2015年3月9日月曜日

17年 阪急vs名古屋 7回戦


6月22日 (月) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 3 2 0 0 0 0 5 阪急     22勝17敗2分 0.564 天保義夫
0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 名古屋 11勝29敗1分 0.275 西沢道夫 河村章

勝利投手 天保義夫 2勝2敗
敗戦投手 西沢道夫 1勝2敗

二塁打 (急)黒田

勝利打点 なし


名古屋、守っては6失策、打っては4併殺

 名古屋は初回、先頭の木村進一が四球で出塁、石丸藤吉の右前打で無死一二塁、桝嘉一のバントはピッチャーへの小飛球となり、天保義夫が二塁ベースカバーのショート中村栄に送球して飛び出していた二走木村を封殺、中村から一塁に転送されて飛び出していた一走石丸藤吉も封殺、トリプルプレーが完成する。バントエンドランがかかっていてものと考えられる。阪急は5月20日の朝日戦でもトリプルプレーをやっている。

 阪急は4回、先頭の黒田健吾のショートへの当りを木村進一が一塁に悪送球、黒田には内野安打が記録されてワンヒットワンエラー、山下好一は四球、森田定雄も四球を選んで無死満塁、中島喬の三ゴロをサード芳賀直一がエラーする間に三走黒田が還って1点を先制、日比野武は捕邪飛に倒れて一死満塁、中村栄の二ゴロをセカンド石丸藤吉がエラーする間に三走山下好一が還って2-0、中村には打点が記録された。なお一死満塁から天保義夫は浅い左飛に倒れるが、トップに返りフランク山田伝が押出し四球を選んでこの回3点を先制する。

 阪急は5回、先頭の黒田がレフト線に二塁打、山下好一の右前打で無死一三塁、森田が四球を選んで4回に続いて無死満塁、中島の遊ゴロをショート木村がエラーする間に三走黒田が還って4-0、日比野の遊ゴロで三走山下好一がホームに向かい、ショート木村がバックホーム、タイミングはアウトであったが悪送球となり1点追加して5-0とする。続く中村の初球がボールとなったところで名古屋ベンチは先発の西沢道夫を下げて河村章をリリーフのマウンドに送る。中村は一邪飛に倒れ、天保の遊ゴロが「6-4-3」と渡って追加点はならず。

 名古屋二番手の河村は9回まで阪急打線を1安打2四球1死球2三振で無失点に抑える。

 阪急先発の天保義夫は4安打5四球2三振の完投で2勝目をあげる。


 名古屋はショート木村進一が3失策、セカンド石丸藤吉が2失策、サード芳賀直一が1失策と6失策、打っても1回には三重殺、3回、6回、9回と4度の併殺を記録した。これでは勝てないのも当然で、8連敗となった。


 名古屋2回の攻撃で珍しいシーンが見られた。古川清蔵の捕邪飛の際に「I.P」イリーガルプレーが記録されたのである。イリーガルプレーとは「守備妨害」のことである。捕邪飛の際の「守備妨害」とは・・・「雑記」欄には「飯塚捕球を妨害す」と記されている。飯塚誠は古川の次打者である。昭和17年7月15日発行「野球界」には「2回古川邪飛、ウェイティングサークルの飯塚動かず日比野激突、川久保主審がアウトを宣告」と書かれている。古川清蔵のキャッチャーファウルフライはウェイティングサークルの近くに飛び、次打者の飯塚誠が避けなかったことから飛球を追って上を向いていたキャッチャー日比野武が飯塚に激突し、川久保喜一主審がこれを「守備妨害」と認定して、公式記録員山内以九士が「I.P」と記録したものである。




*古川清蔵の捕邪飛「FF2」には(I.P.)と記されている。









*「雑記」欄には「飯塚捕球を妨害す.」と書かれている。






 

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