2012年6月17日日曜日

15年 セネタースvsタイガース 1回戦


3月21日 (木) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 1 0 2 0 0 0 0 3 セネタース 2勝3敗1分 0.400 野口二郎
0 0 0 1 0 0 0 0 1 2 タイガース 2勝3敗 0.400 藤村隆男 三輪八郎

勝利投手 野口二郎 2勝0敗
敗戦投手 藤村隆男 0勝1敗

二塁打 (タ)皆川、松木

勝利打点 横沢七郎 1

藤村隆男ほろ苦いデビュー

 引分けを挟んで3連敗後片目が開いたセネタースは村松長太郎が先発。一方、タイガースはルーキー藤村隆男が先発。

 セネタースは初回、先頭の横沢七郎が四球を選ぶが西岡義晴の二ゴロは「4-6-3」のゲッツー。2回、一死後石井豊がピッチャー強襲ヒットを放つが柳鶴震の二ゴロも「4-6-3」のゲッツー。

 セネタースは3回、先頭の佐藤武夫が四球で出塁、村松も四球を選んで無死一二塁、織辺由三の遊ゴロは「6B-3」で3イニング連続のダブルプレー、二死三塁となってワイルドピッチが飛び出し佐藤が生還して1点を先制する。

 タイガースは4回、先頭の皆川定之が左翼線に二塁打、セネタースはここで村松から浅岡三郎にスイッチ、本堂保次が浅岡の代わりばなを叩いて左前に同点タイムリーを放ち1-1とする。

 セネタースは5回、先頭の柳が中前打で出塁、佐藤が送って一死二塁、浅岡の遊ゴロをショート皆川がエラーして一死一三塁、織辺が左前にタイムリーを放って2-1と勝ち越し、トップに返り横沢が四球を選んで一死満塁、タイガースベンチはここで藤村隆男をあきらめて三輪八郎をリリーフに送る。西岡が中犠飛を打ち上げて4-2、二走織辺は「8-2-4」と転送されてタッチアウト、4回目のダブルプレーが記録される。

 セネタースは6回、二死後石井が四球で出塁すると保手浜明を代走に起用、柳が右前打を放って二死一三塁、しかし佐藤は三ゴロに倒れる。保手浜はそのままライトに入りライトの野口二郎がファーストに回る。

 セネタースは8回、先頭の西岡が左前打で出塁するが苅田久徳の二ゴロは「4-6-3」と転送されてこの日5回目のダブルプレー。しかし野口が中前打、保手浜も中前にプロ入り初安打を放って二死一二塁、柳は右飛に倒れてスリーアウトチェンジ。

 タイガースは9回、先頭の松木が右中間に二塁打、カイザー田中義雄が中前にタイムリーを放って2-3と1点差に迫る。セネタースはここで浅岡をファーストに回してファーストから野口がマウンドに上る。岡田宗芳が投前に送りバントを決めて一死二塁、富松信彦に代わる代打若林忠志三振、三輪に代わる代打木下勇は右飛に倒れて試合終了を告げるサイレンが高々と鳴り響く。

 この試合の勝利投手は野口二郎に記録されている。浅岡三郎は同点の4回途中からリリーフして5回にセネタースが2点をあげて勝ち越してそのまま逃げ切っているので現行基準では浅岡が勝利投手、野口二郎にセーブが記録されるところでしょう。

 藤村隆男は4回3分の1を3安打5四球1三振1暴投3失点で負け投手とほろ苦いデビューとなった。セネタース8回の攻撃でプロ入り初安打を放った保手浜明は藤村隆男の兄・藤村富美男と共に昭和9年夏の甲子園優勝メンバーに名を連ねている。保手浜にとってはこれがプロで記録した唯一のヒットとなった。









              *藤村隆男のほろ苦デビューを伝えるスコアカード。









     *5つの併殺を記録しながらタイガースを破ったセネタース打線。





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