2012年5月1日火曜日

14年 タイガースvsライオン 12回戦


10月22日 (日) 西宮


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 2 0 0 0 0 0 0 0 2 タイガース 57勝26敗2分 0.687 木下勇 若林忠志
0 0 5 0 0 0 0 0 X 5 ライオン    32勝51敗5分 0.386 菊矢吉男


勝利投手 菊矢吉男 15勝18敗
敗戦投手 木下勇       3勝3敗



二塁打 (タ)伊賀上、門前

獅子奮迅
 
 タイガースはここまで57勝25敗2分で残り12試合、昨日ライオンに負けたジャイアンツは60勝23敗3分で残り10試合、タイガースとジャイアンツの対戦は2試合残っているのでタイガースは残り試合に全勝すれば逆転優勝の望みが出てきた。

 タイガースは2回、先頭の伊賀上良平が左中間に二塁打、富松信彦の一塁内野安打で無死一三塁、岡田宗芳の左犠飛で1点を先制、木下勇の遊ゴロをショート山本尚敏が一塁に悪送球する間に富松が三塁に進んで一死一三塁、皆川定之は三振に倒れるがトップに返り松木謙治郎が中前にタイムリーを放って2-0とする。


 ライオンは3回、先頭の山本が汚名返上のピッチャー強襲ヒット、菊矢吉男が左前打、トップに返り水谷則一が右前打で続いて無死満塁、坪内道則が中前にタイムリーを放って1-2、鬼頭数雄の右犠飛で2-2の同点、二走水谷と一走坪内もタッチアップから進塁して一死二三塁、タイガースベンチはここで先発の木下をあきらめて昨日完投した若林忠志を連投のマウンドに送り込む。ここで四番室井豊が右前に2点タイムリーを放って4-2と逆転、室井はバックホームの隙を突いて二塁に進み、岡本利之の遊撃内野安打で室井が還って5-2とする。


 ライオンは4回以降若林に内野安打2本だけに抑えられるがタイガース打線は菊矢を攻略することが出来なかった。


 タイガースは3回、二死後門前真佐人四球、伊賀上左前打、富松四球で二死満塁とするが岡田は二飛に倒れる。4回も二死から松木が左前打、ジミー堀尾文人の遊ゴロをショート山本が失して二死一二塁、しかしここも景浦将が二飛に倒れて無得点。


 前半のチャンスをものにできなかったタイガース打線は5回以降3安打に抑えられて完敗、自力優勝の可能性は再び消えた。


 菊矢吉男は9安打4四球1三振の完投で15勝目をあげる。


 ライオンは阪急、ジャイアンツ、タイガースを立て続けに破って破竹の5連勝を飾った。翌日の読売新聞は「ラ軍、タ軍をも破る」の大見出しと共に「西宮シリーズに入ってライオンの躍進振りは物凄く文字通り獅子奮迅の勢いを以て第一日阪急、第二日巨人、そして第三日又々タイガースと三強豪を総なめにした。この原因は最好調の当りを出している鬼頭を筆頭に水谷、坪内、岡本利等の中軸打者の跳梁に加えて室井の復活で攻守の張りに負うところ多く自然投手団も充実して力で戦い取ったこれ等の勝星は燦然たるものである。ピカ一の補佐役室井を再び迎えた菊矢は剛球投手として本来の復活を面目し素晴らしい快速球を室井の注文するまま・・・」と伝えており、好調の原因を室井豊の復帰にあると分析している。


 ライオン3回の集中攻撃は見事なものであったが、水谷と坪内が鬼頭の右犠飛でタッチアップから二塁、三塁に進塁し、室井もバックホームの隙を突いて二塁に進塁するなどの好走塁も見逃すことが出来ない。




                *菊矢吉男は9安打完投で15勝目をあげる。







             *ライオン3回の集中攻撃を伝えるスコアカード




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