2010年5月21日金曜日

12年春 ジャイアンツvs阪急 3回戦




5月8日(土)西宮


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 1 0 1 0 2 ジャイアンツ 13勝5敗 0.722 澤村栄治
0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 阪急       11勝7敗 0.611 重松通雄-笠松実


勝利投手 澤村栄治 10勝1敗
敗戦投手 笠松実    4勝3敗


二塁打(阪)宇野


澤村栄治以外の補殺がゼロ


 序盤戦はジャイアンツ先発の澤村栄治、阪急先発の重松通雄が持ち味を発揮しての投手戦、澤村はホップするストレートで凡フライの山を築き5回まで散発の3安打、重松は下手からのくせ球を駆使して凡ゴロの山を築き5回まで呉波のバントヒット1本に抑える。

 ジャイアンツは6回、一死後呉が中前打で出塁、水原茂の右前打で呉は三塁を陥れ一死一三塁、ここで三原脩が一塁前にスクイズ、ファースト宮武三郎がバックホームするも間に合わず犠打野選となり1点を先制する。更に中島治康四球で一死満塁、阪急は重松から笠松実にスイッチ、笠松は白石敏男を遊ゴロ併殺に仕留め追加点は許さず。
 阪急はその裏、一死後山下好一が四球で歩くと盗塁を決める、宮武三郎が一飛に倒れ二死二塁、続く山田伝の遊ゴロを白石敏男がはじく間に山下好一がホームに還り1-1の同点に追い付く。あまりにも阪急の各打者がぽんぽんとフライばかり打ち上げるものだから白石に油断があったか。澤村の無失点記録は28イニングスで終了。

 ジャイアンツは8回、又も呉が四球で出塁、水原が送り主砲中島治康の中前打で呉が還り2-1とリードする。澤村は9回二死から宇野錦次に二塁打を許すが代打ジミー堀尾文人を右直に抑えてゲームセット。

 阪急打線は澤村への投ゴロが2つ、投前送りバントが1つ、上田藤夫が放った一塁ゴロもファーストの筒井修がそのままベースを踏んだので筒井には補殺は記録されず、山田伝の遊ゴロも白石がエラーで補殺は記録されず、後は三振かフライアウトで結局ジャイアンツ守備陣は澤村の3以外に補殺を記録する者がなしという珍記録を作った。二番の黒田健吾と五番の宮武三郎は共に4打席連続フライアウトを記録する。翌日の読売新聞誌上で市岡忠男は、「殊に捕邪飛が4、一、三邪飛がそれぞれ1を記録しているとは一面澤村の球威を物語るものであろう。」と記している。

*少し見辛いと思いますが、写真のオーダーの横の集計欄左から2列目、澤村の3以外ゼロが並んでいる列が補殺の数字です。

0 件のコメント:

コメントを投稿