2016年7月31日日曜日

ウルフ


 千代の富士関(九重親方)の訃報が伝わっています。

 デビュー当時は強引な投げ技で脱臼の連続、筋トレで肩を固め、前みつを取って頭をつける相撲に変身して出世階段を登って行きました。


 大先輩の輪島を睨みつけるシーンはNHKの中継でリアルタイムで見ました。当時は批判が多かったと思いますが、「こいつはモノになる」と感じましたね。鋭い目つきで「ウルフ」と呼ばれるようになったのもこの頃からでした。


 相撲には詳しくありませんが、強靭な足腰のバネが印象的でした。合掌。




2016年7月28日木曜日

80年ぶり


 本日4連勝を飾った阪神は昨日、昭和11年4月30日以来、80年ぶりに10打数連続ヒットを記録しました。

 80年前のタイガースの連続ヒットは第1回日本職業野球リーグ戦第二日の出来事です。阪神サイドのニュースは本日のスポーツ紙が伝えていますのでそちらをご参照ください。


 当ブログの注目は、10打数連続ヒットを打たれた名古屋の方にあります。この試合の先発は名古屋第二商業出身の牧野潔でした。牧野は9安打を打たれたところでにライトに回り、二番手の桜井正二と交代しています。牧野がライトに回る前の先発ライトだった四番の中根之は0打数で、二番手の桜井正二は9回まで投げて4打数を記録しています。


 牧野潔の孫は愛工大名電から1991年に近鉄に入団した伊藤栄祐で、残念ながら一軍登板はなかったようですが43歳の現在も日ハムで打撃投手をされているようです。


 愛工大名電出身で43歳と聞いてピンと来なければ当ブログの読者失格です。イチローの1年先輩で、1990年夏の甲子園に出場した時は伊藤栄祐がエースで鈴木一朗はレフトだったようです。鈴木一朗がエースとして甲子園に出るのは翌年のセンバツのことですね。


 折角今話題のイチローと阪神の10打数連続ヒットにこのような関連性があるのに、それに気が付かないスポーツマスコミのレベルにはあきれますね。当ブログが高過ぎるか(←自分で言うか!)(笑)。


*「朗」の字が間違っていました。お詫びして訂正させていただきます。


*タイガースの圧勝を伝える昭和11年5月25日発行「聯盟公報」第二号。桜井の「投」に括弧が付いていて、牧野の「投」に括弧が付いていないので桜井が先発かのように見えまが、四番ライトで先発出場した中根之が0打数なので桜井がリリーフであったことが分かります。当時のテーブルスコアは、必ずしも括弧が付いていれば先発ではありませんでした。他事例でも確認しています。





*牧野潔の「與えし安打」は9本、「與えし四球」は2個でした。1回途中で降板したことが分かります。牧野が先に書かれていることからも、牧野が先発であったことが分かります。


















18年 大和vs南海 2回戦


5月22日 (土) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 3 0 0 0 0 0 3 大和 10勝11敗1分 0.476 畑福俊英
2 0 0 0 0 0 0 0 0 2 南海 10勝15敗 0.400 別所昭 長沼要男

勝利投手 畑福俊英 3勝1敗
敗戦投手 別所昭     7勝9敗

勝利打点 小松原博喜 2


畑福俊英、2回以降無失点の好投

 南海は初回、先頭の猪子利男が左前打で出塁、岡村俊昭が中前打を放って無死一二塁、中野正雄が一塁線に送りバントを決めて一死二三塁、堀井数男の遊ゴロで三走猪子が飛び出しショート木村孝平は三塁に送球、猪子は三本間に挟まれて「6-5-2」でタッチアウト、しかし十分に時間を稼いで打者走者の堀井は二塁に進み二死二三塁、別所昭が中前に2点タイムリーを放って2-0とする。

 3回まで5安打を放ちながら南海先発の別所に無得点に抑えられてきた大和は4回、先頭の呉新亨が四球を選んで出塁、渡辺絢吾の遊ゴロでランナーが入れ替わり、畑福俊英の投ゴロの間に渡辺は二進、鈴木秀雄の一塁線タイムリーで1-2、トップに返り木村もショートにヒット、苅田久徳が四球を選んで二死満塁、金子裕の初球がボールとなったところで南海ベンチは別所から長沼要男にスイッチ、しかし長沼が金子にボール3つを与えて押出し四球で2-2の同点、小松原博喜も逆転の押出し四球を選んで3-2とする。


 初回に3安打で2点を失った畑福俊英は2回以降見違えるようなピッチングを見せて2安打2四球無失点、5安打2四球2三振の完投で3勝目をあげる。




2016年7月27日水曜日

18年 名古屋vs巨人 3回戦


5月22日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 名軍 14勝8敗1分 0.636 西沢道夫
0 0 0 0 0 0 1 2 X 3 巨人 13勝9敗2分 0.591 藤本英雄

勝利投手 藤本英雄 6勝4敗
敗戦投手 西沢道夫 5勝4敗

二塁打 (巨)青田、呉

勝利打点 白石敏男 2


藤本英雄、無安打無得点で復活!

 巨人は5回まで2安打6四球で無失点、8残塁を記録している。

 6回は三者凡退に終わった巨人は7回、一死後呉昌征が中前打、坂本茂の三ゴロの間に呉は二進、白石敏男が中前に先制タイムリーを放って1-0とする。


 巨人は8回、先頭の青田昇が右前打、永沢富士雄が送りバントを決めて一死二塁、多田文久三の右翼線ヒットで一死一三塁、ここでダブルスチールを決めて2-0、更に多田が三盗、小池繁雄も四球から二盗を決めて一死二三塁、藤本英雄の二ゴロで三走多田がホームに偽走、これを見てセカンド石丸藤吉がホームに送球するが多田が三塁ベースに戻って一死満塁、このプレーで石丸藤吉に野選が記録された。トップに返り呉がストレートの押出し四球を選んで3-0とする。


 今季コントロールが定まらない藤本英雄が快投を見せた。


 1回、2回は三者凡退。3回、一死後金山次郎に四球を与えるが、西沢道夫、石丸藤吉を連続遊ゴロに打ち取る。


 4回、一死後古川清蔵に四球を与え、小鶴誠の遊ゴロをショート白石がファンブル、しかし古川が二塁をオーバーランして白石が二塁送球しタッチアウト、小鶴が二盗に失敗してスリーアウトチェンジ。5回から8回は三者凡退。


 9回、先頭の西沢に代わる代打桝嘉一を三振に打ち取り、トップに返り石丸藤吉には四球を与えるが、岩本章を左飛、古川を中飛に打ち取り無安打無得点を達成する。


 藤本英雄は無安打4四球4三振で6勝目をマークする。



 藤本と言えば戦後のプロ野球史上最初の完全試合が有名であるが、昭和18年5月22日にも無安打無得点をやっているのである。今季序盤戦からコントロールに苦しんできた藤本も、ようやく復活の兆しを見せてきた。




