2014年4月7日月曜日

16年 巨人vs朝日 8回戦


8月20日 (水) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 6 0 0 0 0 0 2 0 9 巨人 38勝13敗2分 0.745 泉田喜義 中尾輝三
0 1 0 0 1 0 4 0 0 6 朝日 18勝38敗 0.321 野村高義 内藤幸三 山本秀雄 福士勇

勝利投手 中尾輝三 14勝5敗
敗戦投手 野村高義   0勝4敗

二塁打 (巨)水原 (朝)前田
三塁打 (巨)中島
本塁打 (巨)呉 1号

勝利打点 川上哲治 10

猛打賞 (巨)楠安夫 1


小池繁雄、試合を決めるプロ入り初安打

 六連覇に向けて後がない巨人は白石敏男に続いて吉原正喜も欠場。翌日の読売新聞は「吉原は左脚腫物化膿、白石は左眼を病むとあって楠、筒井を代用・・・」と伝えている。須田博を肋膜炎で欠く投手陣も苦しく本日は泉田喜義が先発、六番ショート筒井修、八番キャッチャー楠安夫の布陣で臨む。

 巨人は初回、先頭の呉波がストレートの四球で出塁、水原茂、千葉茂も四球を選んで無死満塁、川上哲治が右前にタイムリーを放って1点を先制、しかし二走水原もホームを突くがライト鬼頭政一の返球を中継したセカンド戸川信夫からのバックホームにタッチアウト、一死一三塁となってここまで32打席連続無安打と不振を極める中島治康の遊ゴロが「6-4-3」と渡りダブルプレー。

 巨人は2回、先頭の筒井が四球を選んで出塁、平山菊二の遊ゴロをショート前田諭治がエラー、ワイルドピッチで二者進塁して無死二三塁、楠安夫が中前にタイムリーを放って2-0、朝日ベンチはここで先発の野村高義から内藤幸三にスイッチ、泉田が左前にタイムリーを放って3-0、トップに返り呉が右翼スタンドにスリーランホームランを叩き込んで6-0、水原、千葉は倒れるが川上がセンター左にヒット、ここで中島が34打席ぶりのヒットとなる三塁打を中越えに放って7-0と一方的ににリードを広げる。

 朝日は2回裏、一死後伊勢川真澄が左前打で出塁、岩田次男の遊ゴロをショート筒井がエラー、室脇正信がストレートの四球を選んで一死満塁、前田の押出し四球で1-7とするが内藤に代わる代打広田修三の三ゴロは「5-4-3」と渡ってダブルプレー。

 朝日は3回から山本秀雄が三番手としてマウンドに上がる。

 朝日は4回、先頭の伊勢川が左前打で出塁するが岩田の三ゴロが又も「5-4-3」と渡ってダブルプレー、室脇が四球を選び、前田の左翼線二塁打で二死二三塁、しかし山本秀雄は右飛に倒れて無得点。

 朝日は5回、先頭の坪内道則が四球で出塁、戸川信夫が中前打を放って無死一二塁、灰山元章は中飛、鬼頭は左飛に倒れるが、伊勢川が左前にタイムリーを放って2-7とする。


 朝日は7回、二死後鬼頭が中前打で出塁、伊勢川が右前に4打席連続となるヒット、岩田がストレートの四球を選んで無死満塁、室脇の遊ゴロをショート筒井がエラーして3-7、前田が押出し四球を選んで4-7、山本に代わる代打景浦賢一の遊ゴロを筒井が一塁に悪送球する間に三走岩田に続いて二走室脇も還って6-7としてなお二死二三塁、巨人ベンチはここで泉田から中尾輝三にスイッチ、Wエラーの筒井に代えてショートも小池繁雄に交代、坪内が四球を選んで二死満塁、戸川は二ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。しかし朝日が1点差に迫りワンサイドゲームかと思われた試合は俄然白熱してきた。

 朝日は8回からエース福士勇を投入する。

 巨人は8回、先頭の呉が四球で出塁、水原が右中間に二塁打を放って無死二三塁、千葉が四球を選んで無死満塁、川上の二ゴロ併殺の間に三走呉が還って8-6、福士は中島を歩かせて二死一三塁、ここで小池がプロ入り初安打となるタイムリーを中前に放って9-6と突き放す。

 中尾輝三は8回、9回を締め2回3分の1を投げて無安打1四球2三振、現行ルールであれば先発の泉田喜義に勝利投手が記録されるところであるが公式記録では中尾に勝利投手が記録されて14勝目をあげ、六連覇に希望を残した。


 朝日は惜しい試合を落とした。伊勢川真澄が4安打を放ったが再三のチャンスにあと一本が出ず12残塁を記録した。福士が登板した8回、無死満塁とした場面での川上の二ゴロは1点差に迫った直後だけに二塁併殺ではなくバックホームするべきであった。次が不振の中島なので福士の変化球でゲッツーで切り抜けられたのではないか。実際は併殺で1点を献上し、二死三塁となって中島を歩かせている。次打者が実績のない小池繁雄ということで中島を歩かせたのであろうが、小池に殊勲のタイムリーを打たれて万事休した。


 巨人は吉原の代役・楠安夫が猛打賞を記録、白石の代役・筒井修は3エラーを犯したが、代役の代役・小池繁雄が試合を決める一打を放った。







               *代役の代役、小池繁雄が殊勲打を放った巨人打線。












 

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