2012年6月23日土曜日

15年 名古屋vs阪急 2回戦


3月25日 (月) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 1 1 0 0 1 1 0 2 7 名古屋 6勝1敗 0.857 西沢道夫
0 1 0 0 0 0 0 0 0 1 阪急   3勝4敗 0.429 浅野勝三郎

勝利投手 西沢道夫     4勝0敗
敗戦投手 浅野勝三郎 0勝1敗

二塁打 (名)村瀬、桝 (阪)浅野
三塁打 (名)吉田、中村、村瀬

勝利打点 吉田猪佐喜 1

西沢道夫無傷の4連勝

 名古屋打線は絶好調である。翌日の読売新聞は「現在名古屋の当りというものは洵に物凄い。それは単に安打を連発するという数の意味ではなくして安打の一本々々が唸りをたてて見るからに素晴らしいスピードを伴い外野の随所に巨弾の如くに飛んで行くからである。」と書いている。

 名古屋は初回、先頭の村瀬一三が中前打で出塁、石田光彦の遊ゴロはショート上田藤夫から左利きのセカンドフランク山田伝に送球されるが山田が落球して無死一二塁、桝嘉一の投ゴロで村瀬は三封、大沢清は右飛に倒れるが、吉田猪佐喜が左前に先制タイムリーを放って1-0とする。

 名古屋は2回、先頭の三浦敏一が左前打で出塁、一死後三浦が二盗に成功、西沢道夫が中前にタイムリーを放って2-0とする。本日の阪急のキャッチャーは井野川利春がプロ入り初スタメンとなったが同じキャッチャーの三浦に走られた。

 阪急は2回裏、黒田健吾が左前打で出塁、上田の投ゴロの間に黒田は二進、今季初スタメンの山下実はストレートの四球、井野川は中飛に倒れるが浅野勝三郎が右中間を破り1点を返す。

 名古屋は3回、一死後桝が四球で出塁、大沢の二ゴロでランナーが入れ替わり、吉田が中越えに三塁打を放って3-1とする。

 名古屋は6回、中村三郎の右中間三塁打と芳賀直一の左犠飛で1点を追加する。更に7回、先頭の村瀬がセンター左奥に二塁打、石田の二ゴロの間に村瀬は三進、桝の左中間二塁打で5-1とする。

 名古屋は9回、先頭の村瀬が左中間に三塁打、石田が四球を選び、桝が左前にタイムリーを放って6-1、大沢の遊ゴロで桝が二封されて一死一三塁から吉田の右犠飛で7-1とする。

 西沢道夫は4安打3四球2三振の完投で開幕から無傷の4連勝を飾る。名古屋打線は5本の長打を放ち全て得点に結び付けた。

 開幕から飛ばす西沢道夫の活躍ぶりは1973年大洋ホエールズの竹内広明に似ている。深谷商業からドラフト1位の鳴り物入りで入団してきた竹内は2年目の73年に大ブレイク、開幕から平松と共に連戦連勝で巨人のV9を阻止するのは大洋との声が盛んに聞かれました。結局大洋は五位に終わり巨人がV9を達成しましたが、この年大洋は60勝64敗6引分けで首位巨人とは僅か5ゲーム差、巨人と最下位広島とのゲーム差も6.5ゲーム差という混戦でしたが、この状況を招いたのが春先の竹内の快投だった訳です。

 竹内の背番号はこの年前年の32番から16番に変わっています。球団の期待の表れでもあったのでしょう。同時に1年先輩の鵜沢達雄の背番号も59番から18番に変わっています。成東高校時代の鵜沢のスピードは2年後輩の鈴木孝政に匹敵するものでした。







            *西沢道夫は122球の完投で開幕から無傷の4連勝。













                *1973年のカルビーベースボールカード














     *絶好調の名古屋強力打線。









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