2016年7月26日火曜日

18年 阪急vs阪神 3回戦


5月22日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8  9  計
0 0 0 0 1 0 0 0  0  1 阪急 11勝13敗 0.522 森弘太郎
0 0 0 0 0 0 0 0 2X 2 阪神 12勝11敗 0.458 若林忠志

勝利投手 若林忠志 7勝3敗
敗戦投手 森弘太郎 1勝4敗

二塁打 (神)玉置
三塁打 (急)松本
本塁打 (神)山口 1号


山口政信、起死回生の同点本塁打

 阪急は阪神先発・若林忠志の前に4回まで三者凡退に抑えられる。

 阪急は5回、先頭の下社邦男が左前にチーム初ヒット、池田久之の投前バントは若林が二塁に送球して一走下社を二封、松本利一が右中間に三塁打を放って1点を先制する。


 阪神は初回、先頭の塚本博睦が三塁線にヒット、御園生崇男の三塁線バントが内野安打となって無死一二塁、カイザー田中義雄の二ゴロで御園生は二封、田中が二盗を決めて一死二三塁、山口政信の遊ゴロで三走塚本がホームに突っ込むが、ショート中村栄からのバックホームにタッチアウト、山口が二盗を決め、門前真佐人が四球を選んで二死満塁、平林栄治は三ゴロに倒れて無得点。


 阪神は2回、先頭の若林が中前打で出塁、乾国雄が送りバントを決めて一死二塁、しかし武智修は右飛、トップに返り塚本も一ゴロに倒れて無得点。


 若林は6回以降名古屋打線を無得点に抑える。


 名古屋先発の森弘太郎は序盤はピンチの連続であったが8回まで阪神打線を無得点に抑える。


 阪神は9回裏、先頭の山口がライトスタンドに起死回生の同点ホームラン、門前は遊ゴロ、平林栄治の当りも遊ゴロ、これをショート中村が一塁に悪送球、若林の二ゴロの間に平林が二塁に進んで二死二塁、ここで玉置玉一が右越えにサヨナラ二塁打を放って阪神が逆転サヨナラ勝ち。

 若林忠志は5安打2四球4三振の完投で7勝目、別所昭と並んでハーラートップに立つ。





2016年7月24日日曜日

18年 第5節 週間MVP


 今節は警戒警報が発令されたため変則開催となり、南海は7試合、朝日は3試合など試合数にばらつきが多い。
 巨人が5勝0敗、朝日が2勝1敗、名古屋が3勝2敗、阪急が3勝3敗、大和が2勝2敗、西鉄が2勝4敗、南海が2勝5敗、阪神が1勝3敗であった。


週間MVP

投手部門

 巨人 須田博 1

 2勝0敗1完封、巨人5連勝の立役者。

 巨人 川畑博 1

 5月18日の南海戦でプロ入り初勝利、初完封、初本塁打。


打撃部門

 巨人 呉昌征 2

 15打数6安打5得点、7四球2盗塁。

 大和 渡辺絢吾 1

 10打数5安打。5月19日の名古屋戦で3本の二塁打を放つ。

 巨人 中島治康 1 

 16打数5安打2得点4打点。呉が出て中島が返すパターン。

 阪急 重松通雄 1

 11打数6安打で打で受賞。
 

殊勲賞

 大和 畑福俊英 1

 5月10日の阪神戦、延長10回1安打完封。10回表一死一塁で左中間二塁打を放ち相手の中継ミスで決勝点となる。

 阪急 森弘太郎 1

 5月18日の西鉄戦、二番手として登板して猛打賞。

 西鉄 富松信彦 1

 5月18日の阪急戦、勝利打点と失点を防ぐ補殺。

 南海 八木進 1

 5月15日の西鉄戦、延長11回サヨナラ打を放つ。警戒警報発令中でのサヨナラ打であった。


敢闘賞

 南海 別所昭 2

 7試合中5試合に登板して2勝2敗1完封。

 朝日 林安夫 1

 5月18日の名古屋戦で、完封と決勝打。

 阪神 御園生崇男 1

 15打数5安打。

 名古屋 芳賀直一 1

 20打数6安打。


技能賞

 名古屋 小鶴誠 1

 5月12日の南海戦、挟殺プレーで時間稼ぎの走塁を見せる。

 阪急 フランク山田伝 1

 5月17日の南海戦、単独本盗を記録する。

 名古屋 吉田猪佐喜 1

 5月12日の南海戦、4打席連続四球。

 阪神 野口昇 1

 5月19日の朝日戦、セカンド前にプッシュバントスクイズを決める。


2016年7月23日土曜日

18年 巨人vs阪急 2回戦


5月19日 (水) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
2 0 1 0 0 0 0 0 0 3 巨人 12勝9敗2分 0.571 須田博
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 阪急 11勝12敗 0.478 江田孝 笠松実


勝利投手 須田博 5勝3敗
敗戦投手 江田孝 0勝1敗

二塁打 (巨)中島

勝利打点 中島治康 3


須田博、今季初勝利今季初完封

 巨人は初回、先頭の呉昌征が四球を選んで出塁、坂本茂の二ゴロの間に呉は二進、白石敏男も四球を選んで一死一二塁、ここで中島治康が右越えに二塁打を放って二者還り2-0とする。

 巨人は3回、先頭の坂本の当りは二ゴロ、これをセカンド上田藤夫がエラーして無死一塁、坂本が二盗を決め、白石は右飛、中島の右飛で坂本がタッチアップから三塁に進んで二死三塁、青田昇の三遊間ヒットで3-0とする。


 須田博は阪急打線を5安打に抑え、5四球4三振で今季初完封、5勝目をあげる。フランク山田伝と伊藤健一に2安打ずつを許したが、ヒットを打たれたのは1安打の中村栄と共に3人だけであった。


 須田がここまで完封がなかったという事実が今季の巨人を象徴している。今節巨人は5連勝、ようやく首位戦線に浮上してきた。



2016年7月22日金曜日

18年 南海vs西鉄 3回戦


5月19日 (水) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 1 0 0 0 2 0 0 3 南海 10勝14敗 0.417 別所昭
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 西鉄 7勝15敗2分 0.318 重松通雄 近藤貞雄

勝利投手 別所昭    7勝8敗
敗戦投手 重松通雄 2勝8敗

二塁打 (南)岡村

勝利打点 中野正雄 3


別所昭、2安打完封でハーラー単独トップ

 南海は3回、一死後加藤喜作が右中間にヒット、トップに返り猪子利男が左前打、岡村俊昭も四球を選んで一死満塁、中野正雄の遊ゴロ併殺崩れの間に三走加藤が還って1点を先制する。

