2017年11月23日木曜日

18年 名古屋vs阪神 11回戦


10月30日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 1 0 1 0 0 0 2 名軍 44勝28敗7分 0.611 野口正明
1 1 0 0 0 1 0 0 X 3 阪神 40勝32敗6分 0.556 若林忠志

勝利投手 若林忠志 24勝12敗
敗戦投手 野口正明 10勝4敗

二塁打 (名)吉田

勝利打点 玉置玉一 4


玉置玉一、猛打賞と勝利打点

 名古屋は初回、先頭の石丸藤吉がレフト戦にヒット、岩本章もレフト戦にヒットを放ち石丸藤吉は一気に三塁に走るが、レフト御園生崇男からのバックサードにタッチアウト、小鶴誠は三邪飛、吉田猪佐喜は投ゴロに倒れて無得点。

 阪神は1回裏、先頭の塚本博睦が中前打で出塁、金田正泰の中前打で塚本は三塁に進み、藤村冨美男のライトライナーが犠飛となって1点を先制する。

 阪神は2回、一死後若林忠志が左前打で出塁、田中義雄も左前打で続いて一死一二塁、玉置玉一が左前にタイムリーを放ち2-0とする。

 名古屋は4回、先頭の小鶴の当りは三ゴロ、これをサード玉置が一塁に悪送球、吉田が左前打を放って無死一二塁、加藤正二が投前に送りバントを決めて一死二三塁、西沢道夫の右犠飛で1-2と追い上げる。

 名古屋は6回、先頭の小鶴が三塁に内野安打、吉田の左前打で無死一二塁、4回と全く同じシチュエーションで加藤が投前に送りバント、しかしこれを読んでいた若林がダッシュ良く処理して三塁に送球、二走小鶴は三封されて一死一二塁、しかし西沢が左前にタイムリーを放ち2-2の同点、藤原鉄之助の二ゴロをセカンド藤村冨美男がエラーして一死満塁、金山次郎がワンボールツーストライクと追い込まれたところでスクイズを敢行、しかしこの打球が捕前で止まりキャッチャー田中が白球を捕球してホームを踏んで三走加藤は本封、田中が一塁に送球するがセーフ、しかしファースト景浦将が三塁に送球して二走西沢がタッチアウト、これが一連のプレーと判定されてダブルプレーが記録される。西沢道夫のボーンヘッドと景浦将の強肩が重ね合った結果である。二走西沢がスクイズのサインを見逃してスタートが遅れたものと思料される。

 阪神は6回裏、先頭の御園生が四球を選んで出塁、ピッチャー野口正明がワイルドピッチを犯して無死二塁、若林が送りバントを決めて一死三塁、田中は遊ゴロに倒れて二死三塁、ここで玉置が三前に決勝のタイムリーセーフティバントを決めて3-2と勝ち越す。

 若林忠志は名古屋打線に9安打を許すが1四球1死球2三振の完投で24勝目をあげる。


 玉置玉一は猛打賞と勝利打点を記録、戦前の猛打賞と勝利打点は、世界中を探しても当ブログでしか分かりません。

 

18年 巨人vs阪急 12回戦


10月30日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 巨人 51勝27敗2分 0.654 須田博 藤本英雄
1 0 1 0 0 0 0 0 X 2 阪急 30勝49敗2分 0.380 笠松実

勝利投手 笠松実 9勝13敗
敗戦投手 須田博 9勝5敗

二塁打 (巨)須田
本塁打 (急)山田 2号

勝利打点 下社邦男 7


キャッチャー安田信夫、1イニング2補殺

 巨人は阪急戦に強い須田博が先発、阪急は巨人戦に強い笠松実が先発する。

 巨人は初回、先頭の呉昌征の当りはニゴロ、これをセカンド上田藤夫がエラー、白石敏男の三ゴロの間に呉は二進、中島治康が四球を選んで一死一二塁、ここでダブルスチールを決めて一死二三塁、四番・小暮力三が左前に先制タイムリーを流し打って1-0、一死一三塁からダブルスチールを試みるが、キャッチャー安田信夫からの送球を受けたセカンド上田がホームに送球して三走中島はタッチアウト、二塁に進んでいた一走小暮が一気に三塁を狙うが、安田がサード伊藤健一に送球してタッチアウト、中島は盗塁失敗、小暮の二塁進塁は重盗失敗により盗塁は記録されず、三塁タッチアウトには盗塁失敗が記録される。巨人は1イニング2個の盗塁死を記録。「2-4-2」の重盗阻止ではキャッチャー安田に補殺と刺殺、セカンド上田に補殺が記録され、小暮の三盗も刺した安田信夫は1イニング2個の補殺を記録した。

