2015年6月30日火曜日

17年 大洋vs阪神 10回戦


8月8日 (土) 西京極

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 2 0 2 大洋 35勝24敗5分 0.593 野口二郎 三富恒雄
0 0 0 3 0 1 0 0 X 4 阪神 36勝28敗2分 0.563 若林忠志
 
勝利投手 若林忠志 15勝8敗
敗戦投手 野口二郎 23勝11敗

二塁打 (大)中村、野口明 (神)田中、若林

勝利打点 若林忠志 1


若林の執念

 大洋は初回、先頭の中村信一が中前打で出塁、濃人渉の投前送りバントをピッチャー若林忠志がダッシュよく飛び出し二塁に送球して中村を二封、野口二郎のライト線ヒットで濃人は三塁に進み一死一三塁、野口が二盗を決めて一死二三塁と先制のチャンス、しかし期待の野口明は投飛、村松長太郎は三振に倒れてチャンスを逸す。

 阪神は4回、先頭のカイザー田中義雄が三塁に内野安打、土井垣武が四球を選び、藤井勇の三ゴロで土井垣が二封されて一死一三塁、松尾五郎の三ゴロで三走田中は動かず藤井が二進して二死二三塁、ここで若林が右中間に二塁打を放ち2点を先制、パスボールで若林は三進、野口昇が右前に追撃のタイムリーを放って3-0とする。

 阪神は6回、一死後松尾が中前打、若林の三ゴロの間に松尾は二進、野口昇は四球を選び二死一二塁、塚本博睦の中前タイムリーで4-0とする。

 初回のピンチを凌いだ阪神先発の若林は快調なピッチングで3回、4回と三者凡退。4回に自ら先制打を放った後の5回に再びピンチを迎える。

 大洋は5回、先頭の山川喜作はライト山口政信への飛球に倒れてワンアウト、佐藤武夫が四球を選んで一死一塁、阪神はここでライトを山口から上田正に交代、戦場から復帰したばかりの山口はまだ体力が回復しておらず途中退場するケースが多いのでこの交代は不思議ではない。阪神は若林監督が投げている時は誰かベンチコーチがいるのか、田中義雄主将が若林と英語で意思疎通できるので田中がベンチコーチを務めているのかもしれないが、田中もキャッチャーとして出場しているので田中と若林がマウンド上で英語でコンタクトをとってライトの交代を決めたのではないでしょうか。織辺由三の三ゴロで一走佐藤は二封、トップに返り中村の右中間二塁打で二死二三塁、濃人は四球を選び二死満塁で野口二郎を迎えるが、野口は遊飛に倒れてこの回も無得点。このシーンが本日のハイライトであった。

 大洋は6回も一死後村松、浅岡三郎が連続四球を選ぶが山川は右飛、佐藤は中飛に倒れて無得点。

 大洋は7回の守備から先発の野口二郎をベンチに下げて二番手として三富恒雄がマウンドに上がる。

 大洋は8回、先頭の野口明が右中間に二塁打、村松の中前打で無死一三塁、しかし浅岡は三振、山川も連続三振、このあたりは若林の執念を感じさせる。佐藤が四球を選んで二死満塁、ここで織辺が中前に2点タイムリーを放って2-4と2点差に迫り、中村の当りはレフトライナーに終わってこの回2点止まり。

 大洋は9回、一死後三富が右前打を放って出塁、野口明も中前打、村松が四球を選んで一死満塁と一打同点のチャンスを迎える。しかし浅岡のライトへの鋭いライナーは上田の正面に飛び、捕球した上田が二塁に送球、離塁していた二走野口明が戻れず試合終了。


 若林忠志は粘りのピッチングで9安打7四球4三振2失点の完投、15勝目をあげる。執念のピッチングであった。
 



 

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