送球して2イニング連続ゲッツー。


 朝日は4回、一死後酒沢政夫がセンター右にヒット、中谷順次が三遊間を破り、一走酒沢が三塁に走るとレフト小松原博喜がバックサード、これが悪送球となって酒沢はホームに向かうが、白球を拾ったサード岡田がバックホームしてタッチアウト、打者走者の中谷は二塁に進み、浅原が歩かされて二死一二塁、ここも小林が二ゴロに倒れて無得点。


 朝日は5回、一死後森本が三前にセーフティバントを決めて出塁、真田は右飛に倒れるが、原が左前打を放って二死一二塁、ここで一走原がディレードスチール、キャッチャー鈴木秀雄が二塁に送球すると二走森本が三塁に走り、二塁ベースカバーのショート木村が三塁に送球するが悪送球、森本には盗塁が記録されるが、原の進塁は木村の悪送球によるものとジャッジされた。ということで二死二三塁、トップに返り坪内道則は右飛に倒れてこの回も無得点。


 朝日は6回、7回にもヒットの走者を出すが得点を奪えず、8回は三者凡退。


 大和は7回、二死後鈴木がピッチャー強襲ヒット、鈴木が二盗を決めて二死二塁、しかし畑福俊英の当りはライトライナーに終わって無得点。


 大和は8回、一死後木村が三塁線にヒット、ここで木村が二盗を敢行、キャッチャー小林が二塁に送球、ところがこの送球が打者渡辺絢吾の構えるバットに当たり、白球が一塁線に転がる間に木村は三塁に進む。記録は木村の盗塁と小林の悪送球、ということで一死三塁と先制のチャンス、しかし渡辺は浅い右飛、金子裕も二ゴロに倒れて無得点。


 朝日は9回、一死後浅原がレフト線にヒット、小林は中飛に倒れるが、早川平一がライト線にヒットを放ち二死一三塁、しかし森本は遊飛に倒れて延長戦に突入する。


 9回まで大和は2安打、一方の朝日は10安打を放ち一方的に攻めまくったが、結果は皮肉にも大和に凱歌があがった。


 大和は10回表、先頭の鈴木がライトスタンドに決勝ホームランを叩き込み1-0で勝利する。


 畑福俊英は10回裏の朝日の攻撃を三者凡退に退け、10安打1四球2三振で延長10回を完封、4勝目をマークする。ベテランらしい粘り強い投球であった。ナックルボールが冴えたのであろう。


 鈴木秀雄が2試合連続ホームランを放つ。前の試合は同点ホームランで、この日は延長10回表の決勝ホームランであった。




*5回のディレードスチールと8回のバットに当たった送球は「雑記」欄に書きこまれている事実です。





茶会と野球史


 昨日はKさんが主催する「野球茶席の会」に出席させていただきました。

 数か月前、神保町の「BIBLIO」に顔を出したところ、Kさんが店主のOさんと「野球茶会」の打ち合わせをしており、「宮武三郎のバットで作られた炉縁」と「キャッチャーマスク型の香合」が使われると聞いて、「行きます!」と即答していました。「予約客」第一号です(笑)。


 スタッフの打ち上げに、何故か一般人として飛び入り参加し、宗和流師匠の家元と酔っぱらいながら意気投合してたわいのない会話をしていたところ、野球には無頓着な家元から「鈍翁」(どんのう)、「小川捕手」という単語が出てきました。


 「それは宮武とバッテリーを組んでいた小川年安のことでしょうか」、ということで、アイパットで「Wikipedia」から「小川年安」を検索すると「妻は吉田多嘉で、明治の大実業家益田孝の孫娘・初代小田原市長の益田信世の娘に当たる。多嘉は益田孝の妾で信世の母・タキの姓だった吉田姓を引き継ぎ、小川を婿として迎えていた。その為小川の結婚後の姓は吉田であり・・・」と書かれています。


