2016年8月16日火曜日

18年 大和vs朝日 3回戦


5月29日 (土) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 大和 16勝10敗 0.615 畑福俊英
0 5 0 0 2 0 0 1 X 8 朝日 12勝13敗1分 0.480 内藤幸三

勝利投手 内藤幸三 4勝2敗
敗戦投手 畑福俊英 3勝2敗

勝利打点 なし


朝日、首の皮一枚残る

 ダブルヘッダー第二戦は大和が畑福俊英、朝日が内藤幸三と昭和11年のプロ野球初年度から参入している両投手が先発。

 畑福は、巨人在籍時代の昭和11年7月10日、第1回全日本野球選手権大会大阪大会において阪急を相手に勝利投手となり、巨人軍公式戦初勝利投手となった。因みに畑福は、酒の飲み過ぎから翌年新球団のイーグルスにトレードに出され、イーグルスでも公式戦初勝利投手となっている。2つの異なる球団で公式戦初勝利をあげる投手は、未来永劫畑福俊英以外には出現しないでしょう。

 一方の内藤は、非公式戦ながら我が国初の職業野球チーム同士の対戦(日本運動協会vs天勝野球団の対戦を除く)となった昭和11年2月9日の金鯱vs巨人戦で7回からリリーフ登板し、我が国初の「セーブ」を記録している。因みに勝利投手は先発して6回まで投げたスリム平川でした。

 朝日は2回、先頭の浅原直人が二遊間にヒット、早川平一は四球、内藤の一塁線ヒットで無死満塁、小林章良の当りは三ゴロ、サード大塚鶴雄の本塁送球に悪送球が記録されて三走浅原が生還、1点を先制する。「雑記」欄には「走者に劣る」と書かれているので、三前のボテボテの当りとなってサード大塚と三走浅原との競走になったケースが考えられる。こうなると、元陸上選手の浅原に軍配が上がる。なお無死満塁から森本清三ライト線にタイムリーを放って2-0、原秀雄も中前にタイムリーで続いて3-0、なお無死満塁が続き、トップに返り坪内道則の遊ゴロの間に三走小林が還って4-0、一死二三塁から酒沢政夫の一ゴロの間に三走森本が還ってこの回5点を先制する。

 朝日は5回、一死後中谷順次の遊ゴロをショート木村孝平がエラー、浅原は四球、早川も四球を選んで一死満塁、内藤の二ゴロでセカンド苅田はゲッツーを狙って二塁に送球、ショート木村からの一塁送球が悪送球となる間に三走中谷に続いて二走浅原も生還、無安打で2点を追加して7-0とする。


 朝日は8回、先頭の小林がライト線ヒットから捕逸で二進、森本の三塁線ヒットで無死一三塁、原の二ゴロ併殺の間に三走小林が還って8-0と突き放す。


 朝日先発の内藤幸三は快心のピッチングを見せて4安打6四球6三振、今季2度目の完封で4勝目をあげる。竹内愛一の監督としての功績は林安夫を一流投手に育てたことがあげられるが、内藤を再生させた功績も大きい。


 ダブルヘッダー初戦の負けで朝日は開き直ったか、31日の巨人vs名古屋戦に勝ったチームが6月1日の春季最終戦に敗れるか引き分けた場合のみ、まだチャンスが残っている。




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