１２年秋 阪急vs名古屋 １回戦

9月1日 （水） 洲崎


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
3 1 2 0 0 0 0 0 0 6  阪急       ２勝０敗  1.000  笠松実-石田光彦
1 0 0 0 0 1 0 1 0 3  名古屋   １勝１敗  0.500  遠藤忠二郎-森井茂


勝利投手　笠松実          ２勝０敗
敗戦投手　遠藤忠二郎　０勝１敗
セーブ　　  石田光彦　１


二塁打　（名）森井


阪急、鮮やかな先制攻撃　　


　阪急は初回、トップの西村正夫が二遊間を破って出塁、黒田健吾四球、宮武三郎の遊ゴロをショート芳賀直一が失して無死満塁、ここで四番山下実が右前に2点タイムリー、キヨ野上清光の右前打で再び無死満塁、上田藤夫遊飛後、山下好一の中前打で宮武が還り鮮やかな先制攻撃で3点をリードする。

　名古屋はその裏、トップの石丸藤吉中前打、高木茂の右前打をライト山下実がはじく間に石丸は三塁に進み、大沢清の二ゴロの間に石丸が還って1-3とする。

　しかし阪急は2回、先頭の西村四球、黒田のバントが内野安打となり無死一二塁、宮武の三ゴロで西村は三塁に進み遠藤忠二郎のワイルドピッチで生還して4-1。更に3回、先頭の野上が四球で出塁、上田が送って山下好一の中前打で5-1。ここで先発の遠藤が降板し森井茂がリリーフに出る。しかし阪急は攻撃の手を緩めず昨日の活躍で先発マスクの座を取り戻した島本義文が中前打で続き、笠松実の左前タイムリーで6-1とリードを広げる。

　名古屋は6回、白木一二の右翼ライナーをライト山下実がこの日二つ目のエラー、森井が右中間を破るタイムリー二塁打を放ち2-6。更に8回、白木が中前打で出塁、森井が三遊間を破り白木は三塁へ、レフト山下好一の三塁送球が悪送球となり白木が還り3-6。ここで阪急は笠松をあきらめ石田光彦をリリーフに送る。石田はベンチの期待に応えて後続を断ちそのまま逃げ切り阪急が快勝。

　阪急は打線がつながり快勝したが、宮武をファーストに入れると山下実をライトに入れざるを得ずその山下実が二つのエラー。山下実を外野で使うとジミー堀尾文人を控えに回すこととなる。春季リーグ戦では宮武をサードで使ったり堀尾にセカンドをやらせたこともあったが、慶應の両雄を手中に収めたいのは分かるがＤＨ制もない時代にどういう使い方をするつもりで採ったのか、チーム編成上の問題であり一頃の巨人と同じ過ちを犯している。