 家元のお話しでは「鈍翁」とは茶人としても高名であった益田孝氏のことで、孫娘の婿に野球選手など最初は反対していたようですが、小川が戦死したため追悼の意を込めて小川のポジションに因んで「キャッチャーマスク型の香合」が作られ、小川年安とバッテリーを組んでいた「宮武三郎のバットで作られた炉縁」が作製されたのではないかとの推論に至ったとのことです。 


 短命に終わった宮武も戦後は「粋人」として生きていたようなので、「炉縁」にバットを提供したことは強く推認できます。資料的価値としては、バットのメーカーが「Tanaka&co」と刻印されている点でしょう。小川年安について、野球関係の資料からは茶道界とのつながりなど聞いたことがありませんでした。資料とにらめっこしているだけでは、野球史を解き明かすことはできませんね(笑)。

 なお、「宮武三郎のバットで作られた炉縁」と「キャッチャーマスク型の香合」は、永く行方が不明だったようですが、近年になって偶然、慶応義塾大学 茶道会が所有する運びとなり、昨日拝見させていただくことができました。



*宮武三郎のバットで作られた炉縁。





*「S.Miyatake」の名前が刻印されており、メーカーは「Tanaka&co」のようです。






*小川年安を追善する「キャッチャーマスク型の香合」。作製の経緯は茶道界でも謎のようです。





2016年9月17日土曜日

18年 阪神vs阪急 5回戦


6月20日 (日) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 1 0 0 0 0 0 0 0 1 阪神 16勝13敗1分 0.552 中原宏 若林忠志
0 0 0 0 0 0 0 2 X 2 阪急 13勝17敗 0.433 中田武夫


勝利投手 中田武夫 3勝4敗
敗戦投手 若林忠志 9勝4敗

二塁打 (神)中原

勝利打点 松本利一 1


松本利一、決勝の逆転打

 阪神は2回、一死後カイザー田中義雄が中前打で出塁するが、ピッチャー中田武夫からの牽制に釣り出され挟殺プレー、「1-3-6-1A」と転送されてタッチアウト。二死無走者となったが、門前真佐人の三ゴロをサード伊藤健一が一塁に悪送球して二死一塁、中原宏が左中間を破る二塁打を放って門前を迎え入れ1点を先制する。

 阪神先発の中原は好調なピッチングで、初回二死から下社邦男に中前打を許すが、池田久之を遊ゴロに打ち取る。2回表に先制打を放つと、その裏は松本利一、松本泰三を連続三振に切って取り三者凡退、3回も三者凡退に抑える。


 阪急は4回、一死後下社が四球で出塁、池田も四球を選んで一死一二塁、ここも中原が踏ん張り松本利一は捕邪飛、松本泰三は三ゴロに倒れる。

                      
 阪急は5回、先頭の中田が二遊間にヒット、仁木安が送りバントを決めて一死二塁、中村栄は三振に倒れるが、トップに返り上田藤夫が四球を選んで二死一二塁、ここも中原がフランク山田伝を遊飛に打ち取り阪急は無得点。しかし徐々に中原を捕まえてきた。


 阪急は6回、先頭の下社がセカンドにヒット、阪神ベンチはここで無失点の中原を下げて若林忠志がマウンドに上がる。池田が送りバントを決めて一死二塁、松本利一の中前打で二走下社が三塁ベースを蹴ってホームに突進、しかしセンター金田正泰からのバックホームにタッチアウト、三木久一も三ゴロに倒れて無得点。


 1点を追う阪急は8回裏、先頭の山田が三塁への内野安打で出塁すると二盗に成功、下社は四球を選んで無死一二塁、池田のピッチャー強襲ヒットで無死満塁、ここで松本利一がライトに逆転の2点タイムリーを放って2-1と試合をひっくり返す。


 中田武夫は終盤快調なピッチングを見せ、7回から9回の3イニングを三者凡退に抑えて7安打1死球2三振1失点、自責点ゼロの完投で3勝目をあげる。


 松本利一は6回の同点機に中前打を放ったがセンター金田正泰の好送球に阻まれる。しかし8回の満塁のチャンスには逆転打を放って雪辱した。金鯱時代はサウスポーのピッチャーだった松本利一は阪急では打撃を買われて一塁に転向し、昭和18年は主力打者として活躍した後入営、戦死を遂げることとなる。



