2012年10月7日日曜日

15年 阪急vs名古屋 5回戦



6月2日 (日) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 阪急       8勝13敗3分 0.581 森弘太郎 重松通雄 黒田健吾
2 0 1 0 3 0 0 0 X  6 名古屋 21勝12敗1分 0.636 松尾幸造

勝利投手 松尾幸造    4勝4敗
敗戦投手 森弘太郎 10勝4敗

勝利打点 なし


先制重盗とダメ押し重盗

 昨日の夏季シリーズ初戦を石田光彦で落とした阪急は森弘太郎が先発、一方、同じく初戦を村松幸雄で落とした名古屋は松尾幸造が先発する。

 阪急は初回、先頭の西村正夫が中前打で出塁するがこれを活かせず無得点。

 名古屋は1回裏、3月15日、5月6日に次いで今季3回目の一番スタメンで登場した高木茂が左前打で出塁、村瀬一三のセンター右へのヒットで高木は三塁を陥れ無死一三塁、ここでダブルスチールを決めて1点を先制する。桝嘉一が四球を選んで無死一二塁、大沢清は一邪飛に倒れるが吉田猪佐喜が左前にタイムリーを放って2-0とする。

 名古屋は3回、先頭の村瀬が四球を選んで出塁、桝が送って一死二塁、大沢の二ゴロの間に村瀬が三塁に達して二死三塁、吉田が中前にこの日2本目となるタイムリーを放って3-0とする。続く中村三郎も左前打を放って二死一二塁、阪急ここで先発の森を下げて重松通雄をリリーフに送る。三浦敏一が四球を選んで二死満塁、しかし芳賀直一は中飛に倒れて三者残塁に終わる。

 名古屋は5回、二死後中村が左前打で出塁、三浦の右前打で二死一三塁、芳賀が中前にタイムリーを放って4-0としてなお二死一三塁、ここでこの日2つ目のダブルスチールを決めて5-0、松尾が中前にタイムリーを放って6-0として試合を決める。

 阪急は6回からサードの黒田健吾がマウンドに上がる。黒田は3イニングを投げて無安打3四球1三振無失点の好投を見せる。黒田のピッチャーとしての登板はプロ生活でこの1試合だけである。生涯防御率は0.00となった。

 松尾幸造は4安打2四球1三振で今季2度目の完封勝利を飾り4勝目をあげる。


 名古屋の勝因は松尾の好投にあるが、初回と5回に決めたダブルスチールも見逃せない。初回は三走高木茂、一走桝嘉一であった。高木のホームスチールが先制得点でこれが決勝点となったため勝利打点は無しとなった。5回は三走が三浦敏一で一走は芳賀直一であった。三浦はキャッチャーながら昨年は20盗塁を記録し、今季も13盗塁を記録することとなる。キャッチャーでは吉原正喜が俊足として有名で今季は30盗塁を記録することとなるが昨年は7盗塁で三浦が大きく上回っていた。三浦敏一は通算383試合に出場して57盗塁、吉原正喜は通算339試合に出場して59盗塁を記録することとなり、ほとんど互角である。戦前最高のキャッチャーは、バッキー・ハリスを除くと吉原と三浦の争いにカイザー田中義雄が加わることとなる。









                *松尾幸造は4安打で今季2度目の完封、4勝目をあげる。















     *初回と5回にダブルスチールを決めた名古屋打線。「O’」が盗塁です。










 

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