 南海は7回、二死後岡村が中前打で出塁、中野の遊ゴロをショート濃人渉が二塁に送球してスリーアウトチェンジ、と思った瞬間、セカンド宇野錦次が落球、二死一二塁となって堀井数男が右前にタイムリーを放ち2-0、更に別所昭も右前にタイムリーで続いて3-0とする。


 南海先発の別所は快調なピッチング。2回に、打撃好調の重松通雄に右前打を許すが後続を打ち取り、3回から8回まで無安打ピッチング。9回、先頭の濃人に四球を与え、野口明の右前打で無死一二塁のピンチ、ここから中村民雄を左飛、黒沢俊夫を遊ゴロ、近藤貞雄を二ゴロに打ち取る。


 別所昭は祖父江東一郎から3打席連続三振を奪うなど、2安打4四球7三振で今季3度目の完封、ハーラー単独トップとなる7勝目をあげる。


 勝利打点は併殺崩れで決勝の打点を記録した中野正雄。中野は7回にも遊ゴロエラーで追加点に絡むラッキーボーイとなった。




2016年7月19日火曜日

18年 阪神vs朝日 4回戦


5月19日 (水) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 0 0 2 0 1 1 5 阪神 11勝11敗 0.500 若林忠志
1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 朝日 13勝8敗 0.619 真田重蔵

勝利投手 若林忠志 6勝3敗
敗戦投手 真田重蔵 4勝3敗

二塁打 (神)田中

勝利打点 若林忠志 1


野口昇、絶妙のプッシュバント

 阪神は初回、先頭の塚本博睦が四球で出塁、御園生崇男が左前打で続いて無死一二塁、カイザー田中義雄の三前バントが内野安打となって無死満塁、山口政信の投ゴロで三走塚本が本封されて一死満塁、門前真佐人の中犠飛で1点を先制する。

 朝日は1回裏、一死後酒沢政夫が四球を選んで出塁、中谷順次はライト線にヒット、一走酒沢は三塁に進み、打者走者の中谷も一塁ベースを蹴って二塁に向かうが、ライト御園生が二塁に送球してタッチアウト、記録はシングルヒットで二死三塁、浅原直人の三ゴロをサード平林栄治が一塁に悪送球する間に三走酒沢が還って1-1の同点に追い付く。


 阪神は2回、一死後乾国雄がストレートの四球で出塁、武智修の一塁線バントが送りバントとなって二死二塁、トップに返り塚本博睦がピッチャー強襲ヒットから二盗を決めて二死二三塁、御園生も四球で二死満塁、しかし田中は投ゴロに倒れて無得点。


 立ち上がり不安定だった朝日先発の真田重蔵は3回から立ち直り5回まで三者凡退を続ける。


 阪神は6回、先頭の門前が中前打で出塁、野口昇の左前打で一死一二塁、若林忠志が右前に勝越しのタイムリーを放ち2-1、ライト浅原がジャッグルする間に一走野口は三進、記録はワンヒットワンエラー、一死一三塁となって乾がスクイズを成功させて3-1とする。


 阪神は8回、先頭の山口の当りは右中間への飛球、センター坪内道則が捕球体勢に入ったところにライト浅原が衝突して坪内が落球、このプレーで浅原にエラーが記録された。打者走者の山口は二塁に進み、門前の左前打で無死一三塁、ここで門前がディレードスチールから一二塁間に挟まれて挟殺プレー、「1-3-4-1」と転送されて門前はタッチアウト、三走山口は動けず門前の陽動作戦は失敗に終わったが、その直後、野口昇がセカンドの前にプッシュ気味のスクイズバントを成功させて4-1と突き放す。


 阪神は9回、二死後塚本が四球から二盗に成功、御園生が左前にダメ押しのタイムリーを放って5-1として試合を決める。


 若林忠志は7安打4四球2三振1失点、自責点ゼロの完投で6勝目をあげる。


 阪神は終盤効果的に加点して逃げ切る。



 8回に野口昇が決めたセカンド前へのプッシュバントスクイズの技巧が光った。スコアカードの記載では「4-3」が四角で囲まれており「犠打」を表します。一死三塁からセカンドへの犠打により打点が記録されているので、スクイズであることは間違いない。打って出ての二ゴロの間に三走山口が生還したのなら犠打は記録されません。絶対に1点をやれない場面で二塁手がスクイズ警戒で極端な前進守備をとるケースもありますが、朝日は2点ビハインドの8回表なのでそのような極端な守備態勢をとる場面ではなく、野口昇がプッシュ気味にセカンドの前にスクイズバントを決めた可能性が高い。サインは出ていたとは思いますが、上記のとおり、門前がトリックプレーを行った直後のことなので、虚を突いてノーサインでプッシュバントを試みた可能性も否定できない。野口二郎は自伝「私の昭和激動の日々」の「すべてプロ入りした野口4兄弟」の項で、「私の見たところでは、昇は内野も外野もこなせる。打力もある程度あるし、脚も速い。昇が一番よかったように思えたが・・・」と書いている。野口二郎が認める昇の野球センスが見られた場面であった。



*8回阪神の攻撃で、野口昇がセカンド前にプッシュバントスクイズを決めた場面。その直前に一走門前真佐人がトリックプレーを行っている。



*8回、山口政信の打席でのライトのエラーについて、「雑記」欄に「坪内の捕球を浅原衝突して失す」と書かれている。

2016年7月18日月曜日

18年 名古屋vs大和 4回戦


5月19日 (水) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 0 0 0 0 3 0 4 名軍 14勝7敗1分 0.667 西沢道夫
0 0 2 0 0 0 0 0 0 2 大和 9勝11敗1分 0.450 畑福俊英 片山栄次

勝利投手 西沢道夫 5勝3敗
敗戦投手 片山栄次 4勝8敗

二塁打 (名)古川2 (和)渡辺3、金子

勝利打点 吉田猪佐喜 4

猛打賞 (和)渡辺絢吾 1


渡辺絢吾、二塁打3本

 名古屋は初回、先頭の石丸藤吉が左前打で出塁、岩本章の送りバントは捕邪飛となって失敗、古川清蔵がレフト線に二塁打を放って一死二三塁、小鶴誠の三ゴロが三走石丸藤吉に当たって守備妨害、二死一二塁から吉田猪佐喜がレフトにタイムリーを放ち1点を先制する。なお二死一三塁からダブルスチールを試みるが、「2-4-2」と渡って三走古川はタッチアウト。

 大和は3回から先発の畑福俊英に代わり二番手として片山栄次がマウンドに上がる。


 大和は3回裏、先頭の渡辺絢吾がレフト線に二塁打、トップに返り木村孝平が送りバントを決めて一死三塁、苅田久徳の一ゴロで三走渡辺がホームに突っ込むが、ファースト小鶴からのバックホームにタッチアウト、大塚鶴雄が四球を選んで二死一二塁、金子裕が左中間に二塁打を放ち二者生還し2-1と逆転に成功する。


