2010年3月26日金曜日

12年春 タイガースvsイーグルス 1回戦

3月26日 (金) 上井草

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 4 0 0 2 0 0 1 7  タイガース 1勝0敗 1.000 景浦将-青木正一-若林忠志  
0 0 0 0 1 0 0 0 0 1  イーグルス 0勝1敗 0.000 畑福俊英

勝利投手 景浦将  1勝0敗 
敗戦投手 畑福俊英 0勝1敗
セーブ  若林忠志 1S

二塁打 (タ)藤村、伊賀上、岡田2


タイガース開幕戦に圧勝


  昭和12年春季リーグ戦は強風晴天の下、上井草球場に1,712人の観衆を集めて開幕した。試合に先立って、タイガース松木謙治郎主将、イーグルス杉田屋守主将による国旗掲揚式が行われた。日章旗たなびく中、午後1時プレイボール。

 1回表タイガースの攻撃、マウンド上のイーグルス先発畑福俊英は今季ジャイアンツから移籍、心なしか緊張した表情、先頭の藤井勇を遊飛に打ち取るが藤村富美男、山口政信に四球を与える。しかし後続を断ちこの回0点。その裏、タイガース先発の景浦将も開幕緒戦の緊張からかいきなり寺内一隆、中根之に連続四球、杉田屋投前犠打後、四番サム高橋吉雄にも四球を与え心配されるが、太田健一三振、五番に入る畑福三ゴロでこちらも0点。

 タイガースは3回、一死後トップの藤井四球、藤村左中間二塁打、御園生崇男四球で満塁から山口の左犠飛で先制。景浦が中前に落として2点を追加、さらに伊賀上良平右前打の後岡田宗芳が右翼線に二塁打を放ち計4点をあげて主導権を握る。4回も無死から九番松木が右前に痛打を放ちチャンス到来。トップに返り藤井のカウントはツースリーとなり一走松木はスタート、藤井の当たりは左翼への痛烈なライナー、しかしこれをレフト杉田屋が好捕して一塁へ大返球、松木戻れず併殺となる。5回も一死から山口、景浦の連続四球でチャンスを掴むが伊賀上の中前に抜けるかという痛烈なライナーをセカンド高橋が横っ飛びで好捕、二塁ベースカバーに入ったショート山本博愛にトスして山口戻れずゲッツー、イーグルスの好守が光る。

 タイガースの先発景浦はイーグルス打線を2安打無得点に抑えるが5四球とやや荒れ模様。5回から景浦ライトに退きライト山口がレフトに回りレフト藤井はファーストヘ入る。ファーストの松木が退き二番手投手に青木正一を投入。イーグルスは代わったばかりの青木から中根一二塁間、杉田屋三遊間安打後、高橋が中前に弾き返して1点を返し青木をKO。しかし急遽リリーフに立った若林忠志に後続を断たれる。タイガースベンチは若い青木に経験を積ませる意味も込めて送り込んだが老練若林も準備を怠っていなかったのであろう。

 タイガースは6回、一死から門前真佐人が二遊間を破り若林の遊ゴロを山本がはじき一二塁、藤井の二ゴロで若林二封、藤村死球で満塁。ここで畑福がワイルドピッチ、門前生還する。更に御園生が一二塁間を破りこの回2点、9回も岡田のこの日2本目のタイムリー二塁打で1点追加。

 5回途中からリリーフの若林は9回までイーグルス打線を3安打6三振無得点に抑えタイガースが7対1で快勝、緒戦を飾る。景浦は4回で降板しており現行ルールでは若林が勝利投手となるが幸先良く今季1勝目。この当時は、勝利投手、敗戦投手の記録は記録者の判断に委ねられるところがあり、景浦の降板は試合が決したことによると判断されたものと考えられる。




 

0 件のコメント:

コメントを投稿