2017年1月22日日曜日

18年 大和vs阪急 7回戦


7月15日 (木) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 0 0 1 0 0 4 6 大和 22勝20敗1分 0.524 石田光彦 畑福俊英 片山栄次
0 0 0 2 0 0 1 1 0 4 阪急 16勝27敗 0.372 天保義夫

勝利投手 畑福俊英 6勝4敗
敗戦投手 天保義夫 5勝10敗
セーブ  片山栄次 2

二塁打 (和)小松原、鈴木 (急)上田

勝利打点 なし

猛打賞 (急)松本泰三 1


大和快進撃

 大和は初回、一死後岡田福吉が三塁に内野安打、岡田が二盗を決め、鈴木秀雄の二ゴロで岡田は三進、小松原博喜のライト線二塁打で1点を先制する。

 阪急は4回、一死後山田伝が中前打、三木久一が三遊間を破て一死一二塁、池田久之の遊ゴロをショート木村孝平がエラーする間に二走山田が快足を飛ばしてホームに還り1-1の同点、なおも一死一二塁から笠石徳五郎が中前に逆転タイムリーを放ち2-1とする。


 大和は6回、一死後岡田が左前打で出塁、ピッチャー天保義夫の一塁牽制が悪送球となって岡田は二進、鈴木は一飛に倒れて二死二塁、ここで岡田が三盗、キャッチャー池田の三塁送球が悪送球となる間に岡田が還って2-2の同点に追い付く。


 阪急は7回、二死後松本泰三が右前打で出塁すると二盗に成功、中村栄が四球を選んで二死一二塁、上田のライト線二塁打で松本が還り3-2と再逆転、山田が四球を選んで二死満塁、しかし三木は中飛に倒れて追加点はならず。


 阪急は8回、先頭の池田が四球で出塁、笠石の投前送りバントをピッチャー石田光彦が悪送球して無死一二塁となる。石田が送球した相手が二塁手の高橋吉雄であることはスコアカードの記載から判明しているが、投げた先がファーストであるかセカンドであるかは判然としない。笠石に犠打が記録されていないので、石田が二塁は間に合うと見てセカンドに投げたが悪送球になった可能性が高い。大和守備陣がバントシフトを敷いて二塁手の高橋が一塁ベースカバーに入ったところに石田が送球した可能性も考えられるが、この場合だと笠石に犠打が記録される可能性が高いので、石田はセカンドに送球して悪送球となったと考えられる。ここで大和ベンチは石田から畑福俊英にスイッチ、仁木は中飛、天保は左飛に倒れて二死一二塁、松本がこの日3安打目となるタイムリーを中前に放って4-2、ダメ押したかに見えた。


 大和は9回表、一死後鈴木がライト線に二塁打、小松原は四球を選んで一死一二塁、金子裕がセンター右にタイムリーを放って3-4、小島利男の遊ゴロをショート中村がエラーして一死満塁、高橋吉雄の投ゴロの間に三走小松原が還って4-4の同点、二死二三塁から天保が痛恨のワイルドピッチ、三走金子が還って5-4と逆転、二走小島も三塁ベースを回ってホームに突進、ピッチャー天保がホームベースカバーに入り、白球を拾ったキャッチャー池田からの送球でタイミングはアウトであったが、天保が落球して小島もホームイン、6-4とする。


 阪急は9回裏、上田、山田が連続四球、大和ベンチはここで畑福から三番手の片山栄次にスイッチ、三木が投前に送りバントを決めて一死二三塁、池田の当りがショートを襲うが木村がキャッチ、木村が二塁に送球して「L6-4」のダブルプレーで試合終了。


 先月の月間MVPを二人輩出した好調大和はベンチワークも冴えて石田、畑福、片山のリレーで快勝、貯金を2とした。前年末の苅田久徳の入団が、大和を変えた。


2017年1月21日土曜日

18年 巨人vs阪神 6回戦


7月15日 (木) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 巨人 24勝17敗2分 0.585 藤本英雄
0 0 0 0 0 0 0 2 X 2 阪神 23勝18敗2分 0.561 若林忠志