 阪急は1回裏、先頭の山田伝がレフトスタンドに同点ホームランを叩き込んで1-1と追い付く。

 阪急は3回、一死後山田が左前打で出塁すると二盗に成功、上田の中前打で一死一三塁、下社邦男のニゴロ併殺崩れの間に三走山田が還って2-1と勝ち越す。

 巨人戦を得意とする阪急先発の笠松実は得意のシュートが冴えて2回以降巨人打線を零封、6安打3四球無三振、自責点ゼロの完投で9勝目をあげる。

 安田信夫は10月24日の名古屋戦でも4回に1イニング2個の盗塁を刺している。本日の1イニング2補殺は変則的な記録ではあったが、強肩振りを発揮している。

 

2017年11月18日土曜日

18年 大和vs朝日 12回戦


10月28日 (木) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 大和 31勝42敗6分 0.425 石田光彦 片山栄次
1 0 0 3 2 0 0 0 X 6 朝日 41勝33敗6分 0.554 真田重蔵

勝利投手 真田重蔵 13勝11敗
敗戦投手 石田光彦   9勝12敗

二塁打 (朝)中谷

勝利打点 酒沢政夫 4


真田重蔵、無安打完封

 朝日は初回、先頭の坪内道則が左前打で出塁、坪内はこれで前の試合から4打席連続ヒット、坪内が二盗を決め、森本清三が送りバントを決めて一死三塁、酒沢政夫が右前に先制タイムリーを放って1点を先制する。

 朝日は4回、先頭の中谷順次はストレートの四球、大和ベンチはここで先発の石田光彦から片山栄次にスイッチ、小林章良の右前打で無死一三塁、片山がワイルドピッチを犯して小林は二進、三走中谷は動かず無死二三塁、大友一明が四球を選んで無死満塁、林安夫の三ゴロで三走中谷は本封、田中雅治が右前に2点タイムリーを放ち3-0、真田重蔵が中前にタイムリーを放って4-0とリードを広げる。

 朝日は5回、一死後中谷が左前打で出塁、小林の右前打で一死一三塁、小林が二盗を決めて一死二三塁、大友が中前に2点タイムリーを放って6-0とダメ押す。

 朝日先発の真田重蔵は2回、3回、4回に1安打ずつを打たれるが、5回以降は無安打ピッチング。3安打無四球7三振で今季7回目の完封、13勝目をあげる。真田は9月以降約2ヶ月で4度の完封勝利、本領を発揮してきた。


*戦後、大洋時代の真田重蔵の直筆サイン入りカード。

 

2017年11月12日日曜日

18年 大和vs阪神 11回戦


10月27日 (水) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 1 1 0 0 0 0 0 0 2 大和 31勝41敗6分 0.431 畑福俊英
0 0 0 0 0 0 0 4 X 4 阪神 39勝32敗6分 0.549 仁科栄三 三輪八郎 若林忠志

勝利投手 三輪八郎 10勝10敗
敗戦投手 畑福俊英 11勝10敗
セーブ    若林忠志  2

二塁打 (和)高橋、小島 (神)藤村

勝利打点 景浦将 4


阪神、藤村と景浦で逆転

 大和は2回、先頭の高橋吉雄がレフト戦に二塁打、小松原博喜の二ゴロの間に高橋は三進、小島利男の右犠飛で1点を先制する。

 大和は3回、先頭の畑福俊英が三遊間に内野安打、渡辺絢吾は左飛に倒れるが、トップに返り木村孝平が四球、呉新亨の遊ゴロで木村は二封、呉が二盗を決めて二死二三塁、金子裕が四球を選んで二死満塁、高橋の押出し四球で2-0とする。

