2011年8月10日水曜日

14年 セネタースvs南海 2回戦

4月9日 (日) 甲子園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 2 0 0 0 0 2 セネタース 6勝4敗      0.600 野口二郎
0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 南海       3勝7敗1分 0.300 劉瀬章


勝利投手 野口二郎 2勝2敗
敗戦投手 劉瀬章     0勝2敗


二塁打 (南)岡村
三塁打 (南)平井

野口二郎、3安打完投

 セネタースは5回、この回先頭の野口二郎が二塁に内野安打、柳鶴震死球で無死一二塁、青木幸造が送って一死二三塁、横沢七郎は三ゴロに倒れて二死二三塁、トップに返り苅田久徳四球で二死満塁、家村相太郎に代わる代打浅岡三郎が押出し四球を選んで1点を先制、続く北浦三男も押出し四球を選んで2-0とする。尾茂田叶は三ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。南海先発の劉瀬章はこの日5四球1死球と六つの四死球をだしたがそのうち四つをこの回に集めてしまった。

 南海は6回、先頭の中田道信の三ゴロをサード横沢が一塁に悪送球、劉が送って小林悟楼の遊ゴロで中田は三進、トップに返り平井猪三郎が右中間に三塁打を放って1-2とする。

 南海は7回、岡村俊昭が左翼線に二塁打を放つが野口-苅田コンビの牽制に釣り出されて二三塁間でタッチアウト。8回、9回は三者凡退、昨日の金鯱戦に続き2点を先行されて三塁打で1点返すがそのまま押し切られて二連敗。


 野口二郎は3安打1四球5三振、失点1、自責点ゼロの完投で2勝目をあげる。翌日の読売新聞に鈴木惣太郎のインタビューに応える野口二郎のコメントが掲載されている。「中京商業時代には相手のどんな打者が立って来ても怖いと思ったことなど一度もなかったです。併し職業野球に入ってからはがらりと勝手が変って少しも油断が出来ずどのバッターでも打たれるような気がして怖くて仕方がありません・・・取分け僕はバットを短く持つ打者、例えばイーグルスの杉田屋さん、阪急の西村さんなんか苦手です。」となんとも無防備であるが若者はこのくらい素直な方が伸びるものです。この日の3安打も鶴岡一人は流石にレフトに引っ張っているが平井の三塁打も岡村の二塁打も流し打ちによるものです。

 「誰にでも打たれそう」というのは3月20日のデビュー戦となった金鯱1回戦で武笠茂男に3安打されたことが頭から離れないからでしょう。因みに野口二郎は未だイーグルスと阪急とは対戦していないので杉田屋守や西村正夫のようなタイプがイヤだと言っているのでしょう。今年は全球団が1か所に集まっているので各チームの試合を見学して研究に余念が無いことを示しているものと考えられます。

  なお、この試合で南海守備陣は二つの併殺を記録していますが、一つ目は一死一塁で横沢七郎の投直に一走柳鶴震が戻れず劉瀬章-中村金次「1-3」と送球されたもの、もう一つは無死一塁で又も横沢の一直に一走青木幸造が戻れずファースト中村金次がそのまま一塁ベースを踏んだもので、ピッチャーと一塁手しか関与しないという珍しい記録を残しています。




     *野口二郎は3安打ピッチングで2勝目をあげる。









     *二つの併殺に関与したのはピッチャーと一塁手だけでした。




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