 大和二番手の片山は3回から7回まで名古屋打線を1安打無得点に抑えてきたが8回に捕まった。


 名古屋は8回、先頭の古川清蔵が左中間にこの日2本目となる二塁打、小鶴の三ゴロをサード大塚が大暴投して二走古川が還り2-2の同点、打者走者の小鶴は三塁に進み、吉田がセンターに逆転タイムリーを放って3-2、芳賀直一が送って一死二塁、藤原鉄之助の遊ゴロの間に吉田は三進、金山次郎が中前にタイムリーを放って4-2とする。


 西沢道夫は6安打3四球2三振の完投で5勝目をあげる。


 吉田猪佐喜が先制打と決勝打の2本のタイムリーで勝利打点を記録、古川清蔵が2本の二塁打を放って2得点を記録した。


 大和の渡辺絢吾は4打数3安打で猛打賞、しかも3本とも二塁打であった。



*大和の九番渡辺絢吾は3本の二塁打を放った。




18年 巨人vs南海 4回戦


5月18日 (火) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 2 1 0 1 0 0 4 巨人 11勝9敗2分 0.550 川畑博
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 南海 9勝14敗 0.391 丸山二三雄 長沼要男

勝利投手 川畑博        1勝0敗
敗戦投手 丸山二三雄 1勝3敗

二塁打 (南)猪子

本塁打 (巨)川畑 1号

勝利打点 なし


川畑博、プロ入り初勝利、初完封、初本塁打

 巨人は初回、先頭の呉昌征が四球で出塁、しかし坂本茂は捕邪飛、白石敏男の三ゴロは「5-4-3」と渡ってダブルプレー。

 巨人は2回、先頭の中島治康が左前打で出塁、しかし青田昇の遊ゴロで中島は二封、永沢富士雄の投ゴロが「1-6-3」と渡って2イニング連続ダブルプレー。


 巨人は4回、呉、坂本が連続四球で無死一二塁、白石敏男が送って一死二三塁、中島は歩かされて一死満塁、ここでピッチャー丸山二三雄が痛恨のワイルドピッチを犯し1点を先制、青田も四球で再度一死満塁、永沢の右犠飛で2-0とする。


 巨人は5回、一死後川畑博がレフトスタンドにホームランを叩き込んで3-0とする。


 巨人は7回、二死後小池繁雄が四球を選んで出塁、川畑も四球で二死一二塁、トップに返り呉が三前にバントヒットを決めて二死満塁、坂本が押出し四球を選んで4-0とする。


 巨人先発の川畑博は序盤快調な滑り出しを見せ、1回から3回まで三者凡退。4回一死後、岡村俊昭に初ヒットを許すが中野正雄を三ゴロ、堀井数男を遊ゴロに打ち取り無失点。


 5回表の攻撃でホームランを放った川畑は、その裏先頭の長谷川善三に中前打、続く八木進に左前打を打たれ初めてピンチを迎えるが、増田敏を遊飛、丸山を左飛、加藤喜作を中飛に打ち取り切り抜ける。ここが功名が辻であった。


 7回、8回は1四球ずつを与えるが無失点。9回、一死後八木に四球、増田に代わる代打別所昭を中飛に打ち取るが、長沼要男に代わる代打鈴木芳太郎に左前打を打たれて二死一二塁、ここで最後の踏ん張りを見せて加藤を中飛に打ち取る。


 川畑博は5安打4四球4三振、プロ入り初勝利を完封で飾り、プロ入り初本塁打を放つ活躍を見せた。




18年 西鉄vs阪急 4回戦


5月18日 (火) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
2 0 0 0 0 0 0 0 0 2 西鉄 7勝14敗2分 0.333 野口二郎
0 1 0 0 0 0 0 0 0 1 阪急 11勝11敗 0.500 笠松実 森弘太郎

勝利投手 野口二郎 5勝5敗
敗戦投手 笠松実     3勝1敗

二塁打 (西)富松 (急)下社

勝利打点 富松信彦 1

猛打賞 (急)森弘太郎 1


富松信彦、攻守に活躍

 西鉄は初回、先頭の中村信一が四球を選んで出塁、続く富松信彦の左中間二塁打で中村が還り1点を先制、濃人渉の遊ゴロの間に富松は三進、野口明は四球を選んで一死一三塁、野口二郎の遊ゴロ併殺崩れの間に三走冨松が還ってこの回2点を先制する。

 阪急は2回、先頭の池田久之が中前打で出塁、下社邦男が右中間に二塁打を放ち無死二三塁、仁木安の三塁線ヒットで1点返してなお無死一三塁、松本利一の中飛で三走下社が同点のホームを狙ってタッチアップからスタートを切るが、センター富松からのバックホームにタッチアウト、伊藤健一も三ゴロに倒れてこの回1点止まり。


 西鉄先発の野口二郎は、阪急打線に9安打を打たれたが3回以降得点を許さず、3四球2三振で完投、5勝目をあげる。



 阪急先発の笠松実は5回途中で降板し、リリーフの森弘太郎にマウンドを譲った。九番笠松は3回の打席で左前打を放ち1打数1安打。二番手の森には3度打席が回ってきて中前打、右前打、中前打の3打数3安打で猛打賞。阪急は一番の中村栄も5打席3打数1安打1四球1犠打でつないだが、二番フランク山田伝と三番上田藤夫が共に4打数無安打に抑えられたことが敗因となった。


 逆に言うと野口二郎は打たれながらも要所を締めるピッチングであった。長年の酷使により、野口二郎は肩に不安を抱えたまま昭和18年のシーズンを迎え、序盤から勝てずにきたが、ようやく調子を上げてきた。


 富松信彦が先制二塁打で勝利打点を記録、2回の守備では同点のピンチを防ぐバックホームを見せて攻守に活躍した。




2016年7月17日日曜日

18年 朝日vs名古屋 4回戦


5月18日 (火) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 2 0 0 1 0 0 0 0 3 朝日 13勝7敗 0.650 林安夫
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 名軍 13勝7敗1分 0.650 石丸進一 森井茂 西沢道夫


勝利投手 林安夫     6勝4敗
敗戦投手 石丸進一 4勝2敗

二塁打 (朝)早川 (名)石丸藤吉

勝利打点 林安夫 2


朝日、同率首位に!

