2012年2月13日月曜日

14年 セネタースvsライオン 9回戦


9月8日 (金) 甲子園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 計
0 0 0 0 0 0 0 2 0  0   1   3 セネタース 37勝26敗4分 0.587 浅岡三郎 野口二郎
0 0 0 0 0 2 0 0 0  0   0   2 ライオン     22勝40敗5分 0.355 岡本利之 


勝利投手 野口二郎 25勝13敗
敗戦投手 岡本利之   0勝3敗


二塁打 (セ)尾茂田 (ラ)鈴木、玉腰、坪内

野口二郎、三連投!


 翌日の読売新聞は「浅岡の軟投と岡本利の緩曲球は共に絶妙のコントロールをもって相譲らぬ一騎打ちを演じ・・・」と伝えている。

 セネタース打線は4回までライオン先発・岡本利之の前に無安打無得点に抑え込まれる。5回、先頭の柳鶴震が左前に初ヒットを放ち浅岡三郎が送って一死二塁とするが村松長太郎は一飛、織辺由三は一ゴロに倒れる。6回は三者凡退。

 ライオンは2回、二死後玉腰年男が左前打で出塁、山本尚敏も四球を選んで二死一二塁とするが井筒研一は右飛に倒れる。3回は先頭の九番・鈴木秀雄が右翼線に二塁打を放つが坪内道則は左飛、西端利郎は中飛、水谷則一は二飛に打ち取られる。浅岡の緩急にタイミングを外されている様子がうかがえる。4回は鬼頭数雄の四球と玉腰のピッチャー強襲ヒットで一死一二塁とするが山本三振、井筒は三ゴロで無得点。5回も鈴木、水谷、鬼頭の四球で二死満塁とするが岡本が投ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。

 ライオンは6回、先頭の玉腰が左中間に二塁打、山本の送りバントが内野安打となって無死一三塁、井筒は浅い左飛に倒れて一死一三塁、セネタース苅田監督はここで浅岡をファーストに回してファーストの野口二郎をマウンドに送る。野口二郎は6日に開幕した秋季シリーズに入って三日間で三連投、翌日の読売新聞は「一死後又しても鉄人野口を一塁から呼び迎える羽目に陥った」と伝えている。苅田監督は、続く鈴木秀雄は九番ながら本日二塁打と四球で浅岡にはタイミングが合っていると判断したのであろう。鈴木の二ゴロで三走玉腰がホームを突くがセカンド苅田久徳からのバックホームにタッチアウト、二死一三塁からトップに返り坪内がセンター左奥に二塁打を放って二者を迎え入れ2点を先制する。

 セネタースは7回、二死後柳がこの日2安打目となる中前打を放つが続く浅岡は三振。8回、先頭の村松が三塁に内野安打、織辺由三に代わる代打森口次郎は三振に倒れるが村松が二盗を決めて苅田四球で一死一二塁、横沢七郎は二飛に倒れるが尾茂田叶が左中間に二塁打を放ち二者を迎え入れて2-2の同点に追い付く。

 セネタースは9回表、先頭の佐藤武夫が四球で歩くが後続無し。ライオンは9回裏、二死後西端が中前打で出塁するが勝負を賭けた盗塁がキャッチャー佐藤からの好送球に阻まれて延長戦に突入する。

 セネタースは10回表、先頭の森口が右前打を放って出塁、トップに返り苅田が送って一死二塁、横沢は左飛に倒れ尾茂田四球で二死一二塁、しかし期待の野口は遊ゴロに倒れる。ライオンは10回裏、二死後岡本の右飛をライト森口がエラー、しかし玉腰は三振に倒れる。

 セネタースは11回表、一死後柳がこの日3安打目となるヒットを左前に放って出塁、浅岡の中前打で柳は三塁に走り一死一三塁、翌日の読売新聞によるとエンドランが掛かっていたとのこと、ここで村松が決勝の右犠飛を打ち上げて3-2とする。

 野口は11回裏、先頭の山本に代わる代打菊矢吉男を三振、井筒に代わる代打近藤久には右前打を打たれるが鈴木を三邪飛、6回に二塁打を打たれた坪内を一邪飛に抑えてセネタースが接戦をものにして9連勝を飾る。野口は9連勝中7勝をあげており残りの2勝は浅岡三郎の完封と応召前最後のピッチングとなった金子裕の完封である。金子裕の応召を目の前で見て、気合いが漲っているようだ。


 ライオンは前半押し気味に試合を進めたが浅岡三郎を崩すことができず野口に出番を与えてしまった。水谷、鬼頭、岡本のクリーンナップトリオが無安打であった。岡本利之は11回を完投して7安打6四球6三振の力投を見せる。ピッチングに専念したのか5打数無安打であった。


 野口二郎は9月6日に開幕した秋季シリーズに入って三日連投で3連勝、北の狼・火浦健みたいです。水島新司著「野球狂の詩」の「狼の恋」をご参照ください。読んだことのない方は「北の狼・南の虎」を先に読んでおくことをお薦めします。水原勇気登場前のマガジンで月一回程度読み切りで不定期連載されていた頃の話です。






            *三日間三連投三連勝を記録した野口二郎。








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