2016年9月15日木曜日

18年 南海vs西鉄 5回戦


6月20日 (日) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 0 0 2 0 0 0 3 南海 12勝17敗1分 0.414 長沼要男 丸山二三雄
2 0 0 0 0 0 0 2 X 4 西鉄 9勝18敗3分 0.333 重松通雄


勝利投手 重松通雄     4勝9敗
敗戦投手 丸山二三雄 1勝5敗

二塁打 (南)岡村、丸山

勝利打点 なし


二転、三転

 南海は初回、先頭の猪子利男が三塁線にヒット、長谷川善三が送りバントを決めて一死二塁、岡村俊昭がライト線に二塁打を放って1点を先制する。

 西鉄は1回裏、先頭の中村信一が四球から二盗に成功、濃人渉は三振に倒れるが、富松信彦は四球、野口明もストレートの四球を選んで一死満塁、南海ベンチはここで早くも先発の長沼要男をあきらめ丸山二三雄にスイッチ、黒沢俊夫の二ゴロ併殺崩れの間に三走中村信一が還って1-1の同点、中村民雄が中前にタイムリーを放って2-1と逆転に成功する。


 西鉄は5回、一死後濃人が四球で出塁、富松信彦が死球を受けて一死一二塁、野口明の左前打で一死満塁、黒沢の三ゴロをサード増田敏が三塁ベースを踏んでからホームに送球、三走濃人がストップすると、キャッチャー八木進は一走野口明が二塁に走るのを見て二塁に送球し野口明が「5-2-6」でタッチアウト、ダブルプレーが完成して西鉄は無得点。


 西鉄は6回の守備から死球を受けた富松に代わってセンターに野口二郎が入る。富松の怪我が心配されたが、次の試合からも元気に出場することとなる。この非常時に、死球くらいでは休めなかったのかもしれない。


 南海は6回、一死後八木進が四球を選んで出塁、増田敏が二遊間にヒット、丸山の左中間二塁打で二者還り3-2と再逆転する。


 西鉄は8回裏、先頭の野口二郎がストレートの四球で出塁、野口明が左前打を放って無死一二塁、黒沢が三塁側にバント、これをピッチャー丸山が一塁に大暴投する間に野口兄弟が相次いでホームに還り4-3と再々逆転、この後丸山は中村民雄、重松を連続三振、山田秀夫を二飛に打ち取るが、痛恨の暴投となった。


 重松通雄は7安打6四球3三振の完投、4勝目をあげる。


 二転、三転の試合は、最後は丸山二三雄の暴投で決着がついた。



2016年9月14日水曜日

18年 朝日vs巨人 5回戦


6月20日 (日) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 朝日 17勝12敗1分 0.586 内藤幸三
0 0 0 0 0 0 0 1 X 1 巨人 18勝10敗2分 0.643 藤本英雄

勝利投手 藤本英雄 10勝4敗
敗戦投手 内藤幸三   4勝3敗

二塁打 (朝)中谷2

勝利打点 中島治康 4

猛打賞 (巨)中島治康 1


中島治康、攻守に活躍

 シーズン通算首位の巨人と半ゲーム差で追う朝日との首位攻防戦。

 朝日は初回、二死後中谷順次が右中間に二塁打を放つが、浅原直人は右飛に倒れて無得点。
 朝日は2回、一死後小林章良が右前にヒット、森本清三も右前打を放って一死一二塁、大島渡は四球を選んで一死満塁、原秀雄の右飛に一走渡辺が戻れずライト中島治康からの送球でゲッツー。朝日にとってこのプレーは痛かった。


 0対0のまま迎えた巨人8回裏の攻撃、一死後呉昌征が四球を選んで出塁、坂本茂は捕邪飛に倒れるが、続く中島の打席で呉が二盗に成功、中島が中前に決勝タイムリーを放ち1対0で巨人が首位攻防戦を制す。


 藤本英雄は8安打1四球7三振で今季3度目の完封、ハーラー単独トップに立つ10勝目をあげる。シーズン序盤はコントロールに苦しんできた藤本も、安定味を増してきた。


 朝日先発の内藤幸三は5安打2四球5三振1失点で8回を完投した。


 4安打の巨人を大きく上回る8安打を放った朝日は、2回の好機を逃したのが敗因であった。中島治康は4個目の勝利打点で今季初の猛打賞、2回の守備でも勝利に貢献している。


2016年9月13日火曜日

レーザービーム?


