2013年6月14日金曜日

三冠への道 2013 ⑧



 本日は11日に起った大乱闘についてお伝えいたします。


 ドジャース6回の攻撃、ヤシエル・プイグが顔面直撃の死球、鼻をかすめただけで済んだのでそのまま一塁に歩きます。7回のダイヤモンドバックスの攻撃ではザック・グレインキーがモンテロに報復死球、ここで小競り合いがありました。7回裏のグレインキーの打席で再々報復死球が頭部に来て大乱闘の始まりです。


 真っ先に飛び出してきたのが騒動の発端となったヤシエル・プイグでした。これだけ打てばそろそろやられるという雰囲気があったのかもしれません。ブルペンの投手陣も全員参加となりました。メジャーでは乱闘に参加しないと罰金刑です。


 乱闘の輪の中には球史に残る大選手が3人参加していました。ドジャースのマーク・マグワイア打撃コーチとダイヤモンドバックスのカーク・ギブソン監督は掴みあいとなり両者とも6人の退場メンバーに名を連ねていますので記事を目にした方もいらっしゃることでしょう。


 マクガイアについては98年の70本塁打は薬物使用や、何より日本でも話題となっている飛ぶボールによるものであまり価値を感じませんが、87年に新人最多本塁打記録49本をマークした衝撃は忘れることができません。ホセ・カンセコとの“バッシュ・ブラザーズ”でアメリカン・リーグを三連覇した当時のアスレチックスは近年最強チームでもありました。


 ダイヤモンドバックスのカーク・ギブソン監督は皮肉にもシーズンMVPに輝いたドジャース時代の88年にワールドシリーズでマクガイアのアスレチックスと対戦しています。脚の故障で出場も危ぶまれましたが、第一戦でアスレチックスのリリーエース(当時はまだ“クローザー”とは呼ばれていなかったと思います)デニス・エカーズリーから逆転サヨナラホームランを放ち、圧倒的不利と言われたドジャースのワールドシリーズ制覇の立役者となりました。痛めている脚を引きずりながらのダイヤモンド一周で有名です。



 もう一人がダイヤモンドバックスのドン・ベイラー打撃コーチです。背中の「BAYLOR」の文字を見て「ドン・ベイラーじゃないか!」と直感しました。調べてみると矢張り2011年からダイヤモンドバックスの打撃コーチを務めています。マーク・マグワイアとカーク・ギブソンは退場処分を喰らっているので報道もされていますが、ドン・ベイラーは大乱闘の画像を注意深く見ないと気が付く人はいないでしょう。ドン・ベイラーは79年のカリフォルニア・エンゼルス時代にアメリカン・リーグMVPに輝いた名選手で現役最終年となった88年にはマーク・マクガイアと共にアスレチックスでカーク・ギブソンとワールドシリーズを戦っています。ワールドシリーズでは1打数1三振の記録が残っています。


 本日の大乱闘はヤシエル・プイグの死球からモンテロへの報復死球、グレインキーへの再々報復死球に起因したものですが、ドン・ベイラーは70年代~80年代にかけて8度の死球王に輝いています。流石に死球慣れしているだけあって冷静に対処して退場メンバーには名前を連ねておりません。マーク・マクガイアとカーク・ギブソンは見るからに熱くなりそうなタイプですね(笑)。








         *8度の死球王に輝いた79年ア・リーグMVPドン・ベイラーの直筆サインカード。














*同時代の日本での死球王と言えば竹之内でした。こちらはライオンズメモリアルの直筆サインカード。












*竹之内は毎年のようにフォームを変えることで知られています。こちらは“猫背打法”と呼ばれた頃の写真が使われているライオンズ60周年直筆サインカード。











                *こちらはライオンズクラシックの直筆サインカード。









          *こちらは当時のサイン帳に残された正真正銘の現役時代のサインです。
















 

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