2011年3月14日月曜日

13年秋 阪急vsジャイアンツ 1回戦

9月5日 (月) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 3 0 0 2 0 0 0 1 6 阪急       3勝0敗 1.000 石田光彦 小田野柏
0 0 0 0 0 0 0 1 1 2 ジャイアンツ 2勝1敗 0.667 前川八郎


勝利投手 石田光彦 1勝0敗
敗戦投手 前川八郎 1勝1敗


二塁打 (阪)宇野
本塁打 (阪)宮武 1号、2号、大原 1号、上田 1号


宮武三郎、二発でジャイアンツを粉砕


 阪急は2回、この回先頭のジミー堀尾文人の三ゴロをサード千葉茂がエラー、山下好一は右飛に倒れて一死一塁、宮武三郎が左翼ポールをライナーで直撃するホームランを放って2点を先制する。更に二死後、八番大原敏夫が前川の初球をとらえてライトスタンドに叩き込み3-0とする。

 阪急は5回、二死後西村正夫が四球で出塁、上田藤夫が右翼ポール際にツーランホームランを放って5-0とする。この一打に対してジャイアンツからファウルではないかとの抗議が出たが、一塁塁審池田豊の判定は微動だにせず受け入れられなかった。

 阪急先発の石田光彦は3回に前川八郎にピッチャー強襲ヒット、4回に川上哲治に右前打を許したのみで7回まで2安打無失点のピッチング。ジャイアンツは8回、この回先頭の白石敏男の遊ゴロをショート上田藤夫がエラー、千葉四球で無死一二塁、中島治康の右飛に二走白石が飛び出しておりライトフランク山田伝-セカンド宇野錦次-ショート上田と渡ってタッチアウト、しかし川上が四球で粘り伊藤健太郎の中前タイムリーで1点を返して1-5とする。

 阪急は9回、この回先頭の宮武が本日2本目のホームランをレフトスタンドに叩き込んで6-1とする。

 ジャイアンツは9回、吉原正喜が三前にセーフティバントを決めて代走に呉波を起用、前川の三塁線バントも内野安打となって無死一二塁、阪急ベンチはここまで130球を投げた石田を下げてリリーフに小田野柏を投入、トップに返り三原脩が四球を選んで無死満塁、白石に代わる代打水原茂の二球目にワイルドピッチが飛び出し呉が還って2-6としてなお無死一三塁、水原の二球目に一走前川が走るが二塁タッチアウトとなって一死三塁、しかし水原は三振、千葉は遊ゴロに倒れて試合終了を告げるサイレンが高々と鳴り響く。


 春季と秋季のリーグ戦の間には1ヶ月強の休みがあったがこの間タイガースと名古屋は帯同して満州に遠征、ジャイアンツとライオンは帯同して東北・北海道で遠征試合を行ってきた。一方、阪急は宝塚球場に籠って猛特訓の日々、早くも成果が出て開幕三連勝で首位に立った。昭和12年春季リーグ戦でも序盤戦は好調でジャイアンツと並ぶ首位であったが、あの時は山下実、山下好一の強打に頼りきりで眉唾ものであったが、今季の阪急は攻守にメンバーが揃い地力を付けてきている。

 猛特訓と言えばジャイアンツの茂林寺の練習が断トツに有名で、次いでタイガースが打倒澤村に向けて報道陣をシャットアウトして行った投手板1メートル前からの打撃練習が有名であるが、イーグルスが昭和12年春季12勝44敗の断トツ最下位から秋季28勝21敗2分で三位に躍進するきっかけとなった春季シーズン終了後に行った猛特訓や、今季の阪急が宝塚で行ってきた猛特訓も歴史上の事実である。

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