 あれがレーザービームですかね。NHKは必至になってイチローの山なりの送球を「レーザービーム」と報道していますが、イチローの「真のレーザービーム」を知る常識人はこの報道をどう聞いたのでしょうか。

 申し訳ありませんが、イチローの肩は加齢により衰えています。マスコミは山なりであってもイチローの送球を「レーザービーム」と伝えていた方が視聴率も稼げて新聞も売れると考えているようですが、視聴者や購入者を舐めていると痛い目にあいますよ。


 あんな浅い当りを後ろから勢いを付けて刺せないようでは、「批判」をすることがマスコミの役割であると考えますがいかがでしょうか。と、敢えて申し上げさせていただきます。


 気を悪くされる方が大宗を占めるとは思いますが、きちんと議論すべき問題であるとも考えます。




2016年9月12日月曜日

18年 大和vs名古屋 5回戦


6月20日 (日) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 1 0 2 0 0 0 0 3 大和 14勝15敗1分 0.483 片山栄次
0 0 1 0 0 0 0 0 0 1 名軍 15勝12敗3分 0.556 松尾幸造 石丸進一

勝利投手 片山栄次 6勝10敗
敗戦投手 松尾幸造 2勝2敗

二塁打 (名)石丸藤吉
本塁打 (和)鈴木 1号、木村1号

勝利打点 木村孝平 1


大和、2発で快勝

 大和は3回、先頭の鈴木秀雄がライトスタンドに先制ホームランを叩き込んで1-0、片山栄次は四球、トップに返り呉新亨もストレートの四球を選んで無死一二塁、しかし木村孝平の送りバントは投飛となって失敗、金子裕の二ゴロは「4-6-3」と渡ってダブルプレー。

 名古屋は3回裏、先頭の松尾幸造が四球を選んで出塁、トップに返り石丸藤吉の捕前バントをキャッチャー鈴木秀雄が二塁に送球、タイミングはアウトであったがベースカバーのセカンド苅田久徳が落球して無死一二塁、古川清蔵が三前にバントヒットを決めて無死満塁、ピッチャー片山栄次の三塁牽制が悪送球となる間に三走松尾が生還して1-1の同点、二走石丸藤吉は三塁に、一走古川が二塁に走り、バックアップのレフト小松原博喜がサード岡田福吉に送球、岡田はファーストの金子に送球して一走古川が「7-5-3」でタッチアウト、更に金子がサード岡田に送球して二走石丸藤吉は二三塁間に挟まれ、「3-5-4」と送球されてタッチアウト、小鶴誠は遊飛に倒れて同点止まり。


 大和は5回、先頭の鈴木がバントヒットを狙うが「1-3」と送球されてアウト、片山がストレートの四球を選んで一死一塁、トップに返り呉は三振に倒れるが、木村孝平がレフトスタンドにツーランホームランを叩き込んで3-1とする。これが決勝点となった。名古屋はここで先発の松尾から石丸進一にスイッチ、石丸は以降を無失点に抑えた。


 片山栄次は5安打4四球2三振1失点、自責点ゼロの完投で6勝目をあげる。


 大和は鈴木秀雄と木村孝平の2発で快勝する。夏季リーグ戦に入っていきなり2日で4本塁打が飛び出した。聯盟はニューボールを卸したようだ。



2016年9月10日土曜日

18年 南海vs阪神 5回戦


6月19日 (土) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 南海 12勝16敗1分 0.429 丸山二三雄 鈴木芳太郎
0 0 3 0 2 0 0 1 X 6 阪神 16勝12敗1分 0.571 三輪八郎 仁科栄三


