2015年8月10日月曜日

17年 阪神vs阪急 11回戦


9月13日 (日) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 計
2 0 3 0 0 0 0 0 0  0   0   0   0   1  6  阪神 37勝33敗2分 0.529 藤村隆男 木下勇 若林忠志
0 0 0 0 5 0 0 0 0  0   0   0   0   0  5  阪急 35勝35敗2分 0.500 笠松実 義川泰造 天保義夫 森弘太郎

勝利投手 若林忠志 16勝10敗
敗戦投手 森弘太郎 17勝14敗

三塁打 (神)門前、田中

勝利打点 カイザー田中義雄 3

猛打賞 (神)藤井勇 1


若林の執念

 阪神は初回、先頭の塚本博睦がストレートの四球で出塁、金田正泰の投前送りバントが野選を誘い無死一二塁、藤井勇は遊飛に倒れるが、四番に入った門前真佐人がストレートの四球を選んで一死満塁、山口政信の三ゴロ併殺崩れの間に三走塚本が還って1点を先制、土井垣武がセンター右にタイムリーを放って2-0とする。

 阪神は3回、先頭の金田が中前打、藤井も中前打を放って無死一二塁、門前がセンター右奥に三塁打を放ち二者生還して4-0として阪急先発の笠松実をKO、二番手として義川泰造がマウンドに上がるが、山口も中前にタイムリーを放って5-0、試合は決まったかに見えた。

 阪急は阪神先発藤村隆男の前に3回まで三者凡退。4回、一死後上田藤夫が四球を選ぶが、黒田健吾は左飛、山下好一は三振に倒れてここまで無安打。

 阪急は5回、先頭の中島喬が粘って四球を選び、森田定雄もストレートの四球を選んで無死一二塁、阪神ベンチは好投の藤村隆男を下げて木下勇をマウンドに送る。日比野武の三ゴロをサード土井垣がエラーして無死満塁、中村栄に代わる代打池田久之がセンター左にタイムリーを放って1-5、阪神ベンチは木下を下げて若林忠志監督が自らマウンドに上がる。義川に代わる代打伊勢川真澄の三ゴロをサード土井垣が一塁に悪送球、三走森田が返って2-5としてなお無死満塁、伊勢川の代走に西村正夫を起用、トップに返りフランク山田伝の右邪犠飛で3-5、ライトの金田はこの場面でファウルフライを捕球したが、この試合の流れと点差を考えると、ここはアウトカウントを稼ぐことを優先するべきでしょう。一走西村と二走池田もタッチアップから進塁して一死二三塁、パスボールで三走池田が還り4-5として一死三塁、上田の右犠飛で三走西村が還り遂に5-5の同点に追い付く。

 一気に追い付いた阪急は6回から三番手として天保義夫がマウンドに上がる。

 阪神は8回、一死後門前が四球を選ぶと代走に御園生崇男を起用、山口の左前打で一死一二塁、阪急ベンチはここで天保に代えて四番手として森弘太郎をマウンドに送り、土井垣は一ゴロ、野口昇は三ゴロに倒れて無得点。

 阪神二番手の若林は走者を背負いながら粘りのピッチングを続ける。7回は2四球を与え、8回は先頭の黒田にヒットを許し送りバントを決められるが後続を抑える。延長に入ってからは毎回ヒットを許し10回、12回、13回とスコアリングポジションに走者を進められながら凌いできた。

 阪神は14回表、先頭の若林がピッチャー強襲ヒット、三輪裕章が送って一死二塁、トップに返り塚本の三ゴロで若林が三進、カイザー田中義雄が左中間に決勝三塁打を放ち6-5とする。

 決勝のホームを踏んだ若林は15回裏の阪急の反撃を三者凡退に抑え、10回を投げて7安打3四球3三振1失点、自責点ゼロに抑えて16勝目、若林の執念で阪神が激闘を制す。


 決勝三塁打を放ったカイザー田中義雄、戦場から還ってきた門前真佐人、進境著しい土井垣武と、阪神には歴史に残る名捕手が3人在籍している。最近は土井垣の打力を活かすためにサードに使っているが本日はダブルエラーで5点のリードをフイにした。田中の決勝三塁打を一番喜んだのは土井垣だったでしょう。


 

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