 阪神は4回から先発の仁科栄三に代えて三輪八郎をマウンドに送る。三輪は8回まで大和打線を無得点に抑えて味方の反撃を待つ。

 阪神は8回裏、一死後武智修がストレートの四球で出塁、三輪の三塁線内野安打で一死一二塁、トップに返り塚本博睦は中飛に倒れて二死一二塁、金田正泰が四球を選んで二死満塁、阪神ベンチはここで同点のランナーとなる二走三輪八郎に代走として上田正を起用、藤村冨美男が右中間に二塁打を放って代走上田が同点のホームを踏んで2-2、二死二三塁から景浦将が左前に決勝の2点タイムリーを放って土壇場で4-2と逆転する。

 大和先発の畑福俊英は7回まで阪神打線を3安打無得点に抑えてきたが最後に捕まった。同点に追い付かれた二死二三塁で景浦を打席に迎え、敬遠を選択しなかった。昭和10年の巨人軍第1回アメリカ遠征に参加して以来プロの世界に生きてきた畑福俊英は、この試合がプロでの最後の試合となった。

 

2017年11月11日土曜日

18年 阪急vs名古屋 12回戦


10月27日 (水) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 2 0 0 0 0 0 2 阪急 29勝49敗2分 0.372 高橋敏
0 1 1 0 0 0 3 2 X 7 名軍 44勝27敗7分 0.620 野口正明

勝利投手 野口正明 10勝3敗
敗戦投手 高橋敏       1勝2敗

二塁打 (名)吉田、岩本
本塁打 (名)加藤 4号

勝利打点 加藤正二 3

猛打賞 藤原鉄之助 4


加藤正二、決勝スリーランで本塁打王に並ぶ

 名古屋は2回、一死後藤原鉄之助が中前にクリーンヒット、金山次郎が送って二死二塁、野口正明が中前にタイムリーを放って1点を先制する。

 名古屋は3回、二死後吉田猪佐喜がレフト戦に二塁打、加藤正二が一二塁間にタイムリーを放って2-0とする。

 阪急は4回、先頭の上田藤夫がツーナッシングと追い込まれながら粘って四球、下社邦男もストレートの四球で無死一二塁、高橋敏が送りバントを決めて一死二三塁、三木久一は浅い左飛に倒れるが、松本利一が中前に2点タイムリーを放って2-2の同点に追い付く。

 名古屋は7回、先頭の石丸藤吉が四球を選んで出塁、古川清蔵は左飛に倒れるが、小鶴誠が四球を選んで一死一二塁、吉田は中飛に倒れて二死一二塁、ここで加藤がレフトスタンドに決勝スリーランをライナーで叩き込んで5-2と突き放す。

 名古屋は8回、先頭の藤原が中前打、金山は中飛に倒れるが、野口が左中間にタイムリー二塁打を放って6-2、トップに返り石丸藤吉の二遊間タイムリーで7-2としてダメ押す。

 第4号決勝スリーランを放った加藤正二は、チームメイトの古川清蔵、岩本章と並んでホームランダービートップタイに躍り出た。


*1950~51年、大映時代の加藤正二の直筆サイン入り写真。


 

18年 西鉄vs南海 12回戦


10月27日 (水) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
5 0 3 2 0 0 0 0 3 13 西鉄 35勝35敗7分 0.500 重松通雄 近藤貞雄
0 0 1 0 0 2 0 0 0  3  南海 26勝52敗2分 0.333 別所昭 長沼要男

勝利投手 近藤貞雄 5勝4敗
敗戦投手 別所昭  14勝24敗

二塁打 (西)中村民雄、近藤
本塁打 (西)富松 1号

勝利打点 なし


西鉄、全員安打の猛攻

 西鉄は初回、中村信一と濃人渉が四球で出塁して無死一二塁、野口二郎の遊ゴロをショート猪子利男が二塁に悪送球する間に二走中村信一がホームに還り1点を先制、野口明は投飛に倒れるが、黒沢俊夫が四球を選んで一死満塁、富松信彦の遊ゴロを猪子が又もエラー、三走濃人に続いて二走野口二郎も還って3-0、富松には1打点が記録される。一死一三塁となって中村民雄が右中間に二塁打を放ち4-0、重松通雄のピッチャー強襲ヒットで5-0として試合の主導権を握る。

 西鉄は3回、先頭の野口明の当りは二ゴロ、これをセカンド安井亀和がエラー、黒沢の右前打で無死一三塁、富松が左前にタイムリーを放ち6-0、南海ベンチはここで先発の別所昭をライトに回して長沼要男にスイッチ、中村民雄は右飛に倒れるが、重松の左前打で一死満塁、鵜飼勉が押出し四球を選んで7-0、トップに返り中村信一の二ゴロの間に三走冨松が還って8-0として試合をほぼ決める。