 現在トップの名古屋と1ゲーム差で追う朝日との首位攻防戦は、朝日が林安夫、名古屋が石丸進一の若き両エースの先発で午後2時56分、島秀之助主審の右手が上がり試合始め。

 朝日は2回、一死後早川平一が右中間に二塁打、林が左前にタイムリーを放って1点を先制、小林章良の右前打で一死一二塁、広田修三の遊ゴロをショート金山次郎が二塁に送球するが、セカンド石丸藤吉がエラーして一死満塁、原秀雄の当りはボテボテの投ゴロ、これが効を奏して三走林が生還し2-0とする。


 朝日は5回、一死後酒沢政夫が右前打で出塁、中谷順次は四球、浅原直人も四球を選んで一死満塁、早川は三振に倒れて二死満塁、林が三塁線にタイムリーを放って3-0とする。


 2本のタイムリーを放って気を良くした林安夫は名古屋打線に7安打を許すが1四球2三振で今季4度目の完封、6勝目をあげて別所昭に並びハーラートップに出る。完封数では単独トップ。



 朝日は遂に名古屋を捕え、同率首位に躍り出た。巨人もようやく勝率5割を超えてきたので、3チームによる首位争いが激しくなりそうだ。




18年 阪神vs大和 4回戦


5月18日 (火) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 阪神 10勝11敗 0.476 三輪八郎 中原宏
0 0 0 1 0 1 2 0 X 4 大和 9勝10敗1分 0.474 石田光彦


勝利投手 石田光彦 3勝2敗
敗戦投手 三輪八郎 4勝4敗

二塁打 (和)木村
三塁打 (神)塚本 (和)木村

勝利打点 金子裕 1


木村孝平、長打2発

 大和は4回、一死後大塚鶴雄が四球を選ぶと二盗に成功、金子裕が中前にタイムリーを放って1点を先制する。

 大和は6回、先頭の木村孝平がレフト線に二塁打、苅田久徳の三塁線バントが内野安打となって無死一三塁、続く大塚の3球目にパスボールがあり一走苅田は二進、三走木村は動けず無死二三塁、大塚が四球を選んで無死満塁、ここでピッチャー三輪八郎が二塁に牽制、これをセカンド乾国雄が落球する間に三走木村が還って2-0とする。


 大和は7回、先頭の呉新亨が四球で出塁、石田光彦の二ゴロの間に呉は二進、渡辺絢吾の遊ゴロの打球が呉に当たり守備妨害、渡辺には内野安打が記録されて二死一塁、トップに返り木村が左中間に三塁打を放って3-0、苅田が左前にタイムリーを放ち4-0とする。


 阪神は8回、先頭の三輪八郎に代わる代打中原宏が四球を選んで出塁、武智修の当りは左前に落ちるが一走中原のスタートが遅れ、レフト小松原博喜が二塁に送球して中原は二封、「レフトゴロ」が記録されて一死一塁、トップに返り塚本博睦が右中間に三塁打を放ち1点返して1-4とするが反撃もここまで。


 石田光彦は3安打5四球6三振の完投で3勝目をあげる。


 勝利打点は先制の決勝打を放った金子裕に記録されるが、2本の長打を放った木村孝平の活躍が目立った。




2016年7月16日土曜日

18年 巨人vs西鉄 4回戦


5月17日 (月) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 3 0 0 0 3 0 0 6 巨人 10勝9敗2分 0.526 藤本英雄
0 0 0 0 0 0 0 0 2 2 西鉄 6勝14敗2分 0.300 重松通雄

勝利投手 藤本英雄 5勝4敗
敗戦投手 重松通雄 2勝7敗

二塁打 (巨)青田2 (西)中村信一、黒沢、中村民雄

勝利打点 青田昇 2


青田昇、満塁走者一掃の二塁打

 巨人は3回、一死後呉昌征が四球で出塁すると二盗に成功、坂本茂も四球を選んで一死一二塁、白石敏男の右飛で二走呉がタッチアップから三進、坂本が二盗を決めて二死二三塁、中島治康も四球を選んで二死満塁、ここで青田昇が右中間に走者一掃の二塁打を放ち3点を先制する。

 巨人は7回、一死後藤本英雄がライト線にヒット、トップに返り呉は四球を選んで一死一二塁、坂本が左前にタイムリーを放ち4-0、白石の投ゴロをピッチャー重松通雄が二塁に悪送球する間に二走呉が還って5-0、中島が中前にタイムリーを放ち6-0として試合を決める。


 巨人先発の藤本英雄は初回、中村信一、富松信彦に連続四球、濃人渉に送られて一死二三塁のピンチを迎えるが、野口明を投ゴロ、黒沢俊夫を中飛に退ける。2回も先頭の祖父江東一郎にストレートの四球、ここも後続を抑えて立ち直ったが、7回に2四球、8回も先頭を四球で歩かせるなど、ここまで無失点ながら相変わらずコントロールが定まらない。


 西鉄は9回裏、先頭の黒沢が四球を選んで出塁、中村民雄が左中間に二塁打を放って無死二三塁、重松が中前にタイムリーを放ち1-6、三塁に進んだ中村民雄が捕逸で生還して2-6とするが反撃もここまで。


 藤本英雄は5安打7四球8三振の完投で5勝目をあげる。


 西鉄先発の重松通雄は打撃が好調で、5月15日の南海戦で4打数安打を記録、この日もタイムリーを含む3打数1安打であった。




2016年7月15日金曜日

18年 阪急vs南海 4回戦


5月17日 (月) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 3 0 1 0 0 0 0 4 阪急 11勝10敗 0.524 天保義夫
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 南海 9勝13敗 0.409 別所昭 長沼要男

勝利投手 天保義夫 5勝4敗
敗戦投手 別所昭    6勝8敗

二塁打 (急)松本

勝利打点 上田藤夫 3


上田藤夫、3打点

 阪急は3回、一死後天保義夫が四球を選んで出塁、トップに返り中村栄も四球、フランク山田伝もストレートの四球を選んで一死満塁、このチャンスに上田藤夫が右前に2点タイムリーを放って2-0、一走山田は三塁に進んで一死一三塁、ここでピッチャー別所昭が一塁に牽制球を投ずると三走山田がスルスルとホームに走り本盗を記録、3-0とする。

 別所昭は5月12日の名古屋戦でも岩本章に単独ホームスチールを許している。細かいことは気にしないタイプのようだ。


 南海は4回から先発の別所に代えて長沼要男をマウンドに送り込む。


 阪急は5回、一死後山田が四球で出塁すると二盗に成功、又も上田が右前にタイムリーを放って4-0とリードを広げる。


 天保義夫は南海打線を3安打に抑えて3四球1三振で今季3度目の完封、5勝目をあげる。



 上田藤夫が4打数2安打で2本ともタイムリー、3打点の活躍を見せた。その上田をアシストしたのがフランク山田伝で、本盗を含む2盗塁を記録した。



2016年7月12日火曜日

18年 阪急vs巨人 1回戦


5月15日 (土) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 1 0 0 0 0 0 0 1 阪急 10勝10敗 0.500 天保義夫
1 0 0 0 1 0 0 0 X 2 巨人 9勝9敗2分 0.500 須田博


勝利投手 須田博     4勝3敗
敗戦投手 天保義夫 4勝4敗

二塁打 (巨)小池、呉

勝利打点 白石敏男 1


巨人、借金返済

 西宮の第二試合は午後3時7分試合開始、試合中の午後4時5分に「警戒警報」が解除され、試合終了は午後4時20分であった。「警戒警報」が発令される中での観衆は約3,500人であった。