勝利投手 若林忠志 14勝5敗
敗戦投手 藤本英雄 13勝6敗

二塁打 (巨)小暮 (神)塚本

勝利打点 門前真佐人 1


若林忠志、ハーラートップ

 ここまで13勝5敗で並ぶ若林忠志と藤本英雄の対決。

 7回まではその若林と藤本の投げ合いで両軍無得点。


 阪神は8回裏、先頭の乾国雄が中前打で出塁、代走に御園生崇男を起用、トップに返り塚本博睦の打席で御園生が二盗に成功、塚本は三振に倒れて一死二塁、藤本からの一塁牽制をファースト小暮力三が後逸、山口政信が四球を選んで二盗を決め一死二三塁、景浦将は四球を選んで一死満塁、門前真佐人の二遊間ヒットで1点を先制、田中義雄がスクイズを決めて2-0とする。


 若林忠志は3安打3四球4三振で今季7度目の完封、14勝目をあげてハーラー単独トップに立つ。


 巨人は5月9日以来今季4度目の完封負け。坂本茂が2安打を放つ活躍を見せた。


*「地震・雷・火事・門前」と恐れられた面構え。門前真佐人が1950年~51年に在籍した大洋ホエールズ時代の直筆サインカード。





2017年1月18日水曜日

18年 西鉄vs朝日 5回戦


7月15日 (木) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 西鉄 14勝26敗3分 0.350 野口二郎
0 1 0 1 0 0 0 0 X 2 朝日 25勝16敗2分 0.610 真田重蔵

勝利投手 真田重蔵 7勝5敗
敗戦投手 野口二郎 8勝10敗

三塁打 (朝)浅原直人

勝利打点 小林章良 2


真田重蔵、3安打で完投勝利2安打完封

 朝日は2回、先頭の浅原直人が左前打で出塁、早川平一のレフト線ヒットで無死一二塁、小林章良が中前にタイムリーを放って1点を先制する。

 朝日は4回、先頭の浅原が左中間に三塁打、早川の投ゴロで三走浅原が飛び出し「1-5-2-1」と渡ってタッチアウト、しかし浅原は時間をかけて粘り打者走者の早川は三塁に進んで一死三塁、このプレーから推測するとスクイズ失敗ではないと考えられます。ここで小林が中前に2打席連続タイムリーを放って2-0とする。


 真田重蔵は西鉄打線を2安打に抑え、1四球4三振で今季3度目の完封、7勝目をあげる。打っても3打数2安打の活躍であった。


 西鉄の2安打は黒沢俊夫の左前打と山田秀夫の中前打。好調な二人がヒットを放った。





*2本のタイムリーを放った小林章良の直筆サイン。「Wikipedia」にはポジションが「内野手」と書かれている(2017年1月18日現在)が、戦前を代表する強打の「キャッチャー」であった。戦後は一塁手として活躍するが、この選手名鑑(戦後編)では「捕手」となっている。




2017年1月15日日曜日

18年 6・7月 月間MVP


 2016年9月4日付けブログ「夏季リーグ戦の日程について 」で予告させていただいたとおり、昭和18年夏季リーグ戦は6月19日から8月18日にかけて行われる変則日程となりますので、6月19日~7月13日に行われた56試合を対象として「18年 6・7月 月間MVP」を表彰させていただきます。

投手部門

 名古屋 石丸進一 1

 石丸進一は今月8試合に登板、60回3分の1を投げて4勝0敗1完封。防御率1.04、WHIP1.03、奪三振率2.40でした。

 ライバルの藤本英雄は、9試合に登板し、60回3分の2を投げて4勝1敗2完封。防御率0.59、WHIP0.77、奪三振率4.88と、投球内容では石丸進一を上回っています。

 それでは何故、当ブログは石丸進一を選出したのか。

 お伝えしているとおり、昭和18年ペナントレースは名古屋、巨人、朝日が激しく首位争いを繰り広げています。このような状況下でそのチームのエースに求められる条件とは「負けないピッチング」となります。

 石丸進一は4勝0敗を記録して、名実ともに名古屋のエースに成長しました。奪三振率が2.40と藤本に劣る理由は、石丸進一には球威がないのでピチングスタイルの違いに起因しているに過ぎません。

 朝日のエース林安夫は8試合に登板し、63回3分の2を投げて4勝2敗2完封。防御率1.13、WHIP0.74、奪三振率3.00。1敗している藤本同様、2敗している林は、今月の月間MVPの座を石丸進一に譲らなければならないというのが当ブログの考えです。