 大量リードを許した南海は3回裏、先頭の中野正雄が四球で出塁、八木進も四球、長沼も四球を選んで無死満塁、西鉄ベンチはここで先発の重松をベンチに下げて近藤貞雄をリリーフに送り、トップに返り安井の右犠飛で1-8とする。

 西鉄は4回、二死後黒沢が左前打で出塁、富松がライトスタンドにツーランホームランを叩き込んで10-1と突き放す。

 南海は6回、一死後猪子の当りは遊ゴロ、これをショート濃人がエラー、岡村俊昭は四球、鈴木芳太郎もストレートの四球で一死満塁、堀井数男が中前に2点タイムリーを放って3-10と反撃する。

 西鉄は9回、先頭の近藤が3打席連続ヒットとなる二塁打を左中間に放ち、鵜飼は四球、トップに返り中村信一が左前打を放って無死満塁、濃人の中前タイムリーで11-3、野口二郎の左前タイムリーで12-3、野口明の遊ゴロの間に三走中村信一が還って13-3とダメ押す。

 西鉄は出場した10人が全員安打、17本のヒットを記録した。富松信彦が5打数3安打3得点3打点、1本塁打の活躍。投手では先発の重松通雄は2打数2安打1打点、リリーフの近藤貞雄が3打数3安打1得点で二塁打1本の活躍を見せた。

 西鉄は守備でも2回から6回まで5イニング連続併殺を記録した。

 

2017年11月6日月曜日

18年 朝日vs阪神 12回戦


10月26日 (火) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 0 1 0 2 0 1 5 朝日 40勝33敗6分 0.548 内藤幸三
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 阪神 38勝32敗6分 0.543 若林忠志

勝利投手 内藤幸三   8勝11敗
敗戦投手 若林忠志 23勝14敗

二塁打 (朝)坪内2、早川

勝利打点 中谷順次 6

猛打賞 (朝)坪内道則(4安打) 4


坪内道則、2試合連続4安打

 朝日は初回、先頭の坪内道則が左中間に二塁打、坪内はこれで前の試合から4打席連続ヒットを記録、森本清三は四球、黒沢俊夫が三前に送りバントを決めて一死二三塁、中谷順次の中犠飛で1点を先制する。

 朝日先発の内藤幸三は3回まで三者凡退を続けるパーフェクトピッチング。4回に金田正泰と景浦将にヒットを打たれるがここまで無失点。

 朝日は5回、一死後早川平一がレフト線に二塁打、内藤の三塁線バントが内野安打となって一死一三塁、トップに返り坪内がライト線にこの日2本目の二塁打を放って2-0とする。

 朝日は7回、先頭の内藤が中前打で出塁、トップに返り坪内も中前打を放ち、森本は中飛に倒れて一死一二塁、酒沢政夫の一塁内野安打で一死満塁、中谷の遊ゴロで一走酒沢が二封される間に三走内藤が還って3-0、セカンド藤村冨美男からファースト景浦に転送されるが中谷の足が早く一塁セーフ、この間に二走坪内が一気にホームに還る好走塁を見せて4-0とする。中谷は併殺崩れの遊ゴロで2打点を記録した。

 朝日は9回、一死後坪内がこの日4本目となるヒットを左前に放ち、森本は右飛に倒れるが、酒沢の右前打で二死一二塁、中谷が中前にタイムリーを放って5-0とダメ押す。

 内藤幸三は3安打2四球1三振で今季4度目の完封、8勝目をあげる。

 坪内道則は第二打席に投ゴロに倒れただけで5打数4安打3得点1打点、二塁打2本。24日の大和戦に続いて2試合連続4安打を記録した。昭和13年秋、中島治康が日本で最初の三冠王になった時、10月17日と18日、10月23日と25日に2度の2試合連続4安打を記録している。記憶の限りでは坪内の記録はそれ以来か、精査してみる必要があります。

 坪内の3得点は全て中谷順次によるもので、中谷は4打点を記録した。併殺崩れの遊ゴロで2打点を記録したのが大きいが、これは二走坪内の快足がもたらしたものである。