勝利投手 仁科栄三     2勝0敗
敗戦投手 丸山二三雄 1勝4敗

二塁打 (神)金田
三塁打 (神)田中

勝利打点 金田正泰 1

猛打賞 (神)カイザー田中義雄 1


両軍合わせて7併殺

 阪神は3回、先頭の乾国雄が左前打で出塁すると二盗に成功、三輪八郎の二ゴロの間に乾は三進、武智修が四球を選んで一死一三塁、トップに返り塚本博睦が三前に内野安打、三走乾は動かず一死満塁、金田正泰が右中間に二塁打を放って2点を先制、一死二三塁から御園生崇男の遊ゴロで三走塚本がホームに突っ込むがショート長谷川善三からのバックホームにタッチアウト、二死一三塁から玉置玉一が左前にタイムリーを放って3-0とする。

 阪神は5回、先頭の塚本が四球を選んで出塁、金田の右前打で無死一二塁、御園生も左前打で続いて無死満塁、玉置の遊ゴロで御園生が二封される間に三走塚本が還って4-0、一死一三塁から田中の一塁線バントヒットで5-0とリードを広げる。これはスクイズが内野安打となったか。


 阪神は8回、先頭の田中がレフト線に三塁打、門前真佐人の中前タイムリーで6-0とダメ押す。


 阪神先発の三輪八郎は3回までパーフェクトピッチング。ところが4回、猪子利男に四球から二盗を許し、岡村俊昭にも四球、阪神ベンチはここですかさず三輪から仁科栄三にスイッチ、仁科は堀井数男を二飛、八木進を中飛、長谷川善三を右飛に打ち取りベンチの期待に応える。


 仁科は5回、増田敏を一飛、鈴木芳太郎を二飛、加藤喜作を中飛に抑える。6回、猪子を左飛、岡村に四球を与えるが、中野正雄を左飛、堀井を三邪飛に打ち取る。7回、先頭の八木進に四球を与え、長谷川は投飛、増田の三ゴロが「5-4-3」と渡ってダブルプレー。この回まで10アウト連続飛球の記録を樹立した。


 南海は大敗したが守備陣は奮闘、サード増田敏、セカンド加藤喜作、ファースト中野正雄のトリオで3度の併殺、増田は2回一死一塁でも門前のサードライナーで一走田中を封殺した。更にショート長谷川善三も「6-4-3」の併殺を完成させて、守備側の記録としてサード増田が4併殺、セカンド加藤が4併殺、ファースト中野が5併殺、ショート長谷川が1併殺を記録した。


 阪神守備陣も2併殺を完成させ、両チーム無失策と、得点差の割には引き締まった試合となった。




2016年9月7日水曜日

18年 西鉄vs阪急 5回戦


6月19日 (土) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 西鉄 8勝18敗3分 0.308 野口二郎
2 0 0 1 0 0 0 0 X 3 阪急 12勝17敗 0.414 笠松実

勝利投手 笠松実     4勝2敗
敗戦投手 野口二郎 5勝7敗

三塁打 (急)中村栄

勝利打点 下社邦男 4


阪急、機動力で快勝

 甲子園の夏季リーグ開幕戦は西鉄が野口二郎、阪急は笠松実が先発。

 阪急は初回、一死後フランク山田伝がピッチャー強襲ヒット、続く上田藤夫の打席で山田は二盗に成功、上田のカウントツースリーで山田が三盗を決め、上田も四球を選んで一死一三塁、上田も二盗を決めて一死二三塁、四番・下社邦男が左前に先制タイムリーを放ち1-0、池田久之も右前タイムリーで続いてこの回2点を先制する。


 阪急は4回、先頭の松本利一の二ゴロをセカンド鵜飼勉がエラー、笠松実の投前送りバントをピッチャー野口二郎が二塁に送球して鵜飼は二封、三木久一は左飛に倒れて二死一塁、中村栄が右越えに三塁打を放って3-0とする。


