2011年7月31日日曜日

14年 金鯱vs南海 1回戦

3月29日 (水) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 0 2 0 0 2 0 5 金鯱 2勝4敗 0.333 古谷倉之助 森田実 磯部健雄
3 0 1 2 1 0 0 0 X 7 南海 2勝4敗 0.333 宮口美吉


勝利投手 宮口美吉     1勝0敗
敗戦投手 古谷倉之助 1勝1敗


二塁打 (金)野村、浅井2
本塁打 (南)平井 2号

平井猪三郎、ホームランキングに躍り出る


 金鯱は初回、一死後五味芳夫が四球で出塁、瀬井清中前打、小林茂太は三振に倒れて二死一二塁、古谷倉之助の二ゴロをセカンド国久松一がエラー、この間に二走五味が生還して1点を先制、一走瀬井も三塁を蹴ってホームに向かうが三本間に挟まれ「4・2・5・6-5」と渡ってタッチアウト。二ゴロエラーで二塁ランナーが生還できて一塁ランナーまでホームを狙おうというのですから恐らくセカンド国久は後ろに逸らしたのでしょう。瀬井は間に合うと思ってホームに向かったのでしょうが国久は景浦以上とも言われるバカ肩で有名であり、後ろに逸らした国久からの本塁送球が想像を絶するものであった可能性があります。

 南海は1回裏、先頭の平井猪三郎が左翼ポール際に第2号同点ホームランを放って1-1。平井はホームランキングに躍り出る。国久は中飛に倒れるがこの日三番サードでプロ入り初のスタメン出場となった鶴岡一人が四球で出塁すると二盗に成功、岡村俊昭四球で一死一二塁、中村金次が左前にタイムリーを放って2-1と逆転、小林悟楼四球で一死満塁、中田道信の内野安打で3-1とする。

 南海は3回、先頭の岡村の二ゴロをセカンド五味がエラー、中村の遊ゴロの間に岡村は二進、小林の中前タイムリーで4-1とする。4回も先頭の宮口美吉の二ゴロを五味が2イニング連続エラー、キャッチャー野村高義が最近流行りのパスボールを犯して無死二塁、山尾年加寿四球、トップに返り平井のバントヒットで無死満塁、国久の左前タイムリーで5-1としてなお無死満塁で打席は三番鶴岡、しかし鶴岡の遊ゴロは6-4-3のゲッツー、この間に三走山尾は生還して6-1、鶴岡にプロ入り初打点が記録された。ここで「ちょっと待った」と思った方はルール通です。満塁で内野ゴロ併殺打の間に三塁ランナーが還っても打者には打点は記録されません。このルールはアメリカの2大リーグで1939年(昭和14年)にルール改正されたことに伴い日本でも今季から適用されるのですが、「犠牲フライ」のところでも書きましたが、改正ルールの導入に手間取ってしまい開幕に間に合わず、4月22日から適用されることとなったため、3月29日のこの試合では鶴岡に打点が記録されています。

 金鯱は5回、先頭の武笠茂男が四球で出塁、野村が右翼線に二塁打を放って無死二三塁、浅井太郎も右翼線に二塁打で続いて2点を返し3-6とする。金鯱は5回から先発古谷に代えて二番手として森田実をマウンドに送る。

 南海は5回、一死後小林、中田が連続四球、宮口が右前にタイムリーを放って7-3と突き放す。

 金鯱は8回、先頭の佐々木常助がバントヒットとピッチャー悪送球で無死二塁、五味、瀬井連続四球で無死満塁、小林茂の二ゴロは4-6-3と転送されるがファースト中村がエラー、三走佐々木に続き二走五味も生還して2点返して5-7とする。ここでも小林茂太に1打点が記録されていますが、改正ルールでは「打者がフォースダブルプレイとなるようなゴロを打ち、第一アウトが成立した後、一塁(または一塁以外の塁)での第二アウトに対する送球を野手が捕え損じたために、その野手に失策が記録されたときに走者が得点しても、その打者には打点は与えられない。」となりますのでルール改正後であれば打点は記録されません。

 宮口美吉は6安打6四球6三振の完投で今季初勝利をあげる。


 それにしても鶴岡一人のプロ入り初打点がルール改正に手間取ったことによりもたらされたものであったとは、トリビアの泉にも出てきそうにありません。




          *鶴岡一人が三番サードでプロ入り初スタメン。







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