 巨人は初回、一死後坂本茂が四球で出塁、白石敏男の三ゴロの間に坂本は二進、中島治康が左前にタイムリーを放ち1点を先制する。


 阪急は3回、先頭の天保義夫が左前打で出塁すると二盗に成功、中村栄は三振に倒れるが、フランク山田伝が右前に同点タイムリーを放ち1-1と追い付く。


 巨人は5回、一死後小池繁雄がライト線に二塁打、須田博の中前打で一死一三塁、トップに返り呉昌征は四球を選んで一死満塁、坂本は浅い右飛に倒れて二死満塁、白石が左前にタイムリーを放って2-1と勝ち越す。これが決勝打となった。


 須田博は5安打4四球7三振の完投で4勝目をマークする。


 開幕3連敗でスタートした巨人は、ようやく今季初めて勝率を5割に乗せた。



 東京では5月13日~17日まで試合は行われておらず、関西では5月15日に「警戒警報」の中で2試合が行われた。本土空襲があった訳ではないようですが、日本近海に米国偵察機が飛来してきたのでしょうか。




*第二試合の試合中、午後4日5分に「警戒警報」が解除された。





2016年7月10日日曜日

18年 西鉄vs南海 2回戦


5月15日 (土) 西宮


1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 計
1 0 0 0 0 0 0 0 0  0   0  1 西鉄 6勝13敗2分 0.316 重松通雄
0 0 0 0 0 1 0 0 0  0 1X  2 南海 9勝12敗 0.429 別所昭

勝利投手 別所昭     6勝7敗
敗戦投手 重松通雄 2勝6敗

二塁打 (南)中野
本塁打 (南)猪子 1号

勝利打点 八木進 2

猛打賞 (西)重松通雄 1 (南)猪子利男 1


八木進、サヨナラ打

 警戒警報が発令される中で試合は行われたようだ。東京では5月13日から17日まで試合は行われていない。

 南海は好調の中野正雄を三番に抜擢してきた。


 西鉄は初回、先頭の中村信一が四球で出塁、濃人渉は左邪飛、富松信彦の投ゴロの間に中村は二進、野口明がライト線にタイムリーを放って1点を先制する。続く黒澤俊夫の二ゴロは「4-6-3」と渡ってダブルプレー。


 西鉄は2回、先頭の祖父江東一郎が死球を受けて出塁、重松通雄の中前打で無死一二塁、ここで祖父江が三盗を試みるがキャッチャー八木進からの送球にタッチアウト、プロ入り初出場の鵜飼勉が四球を選んで一死一二塁、佐藤武夫のショートライナーに二走重松が飛び出しておりダブルプレー。


 南海は6回、先頭の猪子利男がライトに同点ホームラン、1-1と追い付く。スコアカードの記載から見ると、これはランニングホームランのようだ。


 西鉄は8回、先頭の佐藤がストレートの四球で出塁、トップに返り中村信一の一ゴロでピッチャー別所昭が一塁ベースカバーに入り「3-1A」でワンアウト、一走佐藤が二塁をオーバーランしたのを見て別所がが二塁に送球して佐藤もタッチアウト、「3-1-6」のダブルプレーが記録される。


 西鉄は9回、一死後黒沢がストレートの四球で出塁、二死後重松が三塁線にバントヒットして二死一二塁、しかし鵜飼に代わる代打中村民雄は投飛に倒れて無得点。


 南海は9回裏、先頭の堀井数男が二遊間にヒット、別所が送りバントを決めて一死二塁、しかし八木は左飛、長谷川善三は遊ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。


 西鉄は11回表、先頭の野口明がストレートの四球で出塁、黒沢の捕前送りバントをキャッチャー八木がダッシュ良く飛び出して二塁に送球、野口明は二封されて一死一塁、祖父江の遊ゴロは「6-4-3」と渡って西鉄はこの試合4つ目の併殺を喫す。


 南海は11回裏、先頭の中野が左中間に二塁打、堀井の三塁線バントが内野安打となって無死一三塁、別所は四球を選んで無死満塁、ここで八木が右前にサヨナラ打を放ち、南海が接戦を制す。


 別所昭は11回を4安打8四球1死球3三振で完投、ハーラー単独トップとなる6勝目をあげる。


 重松通雄も10回3分の0を10安打4四球3三振で完投、打っては4打数3安打の猛打賞を記録した。


 南海は猪子利男が同点ランニングホームランを含む5打数3安打の猛打賞。八木進は9回裏のサヨナラ機には左飛に倒れたが、11回裏は綺麗に決めた。11回表の守備で捕前バントを二塁に送球して走者を刺し、ピンチを未然に防いだ守備も見逃せない。プロ入り初めて三番に抜擢された中野正雄は11回に先頭打者として左中間に二塁打を放ち、サヨナラのホームを踏んだ。



*猪子利男の第3打席はランニングホームランのようです。オーバーフェンスであれば、飛球を示す「O」か、ライナーを示す「△」の印が打球方向に記載されますが、このような記載はほとんど例がなく、ランニングホームランであると考えられます。



18年 大和vs阪急 4回戦


5月12日 (水) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 大和 8勝10敗1分 0.444 片山栄次
0 0 0 3 1 1 0 0 X 5 阪急 10勝9敗 0.526 中田武夫


勝利投手 中田武夫 2勝3敗
敗戦投手 片山栄次 4勝7敗

三塁打 (急)松本、下社

勝利打点 仁木安 1


中田武夫、2安打完封

 阪急は4回、先頭のフランク山田伝がストレートの四球で出塁、上田藤夫の二ゴロをセカンド苅田久徳がエラーして無死一二塁、ピッチャー片山栄次からの二塁牽制が悪送球となって二者進塁し無死二三塁、池田久之が四球を選んで無死満塁、しかし下社邦男の二ゴロを苅田が軽快に捌いて「4-2-3」のダブルプレー、二死二三塁となって仁木安が中前に先制の2点タイムリー、松本利一の右中間三塁打で仁木も還りこの回3点を先制する。

 阪急は5回、先頭の伊藤健一が三塁に内野安打、中田武夫が送って一死二塁、トップに返り中村栄がレフト線にタイムリーを放って4-0とする。


 阪急は6回、一死後下社が右中間に三塁打、仁木が右前にタイムリーを放ち5-0とする。


 阪急先発の中田武夫は、大和打線を呉新亨の2安打のみに抑え、2四球2三振で今季2度目の完封、2勝目をあげる。


 中田武夫の投球数は94球、8回を完投した片山栄次の投球数は112球、試合開始は午後3時11分、試合終了は午後4時9分、試合時間は今季最短となる58分であった。




2016年7月8日金曜日

18年 西鉄vs阪神 4回戦


5月12日 (水) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 4 0 0 0 4 0 0 8 西鉄 6勝12敗2分 0.333 野口二郎
0 0 0 0 0 3 0 0 0 3 阪神 10勝10敗 0.500 三輪八郎 仁科栄三 若林忠志

