2010年5月3日月曜日

12年春 金鯱vs阪急 1回戦

4月21日(水)洲崎

1 2 3 4 5 6 7 8 9
2 0 0 0 0 0 0 0 0 2 金鯱 4勝9敗 0.308 古谷倉之助
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 阪急 9勝4敗 0.692  笠松実

勝利投手 古谷倉之助 2勝4敗
敗戦投手 笠松実     3勝2敗

二塁打 (阪)山下好

首位阪急に暗雲
 金鯱は初回、濃人渉が一二塁間を破り出塁、佐々木常助が送り一死二塁、小林利蔵の中前打は当たりが強すぎ濃人は三塁ストップで一死一三塁、黒澤俊夫は二ゴロ、阪急内野陣は併殺を狙うが黒澤一塁を駆け抜けセーフ、ゲッツー崩れの間に1点を先制。更に五番ピッチャー昨年の本塁打・打点の二冠王古谷倉之助が右前にタイムリーを放ち2-0とする。笠松実は2回以降完全に立ち直り9回まで1安打に抑える好投、しかし古谷の出来はそれ以上、阪急打線に付け入る隙を与えず5安打1四球2三振で完封。5安打のうち内野安打が3本、宇野錦次の左前打はポテン、ヒットらしいヒットは山下好一の右中間二塁打のみと完璧に抑えきる。

 阪急は主砲山下実が脚の怪我で欠場、黒田健吾を二番に上げ山田伝を三番に起用するが、今季一試合四安打を2回記録しているヘソ伝もこの日は4タコと振るわず山下実の穴を埋めることはできなかった。山下実は4月18日のタイガース戦の試合中に怪我をした模様である。4月22日付け読売新聞に二出川延明によるこの試合の論評が掲載されており、「甲子園での対タイガース戦に足に負傷した三番打者山下実を打順に見出し得ぬ阪急打線には日頃感ずる重厭さはなく」と記されている。
 18日の試合では第1打席は一死一塁から引っ張って一塁ゴロ、一走が二封され一塁に残り二塁に進んでから上田のタイムリーで生還した。第2打席も引っ張って一二塁間を破る安打を放っている。しかし、第3打席は2対1とリードした場面で迎えた5回裏に先頭打者で登場するという一発狙うには絶好のシチュエーションでレフトフライに倒れ、第4打席は同じく2対1とリードしたまま7回裏二死無走者と一発狙う以外にないという場面にも拘らず引っ張りきれずにレフトフライに倒れている。恐らく第1、2打席目に出塁した際に脚を捻ったかハムストリングでもやったのであろう。第3、4打席に自分のバッティングができていない理由はそこにあったのではないか。「タイガースだけには絶対に負けるな」という本社の素人連中からの至上命令があり、打線が下り坂を迎えている中で若い中田武夫が必死の投球を続けている時に、途中欠場などとても言い出せる雰囲気になかったことが却って怪我を長引かせることになってしまったのではないだろうか。

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