2010年7月3日土曜日

12年春 阪急vs大東京 8回戦

6月16日 (水) 西宮


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 1 0 2 0 0 3 1 7 阪急   18勝18敗2分 0.500 笠松実
0 0 0 0 1 1 3 2 0 7 大東京 14勝21敗3分 0.400 大友一明


二塁打 (阪)笠松
本塁打 (大)鬼頭 1号


雨中の引分けゲーム


 試合開始前から雨が降り続くがゲームは強行。
 阪急が大幅に打線を入れ替えて臨んだ一戦。一番(5)黒田健吾、二番(6)上田藤夫はありうる選択、三番ライトに北井正雄を据える。北井については6月12日に奇跡の快投があったがすでに投げられる状況になく、残された時間を察知した本人が野手としての出場を直訴したとしか思えてならない。四番は定位置の(8)山下好一、五番(4)宇野錦次、六番に北井以上に驚かされるレフト石田光彦を起用。途中西村正夫に交代するが西村に代わったのは7回の守備からであり、あて馬ではない。七番(2)倉本信護、八番(3)林信一郎、九番(1)笠松実の布陣。

 阪急は3回、先頭の笠松が三遊間を破り黒田が送る。北井が左翼線に二塁打を放ち1点を先制。阪急は5回、一死後山下好一、宇野が連続四球、石田の遊ゴロで山下好一三封、倉本が右翼線にタイムリーを放ち宇野が還って2-0として石田は三塁へ、ピッチャー牽制悪送で石田も還り3-0とリードを広げる。

 大東京は5回に反撃を開始。煤孫伝中前打、藤浪光雄に代わる代打菊矢吉男四球、漆原進中前打で無死満塁、大友一明が押出し四球を選んで1-3。更に6回、先頭の浅原直人左前打で出塁、中村三郎遊失で無死一二塁、ここで笠松実がボークを犯して無死二三塁とし、6回からマスクを被る伊原徳栄の二ゴロの間に浅原が還り2-3とする(伊原徳栄が職業野球に記した1打点がこの場面である。)。

 大東京は7回、一死後トップの鬼頭数雄が右翼スタンドに飛び込むホームランを放ち同点、柳澤騰市右前打、ワイルドピッチで柳澤二進、水谷則一中前打、浅原の中前タイムリーで4-3と逆転、中村四球、煤孫の三ゴロの間に水谷が還り5-3とする。
 阪急は8回、二死から笠松が左中間へ二塁打、黒田の右前タイムリーで4-5、上田四球で二死一二塁、ここで北井が右前に同点タイムリーを放って5-5、ライト水谷からのバックホームを中継したピッチャー大友がホームに悪送球する間に一走上田もホームに還り6-5と逆転。

 大東京は8回裏、漆原が二失に生き大友のバントは内野安打となって無死一二塁、トップの鬼頭は二飛に倒れるが柳澤が投前に送りバントを決め水谷四球で二死満塁、四番浅原の当りはショート上空への飛球、万事休すかと思われた瞬間これをショート上田が落球。二者が還って7-6と再度逆転。翌日に読売新聞によると7回あたりから雨脚が強くなってきた模様で、雨粒が上田の眼に入ったかもしれない。
 阪急は9回、一死後7回の守備から石田に代わってレフトに入った西村正夫が中前打で出塁、倉本四球後、林に代わる代打宮武三郎の当りは三ゴロ、ゲッツー試合終了と思われたがサード漆原からセカンド柳澤への送球が悪送球となり、二走西村がホームに還って7-7の同点となる。大東京は9回裏、二死から漆原が四球で出塁して粘るが大友三振でゲームセット。雨が強くなり、延長戦はとても無理な状況であり、7-7の引き分けで今季両軍対決の最終戦を終える。

 阪急が4勝2敗2分であったが、打力を売り物とする両チームによる好ゲームが多く見られた。4回戦まで阪急が4連勝、2回戦は17対12の打ち合いであった。5回戦は延長11回の末大東京が5対4で接戦を制し、6回戦は延長16回を戦い2対2の引分け。本日の最終戦も雨中の引分けゲームとなった。

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