勝利投手 野口二郎 4勝5敗
敗戦投手 三輪八郎 4勝3敗

二塁打 (西)祖父江 (神)田中
三塁打 (西)黒沢

勝利打点 野口明 2


黒沢俊夫、2点タイムリー三塁打

 西鉄は3回、先頭の佐藤武夫が四球で出塁、宇野錦次は三振、トップに返り中村信一は三邪飛、濃人渉が四球を選んで二死一二塁、富松信彦の遊ゴロをショート野口昇が一塁に悪送球して二死満塁、野口明が押出し四球を選んで1点を先制、野口二郎の押出し四球で2-0、祖父江東一郎も押出し四球で3-0、阪神ベンチはここで先発の三輪八郎から仁科栄三にスイッチ、ここで仁科がボークを犯して4-0、黒沢俊夫が四球を選んで再度二死満塁、佐藤が三振に倒れてスリーアウトチェンジ。

 阪神は6回、先頭の御園生崇男がピッチャー強襲ヒット、山口政信の右前打で無死一二塁、門前真佐人が左前にタイムリーを放ち1-4、玉置玉一が送りバントを決めて一死二三塁、カイザー田中義雄がレフト線に二塁打を放って3-4と1点差、しかし武智修は三振、仁科に代わる代打若林忠志も三振に倒れて追い付けず。


 阪神は仁科の代打に出た若林が7回から登板する。


 西鉄は7回、先頭の濃人の遊ゴロをショート武智がエラー、富松信彦の右前打で無死一三塁、野口明の中犠飛で5-3、野口二郎の左前打で一死一二塁、祖父江東一郎の三塁線二塁打で6-3、黒沢が左中間に三塁打を放って二者還り8-3と突き放す。



 野口二郎は6安打4四球4三振の完投で4勝目、今季は調子が上がらなかったが、ようやく力を発揮してきた。


 阪神は先発の三輪八郎と三番手の若林忠志が4失点。二番手として登板した仁科栄三は昨年1試合だけ登板、主に内野手として出場していた。今季はこの日が初登板となったが、3回3分の1を無失点、ピッチャーとして期待ができそうだ。


 今季ここまで64打数3安打と全く調子が出なかった黒澤俊夫が2点タイムリー三塁打をを放った。野口二郎と黒澤俊夫の不振が西鉄低迷の原因であったが、この二人が調子を取り戻してくれば西鉄に浮上の目が出てくる。



18年 南海vs名古屋 4回戦


5月12日 (水) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 南海 8勝12敗 0.400 丸山二三雄
0 0 0 0 0 0 1 0 X 1 名軍 13勝6敗1分 0.684 松尾幸造 森井茂

勝利投手 松尾幸造     2勝1敗
敗戦投手 丸山二三雄 1勝2敗
セーブ     森井茂     1

勝利打点 芳賀直一 1


芳賀直一、決勝タイムリー

 後楽園の第二試合は南海vs名古屋のダブルヘッダー第二戦。

 南海は初回、先頭の猪子利男が中前打で出塁、長谷川善三の送りバントは投飛となって失敗、岡村俊昭のバントが内野安打となって一死一二塁、堀井数男が死球を受けて一死満塁、しかし期待された好調・中野正雄は三飛に倒れ、八木進も投ゴロに終わって無得点。


 名古屋は1回裏、先頭の石丸藤吉が四球で出塁、岩本章は三振に倒れるが、古川清蔵が死球を受けて一死一二塁、小鶴誠も三振に倒れるが、吉田猪佐喜はストレートの四球で二死満塁、しかし芳賀直一は三振に倒れてスリーアウトチェンジ。


 南海は2回と5回に先頭打者が四球で出塁するが無得点、3回と4回も一死後四球で走者を出すが得点には至らない。


 名古屋は2回裏、二死後松尾幸造、石丸藤吉、岩本が3連続四球、しかし古川は三邪飛に倒れて無得点。


 名古屋は3回と4回も1四球、5回には2四球をを選ぶがここまで無得点。


 南海先発の丸山二三雄は5回まで9四球1死球を乱発するが、無安打に抑える。


 名古屋は6回、先頭の藤原鉄之助が左前にチーム初ヒット、金山次郎が送って一死二塁、しかし松尾は三振、トップに返り石丸藤吉は三邪飛に倒れて無得点。


 名古屋は7回、二死後小鶴が三塁に内野安打、サード増田敏の一塁送球が悪送球となって小鶴は二塁に進み、吉田は四球を選んで二死一二塁、ここで芳賀が右前に決勝タイムリーを放って1-0とする。


 リードを奪った名古屋は、7回まで無失点に抑えてきた松尾から森井茂にスイッチ。森井は8回を三者凡退、9回は先頭の中野をストレートの四球で歩かせ、八木に送られて一死二塁、ここで増田敏に代わる別所昭を歩かせて一死一二塁、丸山を投ゴロ併殺に打ち取って逃げ切る。



 丸山二三雄は8回を完投して3安打10四球1死球7三振1失点、7回の失点はエラー絡みで自責点はゼロであった。


 名古屋先発の松尾幸造は7回投げて3安打4四球1死球1三振無失点。リリーフの森井茂は2イニングを無安打2四球無三振無失点に抑えて継投で南海を零封した。


 両チーム合計で16四球2死球の乱戦。名古屋は12残塁、南海は8残塁、試合時間は1時間23分であった。




2016年7月7日木曜日

三冠への道 2016 その6 的中率75%



 6月の月間MVP予想は的中率75%!

 アルトゥーベの選出は価値が高い。年間MVPに向けて視界良し!