 西鉄は6回、先頭の中村信一が左前打で出塁、濃人渉は中飛に倒れるが、富松信彦が中前打を放って一死一二塁、野口明の二ゴロをセカンド上田がエラーする間に二走中村信一が還って1-3とする。


 笠松実は7回以降を三者凡退に抑え、4安打1四球1三振1失点、自責点ゼロの完投で4勝目をあげる。


 初回に阪急が見せた機動力が試合を制した。




2016年9月5日月曜日

三冠への道 2016 その9 的中率75%


 サンチェス、ヘンドリックス、ブライアントは的中。

 ア・リーグ投手部門は「5勝0敗」のコーリー・クルーバーが選出されました。クルーバーは一昨年ほどのキレが感じられないので「5勝1敗」のダニー・ダフィーと予想しました。ピッチング内容を精査すれば、課題のコントロールが改善したダフィーじゃないかと思うのですが、月間MVP投票の場合は「5勝0敗」のような単純な数字が優先されることがよくあります。そこも踏まえたうえで予想しなければならないのですが、まだまだ修行が足りません(笑)。



18年 朝日vs名古屋 5回戦


6月19日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 計
0 0 0 0 0 0 1 0 1  0   0   0  2  朝日 17勝11敗1分 0.607 林安夫
0 1 0 0 0 0 0 0 1  0   0   0  2  名軍 15勝11敗3分 0.577 石丸進一 森井茂

二塁打 (朝)小林
本塁打 (名)吉田 2号

勝利打点 なし


西沢道夫、9回裏代打同点タイムリー

 後楽園の夏季開幕戦第二試合は春季リーグ戦で巨人と激しい優勝争いを繰り広げた名古屋と朝日との対戦。

 名古屋は2回、先頭の吉田猪佐喜がライトスタンドに先制ホームランを叩き込んで1-0とする。


 朝日は6回まで毎回走者を出すが3併殺でチャンスを潰して無得点。


 朝日は7回、先頭の浅原直人が四球を選んで出塁、林安夫の遊ゴロでランナーが入れ替わり、小林章良が四球を選んで一死一二塁、早川平一に代わる代打森本清三が右前に同点タイムリーを放って1-1と追い付く。


 同点に追い付かれた名古屋は8回から先発の石丸進一に代えて森井茂をマウンドに送る。


 朝日は9回表、先頭の浅原が左前打で出塁、林が送りバントを決めて一死二塁、小林の三ゴロの間に浅原が三進して二死三塁、森本の打席で浅原が決死のホームスチールを決めて2-1と勝ち越す。


 名古屋は9回裏、一死後吉田が中前打で出塁、加藤正二も左前打で続き一死一二塁と一打同点のチャンス、ここで芳賀直一に代わる代打西沢道夫が左前に同点タイムリーを放って2-2と追い付く。


 10回以降、朝日は1安打、名古屋は無安打に終わり、延長12回引き分く。


 名古屋のキャッチャー藤原鉄之助が3つの盗塁を防ぎ、8回には一塁牽制で一走原秀雄を刺すなど、5捕殺を記録してピンチを未然に防いだ。



2016年9月4日日曜日

18年 大和vs巨人 5回戦


6月19日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 7 0 0 3 0 0 2 0 13 大和 13勝15敗1分 0.464 石田光彦
0 1 0 0 0 0 1 0 1  3  巨人 17勝10敗2分 0.630 中村政美 沢村栄治 田村幹雄

勝利投手 石田光彦 4勝2敗
敗戦投手 沢村栄治 0勝2敗

二塁打 (和)石田2
三塁打 (和)鈴木 (巨)青田、小暮
本塁打 (巨)伊藤 2号

勝利打点 高橋吉雄 1

猛打賞 (巨)青田昇 1


大和、夏季開幕戦を快勝

 夏季リーグ開幕戦は大和が石田光彦、巨人が中村政美の先発。

 巨人は須田博が体調を崩してしばらく投げられない。大和は四番に高橋吉雄、五番に岡田福吉の帰還兵を起用して戦力に厚みを増した。


 大和は初回、先頭の呉新亨がストレートの四球で出塁すると二盗に成功、木村孝平は三振、金子裕の右飛で二走呉新亨がタッチアップから三進、新四番・高橋吉雄が中前にタイムリーを放って1点を先制、岡田福吉も左前打、苅田久徳が四球を選んで二死満塁とするが、鈴木秀雄は一飛に倒れて1点止まり。


