2012年9月10日月曜日

15年 イーグルスvsセネタース 3回戦



5月18日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 0 0 0 1 0 0  1 イーグルス 14勝14敗1分 0.500 中河美芳
2 0 0 0 0 2 0 0 X  4 セネタース 15勝8敗3分 0.652 浅岡三郎

勝利投手 浅岡三郎 6勝2敗
敗戦投手 中河美芳 2勝5敗

勝利打点 小林茂太 2


戦前随一のクラッチヒッター

 イーグルスの先発は中河美芳、セネタースは浅岡三郎、左右の軟投派同士の対決となった。

 セネタースは初回、先頭の苅田久徳は三振に倒れるが村松長太郎の遊ゴロをショート山田潔がエラー、野口二郎は四球を選んで一死一二塁、中河のスローカーブを狙ってダブルスチールに成功、四番小林茂太が中前に先制の2点タイムリーを放って2-0とする。

 2回~5回まで無安打のセネタースは6回、先頭の苅田がツースリーから四球を選んで出塁、村松長太郎の当りは右前に飛ぶが苅田は動けずショートバウンドで捕球したライト谷義夫から二塁に送球されてフォースアウト、ライトゴロが記録される。野口が左前打を放って一死一二塁、小林茂太が中前に3打点目となるタイムリーを放って3-0、柳鶴震の右前打で一死満塁、浅岡の遊ゴロで三走野口は本封されて二死満塁、横沢七郎が中前にタイムリーを放って4-0とする。

 イーグルスは7回、先頭の長谷川重一が中前打で出塁、谷義夫は三振に倒れるが中河が四球を選んで一死一二塁、寺内一隆は遊飛に倒れるが木下政文に代わる代打亀田忠が左前にタイムリーを放って1-4とする。

 浅岡三郎は8回、9回のイーグルスの反撃を三者凡退に抑えて、2安打4四球2三振1失点の完投で6勝目をあげる。


 本日のスコアカードの「天候」欄には「晴、風あり」と記載されている。後楽園球場の砂塵は風物詩となっているが恐らく当時の後楽園球場の周りには黄色いビルも東京ドームホテルも無く吹きっさらしだったのでしょう。翌日の読売新聞によるとこの風に浅岡のカーブは曲がらずストレートに頼らざるを得なかったが、浅岡はストレートの球速を変えながらイーグルス打線を2安打に抑えたようだ。当ブログの長い読者の方は2010年4月12日付けブログ「12年春 セネタースvs阪急 2回戦 」のタイトルが「浅岡三郎洲崎の風に散る」であったことを覚えていらっしゃるかもしれません。この試合では洲崎球場の強風に浅岡の変化球は曲がらず阪急打線に打ち込まれた。あれから3年、浅岡三郎の投球術は円熟味を増してきている。一方、セネタース打線はランナーを出して中河のスローカーブを封じてストレートを狙い打ったとのことである。

 小林茂太が4打数2安打3打点、2本のタイムリーを放って勝負強さを見せつけた。当ブログは小林茂太を「戦前随一のクラッチヒッター」と名付けているが本領発揮というところでしょう。









                 *浅岡三郎は2安打完投で6勝目をあげる。













     *浅岡三郎に2安打に抑え込まれたイーグルス打線。
















 

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