 サラザール、マイヤーズも予想どおり。激戦が予想されたシャーザーとレスターの争いはレスターが制し、完全的中はなりませんでした。




2016年7月5日火曜日

名古屋vs南海 3回戦


5月12日 (水) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 計
0 0 1 0 0 0 0 0 0  0   1   1  3 名軍 12勝6敗1分 石丸進一
0 0 0 0 0 0 0 0 1  0   1   0  2 南海 8勝11敗 別所昭

勝利投手 石丸進一 4勝1敗
敗戦投手 別所昭     5勝7敗

二塁打 (名)石丸藤 (南)長谷川

勝利打点 桝嘉一 1

猛打賞 (名)岩本章 2


12回、代打桝嘉一が決勝打

 名古屋は3回、一死後石丸藤吉がストレートの四球で出塁、岩本章の左前打で石丸は三塁に進み、レフト岡村俊昭からの三塁送球が悪送球となる間に打者走者の岩本も二塁に進んで一死二三塁、古川清蔵はワンツーから捕邪飛を打ち上げるが、キャッチャー八木進が落球してエラーが記録され、生き返った古川の三ゴロで三走石丸藤吉がホームに突っ込むがサード鈴木芳太郎からのバックホームにタッチアウト、二死一三塁となって一走古川がディレードスチール、ピッチャー別所昭が一塁に送球すると三走岩本がスタートを切り、ファースト中野正雄がホームに送球するがセーフ、古川は一塁に戻っており、岩本に単独本盗が記録されて1点を先制する。

 南海先発の別所昭は4回以降、ヒットを許しながら無失点に抑え、9回まで8安打ながら1失点で味方の反撃を待つ。


 名古屋先発の石丸進一は初回は三者凡退。2回、セカンド石丸藤吉とサード芳賀直一のエラーがあったが無失点で切り抜ける。その後も走者を出しながら3回と6回は併殺で切り抜け、8回まで2安打2四球無失点。


 南海は9回裏、先頭の長谷川善三が右中間に二塁打を放ち一打同点のチャンス到来、岡村が一塁線に送りバントを決めて一死三塁、堀井数男の三塁線内野安打で1-1の同点に追い付き、試合は延長戦に突入する。


 名古屋は10回表、二死後芳賀が右前打で出塁するが、藤原鉄之助はレフトライナーに倒れる。
 南海は10回裏、二死後鈴木が四球で出塁、加藤喜作が左前打を放って二死一二塁、しかしトップに返り猪子利男は二ゴロに倒れて無得点。


 名古屋は11回表、二死後石丸藤吉がライト線に二塁打、岩本の三塁線ヒットで石丸が還り2-1と勝ち越す。


 南海は11回裏、先頭の長谷川の当りは遊ゴロ、しかしこれをショート金山次郎がエラーして無死一塁、岡村の一ゴロの間に長谷川の代走平井猪三郎は二進、堀井の遊ゴロの間に平井は三進して二死三塁、別所は歩かされて二死一三塁、このところいい所で打っている中野が中前に同点タイムリーを放って2-2と追い付く。


 名古屋は12回表、先頭の小鶴誠がストレートの四球で出塁、吉田猪佐喜が送りバントを決めて一死二塁、芳賀の投ゴロに二走小鶴が飛び出し二三塁間で挟殺プレー、小鶴は「1-5-6-1」と渡ってタッチアウトとなるが、巧く時間を稼いで打者走者の芳賀は二塁に達して二死二塁、ここで藤原に代わる代打桝嘉一は二遊間にヒットを放ち、二走芳賀が還って3-2と再度勝ち越す。


 南海は12回裏、鈴木は右飛、加藤は二ゴロ、猪子は投ゴロに倒れて反撃ならず、名古屋が接戦を制す。


 石丸進一は12回を6安打4四球2三振に抑えて完投、4勝目をあげる。


 別所昭も12回を12安打5四球4三振で完投した。この日の後楽園は第二試合も南海vs名古屋4回戦が行われるダブルヘッダーとなる。



 12回表の名古屋の攻撃、二三塁間に挟まれながら時間を稼いで打者走者の芳賀直一を二塁に進めた小鶴誠の粘りが桝嘉一の決勝打を呼び寄せた。




2016年7月3日日曜日

18年 大和vs阪神 3回戦


5月10日 (月) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0  1  1 大和 8勝9敗1分 0.471 畑福俊英
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0  0 阪神 10勝9敗 0.526 若林忠志

勝利投手 畑福俊英 2勝1敗
敗戦投手 若林忠志 5勝3敗

二塁打 (和)畑福

勝利打点 なし


畑福俊英、延長10回を1安打完封

 大和先発・畑福俊英のナックルボールが冴え渡った。

 阪神は3回まで三者凡退の連続。4回、先頭の塚本博睦が四球で出塁するが、野口昇の送りバントは一邪飛となって失敗、山口政信は右飛、門前真佐人は中飛に倒れて無得点。


 阪神は5回、先頭の御園生崇男がチーム初ヒットを左前に放つが、カイザー田中義雄は三振、若林忠志のサードライナーに御園生が飛び出しておりゲッツー。6回は三者凡退。7回も先頭の野口が四球で出塁するが後続なく、8回、9回と三者凡退でここまで1安打無得点で二塁も踏めず。


 阪神先発・若林忠志の巧投も冴えた。


 大和は初回、先頭の木村孝平が四球を選んで出塁するが、苅田久徳の二ゴロが「4-6-3」と渡ってダブルプレー。2回は三者凡退。


 大和は3回、先頭の鈴木秀雄は三振に倒れるが、畑福が中前にチーム初ヒット、しかし渡辺絢吾は三振、トップに返り木村も遊ゴロに倒れて無得点。4回以降は三失の走者を1人出しただけで8回まで無安打。


 大和は9回、先頭の渡辺が四球で出塁、トップに返り木村が三前に送りバントを決めて一死二塁と、この試合両チームで初めてスコアリングポジションに走者を進める。苅田は歩かされて一死一二塁、ここで重盗を決めて一死二三塁、続く大塚鶴雄はセンターへの飛球、しかし当りが浅く三走渡辺は動けず二死二三塁、金子裕は四球で二死満塁、小松原博喜は二ゴロに倒れて無得点。
 大和も9回まで1安打無得点で試合は延長戦に突入する。


 大和は10回表、一死後鈴木が左前打を放って出塁、続く畑福の当りは左中間を破り、一走鈴木は快足を飛ばして二塁、三塁を回ってホームに突進、レフト山口からの返球を中継したサード玉置玉一がバックホーム、タイミングはアウトであったがキャッチャー田中が落球して鈴木がホームイン、遂に1点を先制する。畑福は二塁打で一死二塁、渡辺が中前にヒットを放ち一死一三塁、トップに返り木村が初球をスクイズ、ところがピッチャーへの小飛球となってしまい、「1-5」と送球されて三走畑福はタッチアウト。


 阪神は10回裏、先頭の山口が四球を選んで出塁、門前の遊ゴロの間に山口は二進して阪神は初めてスコアリングポジションに走者を進める。御園生の右飛で二走山口はタッチアップから三塁に進み、田中が四球を選んで二死一三塁、阪神は最後の勝負を賭けて田中がディレードスチール、キャッチャー鈴木からショート木村に送球されると田中は一二塁間に挟まれ挟殺プレー、木村がセカンド苅田の送球した瞬間、三走山口がホームに向かってスタート、しかし苅田が落ち着いてバックホームし、山口はタッチアウト、試合終了となった。



 若林忠志は131球で10回を完投し、4安打4四球5三振1失点、自責点ゼロ。


 畑福俊英は1安打4四球2三振で今季初完封、投球数は若林を下回る115球であった。10回に放った二塁打は打点こそ付かなかったが、「真の決勝打」であった。




*畑福俊英と若林忠志の投げ合い。