2011年7月12日火曜日

14年 タイガースvs名古屋 1回戦

3月18日 (土) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 1 0 0 0 0 0 0 0 1 タイガース 0勝1敗 0.000 若林忠志
0 0 0 0 1 1 0 0 X 2 名古屋      1勝0敗 1.000 松尾幸造


勝利投手 松尾幸造 1勝0敗
敗戦投手 若林忠志 0勝1敗


二塁打 (タ)景浦

加藤正二、鮮烈なデビュー


 タイガースは若林忠志が先発、西村幸生は明日のジャイアンツ戦に回るようだ。名古屋はエース松尾幸造を開幕投手に指名。

 タイガースは初回、松木謙治郎が四球で歩くが盗塁失敗、本堂保次、阪急から移籍してきたジミー堀尾文人は三ゴロに倒れて本堂は二進、景浦将の三ゴロをサード大沢清がエラーして二死一三塁、しかし門前真佐人は三振に倒れる。名古屋は1回裏、桝嘉一三振、鈴木秀雄右飛、大沢清右飛で三者凡退。

 タイガースは2回、先頭の伊賀上良平が四球で出塁、若林が右翼線にヒットを放って無死一三塁、奈良友夫の右犠飛で1点を先制する。岡田宗芳は中飛に倒れて二死一塁、松木、本堂が共に二打席連続四球を選んで二死満塁、しかし堀尾は三ゴロに倒れる。

 名古屋は2回、四番に起用された大物新人・加藤正二は二ゴロ、中村三郎中飛、三浦敏一遊ゴロで三者凡退。3回は芳賀直一、松尾幸造が連続三振、村瀬一三が中前打を放ち二盗に成功するが桝は二ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。4回には先頭の鈴木が二塁への内野安打、一死後加藤が中前にプロ入り初安打を放つが後続無く無得点。

 名古屋は5回、二死後村瀬の右飛をライト本堂が落球、村瀬が2個目の二盗を決めて二死二塁、桝が左翼線にタイムリーを放って1-1の同点。先ほどの打席では同じく二盗の村瀬を二塁に置いて凡退した桝嘉一であるがここは流石は球団史に残る右の巧打者である。

 名古屋は6回、先頭の加藤が二打席連続安打となる左前打で出塁、中村の投ゴロでランナーが入れ替わり、三浦の右翼線ヒットで一死一二塁、芳賀が右前に決勝タイムリーを放って2-1とする。

 松尾幸造は3回以降タイガース打線を無得点に抑える。8回は先頭の景浦に二塁打を許し若林にも右前に運ばれるがライト加藤正二のバックホームで景浦を本塁に刺して無得点。9回も無死から奈良、御園生崇男に連打を浴びるがキャッチャー三浦が二走御園生を牽制で刺してピンチを切り抜け、結局6安打7四球5三振の完投で幸先よく1勝目をあげる。


 3月11日付け読売新聞は「職業団入りの新人」の見出しと共に第一時発表の33名を掲載している。注目は投の野口二郎(セネタース、中京商業出身)、打の加藤正二(名古屋、中央大学)である。加藤は「東都五大学いや学生球界随一の強打者と謳われた」と紹介されている。大和球士著「真説 日本野球史」には「東都大学きっての長距離打者、職業野球チーム、実業団チーム入り乱れて凄まじい争奪戦となり、ついに名古屋が右翼の大物遠山秀三を介して獲得した。」と記述されている。噂通りこの日は4打数2安打のデビュー。翌日の読売新聞によると守備でも大活躍したようで、2回は奈良の右飛を「快走好捕」、7回は本堂の右邪飛をファインプレー、8回にも若林の右前打で二走景浦を本塁に刺した。

 タイガースは藤村富美男、山口政信、藤井勇の外野陣を兵役で失い、この日は本堂保次をライトに入れたが5回、村瀬の右飛を風に流されたとは言え落球して失点に結び付けた。

 ジミー堀尾文人が阪急からタイガースに移籍してきた。昨年阪急を退団した堀尾は一旦バッキー・ハリスの斡旋でスタンダード・オイル会社に入社してアメリカで就職したと2月10日に報じられていたが、日本に舞い戻ってタイガース入りした。


 重要なお知らせが一つ、今シーズンからルールが改正され「犠牲フライ」がカウントされることとなりました。詳細については次に述べます。

0 件のコメント:

コメントを投稿