2011年12月30日金曜日

14年 阪急vsタイガース 7回戦

 
8月6日 (日) 西宮


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 阪急       36勝16敗       0.692 重松通雄
0 0 0 1 0 0 0 0 X 1 タイガース 35勝15敗2分 0.700 若林忠志


勝利投手 若林忠志 8勝2敗
敗戦投手 重松通雄 8勝7敗


二塁打 (タ)堀尾
本塁打 (タ)本堂 4号

本堂保次、値千金の一撃


 ジャイアンツに0.5ゲーム抜かれた阪急を1ゲーム差で追うタイガースとの一戦。今季のペナントレースを左右する大一番となった。翌日の読売新聞は「タ軍若林と阪急重松が演じた近来稀な投手戦は・・・最後の一瞬まで形成は予断を許さず、終始息詰まる緊張と興奮に万余の観衆に手に汗を握らせた。」と伝えている。

 阪急は初回、先頭の西村正夫が左前打で出塁、フランク山田伝が三前に送りバントを決めて一死二塁、黒田健吾の中前打で西村は三塁ベースを蹴ってホームを狙うがセンタージミー堀尾文人からのバックホームにタッチアウト、初回からビッグプレーが飛び出した。山下好一は三振に倒れてスリーアウトチェンジ。

 タイガースは1回裏、先頭の富松信彦が四球を選んで出塁、本堂保次が投前に送りバントを決めて一死二塁、しかし門前真佐人は右飛、松木謙治郎は一飛に倒れてスリーアウトチェンジ。

 2回、3回は両軍三者凡退に終わり序盤戦は互角のスタートとなった。

 阪急は4回、二死後山下好一が右前打を放つが山下実は二ゴロに倒れる。

 タイガースは4回、先頭の本堂保次が左翼スタンドにホームランを叩き込んで1点を先制する。イーグルス・寺内一隆、南海・鶴岡一人に並ぶ第4号によってもたらされた1点が決勝点となり、値千金の一撃となった。

 阪急は5回、二死後林信一郎が左前打を放つが重松通雄は三振。6回、先頭の西村が三前にセーフティバントを決め、山田が送って一死二塁と同点のチャンスを迎えるが黒田は遊ゴロ、山下好一は三振に倒れる。7回は一死後上田藤夫が二失に生きるが日比野武の投ゴロが「1-6-3」と渡ってダブルプレー。

 タイガースは5回、一死後若林忠志が四球に歩くが伊賀上良平は一邪飛、富松は一ゴロに倒れる。6回、先頭の本堂が中前打で出塁、門前が一塁線に送りバントを決めて一死二塁と追加点のチャンスを迎えるが松木、景浦将は連続三振に倒れる。7回、先頭の堀尾が中越えに二塁打、しかし後続無く無得点。

 阪急は8回、二死後西村が左前打を放つが山田は中飛に終る。タイガースの8回は三者凡退。

 阪急は9回、二死後山下実が右前打で出塁、代走に浅野勝三郎を送り勝負を賭けた盗塁を試みるも門前の強肩の前にタッチアウトとなり試合終了を告げるサイレンが高々と鳴り響く。

 重松通雄は8回を完投して3安打4四球4三振の力投を見せるが本堂の一発に泣いた。


 若林忠志は7安打無四球4三振、今季二度目の完封で8勝目をあげてタイガースはゲーム差無しながら勝率で阪急を上回り二位に浮上した。

 実況しいて心地よい疲れを感じさせてくれる好ゲームであった。





            *本堂保次が第二打席で放った第4号ホームランで試合を決める。








          *息詰まるような投手戦を若林忠志が完封で制して8勝目をあげる。


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