2010年12月7日火曜日

12年 全日本選手権 6回戦

12月7日 (火) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
4 0 0 1 0 0 0 1 0 6 タイガース     4勝2敗 西村幸生
0 0 0 3 0 0 0 0 0 3 ジャイアンツ  2勝4敗 澤村栄治


勝利投手 西村幸生 3勝0敗
敗戦投手 澤村栄治 1勝3敗


タイガース、海内無双


 遂に決戦の日が来た。タイガース西村幸生、ジャイアンツ澤村栄治と予想通りの先発。14時ちょうど、球審池田豊が高々とプレイボールをコール。

 タイガースは初回、先頭の松木謙治郎がボール、ボール、見逃し、見逃し、ボールから三球ファウルで粘って四球を選ぶ。続く藤村富美男は初球見逃しストライクから二球目をセンター右にゴロで抜けるヒットを放ち松木は三塁に進む。山口政信はボール、空振りからの三球目を三塁ゴロ、これを今季守備の破綻が目立つ(2010年11月29日付けブログ「12年秋 最高殊勲選手」参照)名手水原茂が失して松木が還り1点を先制して無死一二塁。ここで四番景浦将はそのプライドをかなぐり捨てて澤村の前に送りバントを決める。しかし流石は澤村、京都商業時代から苦手とする藤井勇を空振り、空振り、見逃しの三球三振!ところがここからがタイガース打線の強さ、伊賀上良平が初球を左前に2点タイムリーして3-0、カイザー田中義雄がワンボールからの二球目を左前打して一走伊賀上は三塁へ、レフト伊藤健太郎からのバックサードの間に田中も二塁を陥れる。続く西村はボール、ボール、見逃し、ボールのワンスリーから右前にタイムリーを放ちこの回一挙4点をあげる。

 タイガースは4回、先頭の藤村が初球を二ゴロするとこれをセカンド筒井修がエラー、山口がワンスリーから四球を選ぶと景浦が又もや投前に送りバントを決めて一死二三塁、藤井の左犠飛で1点を追加する。

 ジャイアンツは2回、白石敏男、澤村の内野安打が出るが3回まで無得点。4回裏、ジャイアンツは先頭の伊藤がワンボールから二塁内野安打で出塁、白石が初球を中前打、永澤富士雄に代わる前川がツースリーから四球を選んで無死満塁。 澤村栄治が空振り、空振り、ファウルのツーナッシングから中前に2点タイムリーを放ち2-5として一三塁、内堀保がストレートの四球を選んで無死満塁、呉波はボール、ボール、見逃しからの四球目を打って中飛、筒井修がワンボールからの二球目を左翼に犠飛を打ち上げて3-5と追い上げる。

 澤村は5、6、7回を三者凡退、西村も5、6、7回を三者凡退と一歩も引かず。タイガースは8回、田中がワンワンからの三球目を左前打、西村が初球を送り、岡田宗芳がワンボールからの二球目を中前にタイムリーして6-3と突き放して日本一に大きく前進。

 ジャイアンツは8回、二死一二塁から澤村がこの日三本目のヒットを右前に放つが二走前川八郎がライト景浦からのバックホームに刺されて得点無し。ジャイアンツは9回、呉左飛、筒井三ゴロでツーアウト、水原が初球をセンターに打ち上げて山口がウィニングボールを掴み、ここに昭和12年度日本一の座にタイガースがついたのである。

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