 大和は2回、先頭の石田光彦が右中間に二塁打、渡辺絢吾がストレートの四球を選んで無死一二塁、巨人ベンチはここで先発の中村をあきらめ沢村栄治を投入するが、トップに返り呉新亨は四球で無死満塁、木村の左前タイムリーで2-0、金子も右前にタイムリーを放ち3-0、高橋もレフト線に2点タイムリーを放って5-0、一走金子も三塁に向かうがレフト青田昇からの返球に刺されて一死二塁、高橋の記録はシングルヒット、岡田が四球を選んで一死一二塁、苅田が三塁線にバントヒットを決めて一死満塁、鈴木が右中間に走者一掃の三塁打を放って8-0とする。二度目の登板では良化が見られた沢村もこの日は通用せず、巨人ベンチは沢村をベンチに下げてプロ入り初登板の田村幹雄をマウンドに送り、石田は投ゴロ、渡辺は三ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。


 巨人は2回裏、一死後青田が右中間に三塁打、永沢富士雄の二ゴロの間に青田が還って1-8とする。


 大和は5回、渡辺、呉新亨が連続四球、木村の遊ゴロで呉が二封され、木村が二盗を決めて一死二三塁、金子が四球を選んで一死満塁、田村がワイルドピッチを犯して三走渡辺が生還し9-1、高橋が四球を選んで再度一死満塁、岡田の左前タイムリーで10-1、苅田の中犠飛で11-1とする。
 巨人は7回裏、7回の守備からライトに入った伊藤健太郎がレフトスタンドにホームランを叩き込んで2-11とする。


 大和は8回、先頭の苅田が四球で出塁、鈴木の二ゴロでランナーが入れ替わり、田村の2つ目の暴投で鈴木は二進、石田がこの日2本目の二塁打を右中間に放って12-2、渡辺に代わる代打小松原博喜の三ゴロをサード小池繁雄が一塁に悪送球する間に二走石田が還って13-2と突き放す。


 巨人は9回裏、先頭の小暮力三が右中間に三塁打、青田の中前タイムリーを1点を返すが、夏季開幕戦を大敗する。


 石田光彦は7安打3四球2三振の完投で4勝目、打っても二塁打2本を放つ活躍であった。


 大和は今季全球団で初の二ケタ得点であった。

 大和の一番に起用された呉新亨が4打席連続四球を記録した。呉新亨は昭和19年に大和解散のため巨人に移籍して盗塁王となる。戦後も巨人で活躍を続け、昭和23年に登録名は「呉元敝」、昭和24年から「萩原寛」となる。引退後も1980年までパリーグ審判を勤め、約40年間プロ野球に関わることとなる。


 巨人は戦前巨人で投げた投手として最も有名な沢村栄治と最も無名の田村幹雄との継投となった。




夏季リーグ戦の日程について


 昭和18年夏季リーグ戦は6月19日から8月18日にかけて行われます。変則日程となりますので、

 第7節:6/19~6/26 20試合
 第8節:6/27~7/6 20試合
 第9節:7/9~7/13 16試合


 6月・7月の月間MVP表彰


 第10節:7/15~7/25 18試合
 第11節:7/27~8/3 16試合
 第12節:8/7~8/18 22試合


 7月・8月の月間MVP表彰


のスケジュールでお送りいたしますのでご了承ください。



2016年9月2日金曜日

三冠への道 2016 その8 驚異のルーキー、サンチェス


 8月の月間MVP予想。

 ア・リーグ打撃部門はニューヨークに出現した奇跡のルーキー、ゲーリー・サンチェスと予想します。主力クラスをバッタバッタと放出して今季は終了と見られていたヤンキースですが、切り替えた若手が驚異的な活躍を見せてワイルドカードも夢ではなくなってきました。その象徴がキャッチャーのサンチェスで、8月は24試合で95打数ながら37安打11本塁打21打点、打率3割8分9厘、OPS1.290の成績です。ツインズの二塁手ブライアン・ドジエルも3割2厘、13本塁打27打点で得票を集めるでしょう。


 ナ・リーグ打撃部門は快進撃を続けるシカゴ・カブスの主砲クリス・ブライアントと予想します。8月は107打数41安打10本塁打22打点、打率3割8分3厘、OPS1.220です。ロッキーズのアレナドも10本塁打36打点3割5分6厘ですが、打者有利の本拠地を持つコロラドの打者には票が集まりにくい傾向があります。月間MVPなら得票を集める可能性がありますが、年間MVPではまず票は集まりません。


 ア・リーグ投手部門は5勝同士のダニエル・ダフィーとコーリー・クルーバーの争い。スタッツはほとんど互角で、ダフィーは5勝1敗ですがWHIP0.98、クルーバーは5勝0敗とパーフェクトですがWHIPは1.13。課題のコントロールが改善してWHIP1.00割れのダニー・ダフィーと予想します。


 ナ・リーグ投手部門は4勝投手が10人の混戦。シカゴ・カブスはジェイク・アリエタ、ジェイソン・ハメル、カイル・ヘンドリックスの3人が4勝0敗という凄さ。ここは防御率1.28、WHIP0.78の驚異的成績を残したヘンドリックスで間違いないでしょう。一気にサイ・ヤング賞候補にも躍り出てきましたので要注目です。




2016年9月1日木曜日

名花


 ベラ・チャスラフスカさんの訃報が伝わっています。

 東京オリンピックの記憶は直接のものか後から刷り込まれたものか判然としません。メキシコの記憶は鮮明です。


 メキシコではソ連のナタリヤ・クチンスカヤの大ファンでした。ソ連によるチェコ侵攻は知っていたと思いますが、当時の小学校4年生には深刻な問題ではありませんでした。種目別平均台の金メダルはクチンスカヤでしたが、表彰式でソ連国旗を見向きもしなったチャスラフスカの姿が印象的でしたね。本来であれば、宿命のライバルとしてお互いを認め合う仲になれたはずなのに・・・。 


 メキシコ以降のベラの行方は杳として知れませんでした。それだけに、ビロード革命で奇跡の復権を遂げた姿は鮮烈でしたね。プラハの春で二千語宣言に署名し、信念を貫き通して撤回しなかった話は、復権後に知ったと思います。




*チャスラフスカに関する著作は多くありますが、ビロード革命前後の状況とチャスラフスカ復権の様子を分かりやすく描いた好著「劇画 東欧の反乱」はお薦めの一冊です。








*何せ劇画なので誰にでも読める。










18年 5月(6月1日を含む) 月間MVP


月間MVP

投手部門

 朝日 林安夫 3

 投手部門は藤本英雄と林安夫との争いであった。

 藤本は8試合に登板して6勝1敗2完封、無安打無得点1回、75回3分の2を投げて、50奪三振で、防御率0.71、WHIP0.89、奪三振率6.00。

 林は8試合に登板して6勝1敗5完封、68回を投げて、26奪三振で、防御率0.40、WHIP0.69、奪三振率3.44。

 藤本はコントロールが回復してきたとは言え依然として林の倍近くの四球を出している。

 林は安定したコントロールで奪三振以外の数値で藤本を上回っており、順当に選出された。


打撃部門

 阪急 山田伝 1

 山田は今月、51打数18安打14四球、8得点1打点10盗塁、打率3割5分3厘、出塁率4割8分5厘、長打率3割5分3厘、OPS0.838。

 打率と長打率が同じと言うことは18安打が全てシングルヒットであったことを意味する。過去にも、昭和14年3月の月間MVPに選出された中河美芳が全てシングルヒットでした。

 山田伝以外にライバルはおらず、強いてあげれば朝日の早川平一が55打数15安打9得点3打点を記録している。早川は山田とは対照的に月間四球3個で、積極的に打っていく打撃を見せた。