 石田光彦と若林忠志も今月4勝を記録していますが、上記3人より投球内容が劣ります。


打撃部門

 大和 鈴木秀雄 1

 大和 木村孝平 1

 今月の打撃部門の選出は、当ブログにおける月間MVP選出の歴史上、最も困難な作業となりました。異例ではありますが、鈴木秀雄、木村孝平の2名を選出させていただきました。

 鈴木秀雄は50打数16安打8得点9打点10四球2盗塁、二塁打2本、三塁打3本、本塁打3本。打率3割2分、OPS1.086を記録しました。

 木村孝平は52打数15安打10得点5打点12四球4盗塁、二塁打2本、三塁打1本、本塁打1本。打率2割8分8厘、OPS0.829を記録しています。

 山田伝は48打数17安打12盗塁、打率3割5分4厘を記録しましたが、安打は全てシングルでした。山田は4月21日の阪神戦以降、38安打連続シングルヒットを継続中です。昭和18年は、夏季シーズンからボールが飛ぶようになっていますので、今月の月間MVPは「長打」を重視しています。


2017年1月14日土曜日

18年 第9節 週間MVP


 今節は大和が3勝1敗、朝日が3勝1敗、巨人が3勝1敗、西鉄が2勝2敗、名古屋が2勝2敗、阪急が2勝2敗、阪神が1勝3敗、南海が0勝4敗であった。


週間MVP

投手部門

 名古屋 石丸進一 2

 7月10日の大和戦は1安打1失点で完投、13日の阪神戦は完封で今節2勝。名古屋のエースに成長した。

 朝日 林安夫 5

 今節2試合連続完封。

 巨人 藤本英雄 2

 今節2勝1完封。


打撃部門

 巨人 青田昇 2

 18打数7安打3得点4打点、二塁打2本。無四球と、積極的な打撃が特徴。

 大和 木村孝平 1

 15打数7安打3得点2打点、二塁打2本。猛打賞2回で好調大和を引っ張る。

 阪急 山田伝 3

 16打数6安打4得点3打点、4盗塁。2試合連続決勝打を放つ活躍。

 
殊勲賞

 阪急 下社邦男 

 13打数4安打5打点を記録。

 巨人 多田文久三 1

 V打2本の活躍。

 阪急 江田孝 1

 今節2勝1完封。


敢闘賞

 大和 石田光彦 1

 今節2勝をあげて好調大和のエース。

 朝日 中谷順次 2

 11打数5安打5四球。

 阪神 門前真佐人 1

 17打数5安打、二塁打、三塁打、本塁打各1本。

 朝日 広田修三 1

 14打数6安打。

 阪急 中村栄 1

 15打数6安打5盗塁。


技能賞

 西鉄 富松信彦 1

 7月10日の阪神戦で4四球2得点。

 西鉄 中村信一 2

 7月13日の大和戦で4四球を選ぶなど今節7四球。
 

2017年1月10日火曜日

古葉ちゃん


 昨日、野球殿堂博物館維持会員として招待された古葉さんのトークショーに行ってきました。

 80歳とは思えない姿勢の良さにびっくりさせられました。


 津田氏について語る場面では涙をこらえるシーンもありましたね。


 古葉さんを直接見るのは1975年初優勝時の後楽園球場と、大学選手権の東京国際大学vs慶大戦に次いで3度目になります。


 最後に10人程ずつ記念撮影もありました。


*話の中で「古葉ちゃん」がよく出てきましたので、失礼ながらタイトルを「古葉ちゃん」とさせていただきました。お許しください。

*進行役は胡口アナです。








2017年1月8日日曜日

18年 阪急vs巨人 6回戦


7月13日 (火) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 2 0 0 3 0 0 0 0 6 阪急 16勝26敗 0.381 笠松実 江田孝
0 0 0 2 0 0 1 0 0 3 巨人 24勝16敗2分 0.600 川畑博 藤本英雄 中村政美

勝利投手 江田孝 2勝1敗
敗戦投手 川畑博 4勝2敗

三塁打 (急)池田

勝利打点 山田伝 2

猛打賞 (急)中村栄 2


山田伝、2試合連続決勝打

 阪急は初回、先頭の中村栄が右前打から二盗に成功、上田藤夫は三振に倒れるが、山田伝が左前に先制タイムリーを放って1-0とする。

 阪急は2回、先頭の松本利一が四球を選んで出塁、池田久之が左中間に三塁打を放って2-0、笠松実は四球を選んで無死一三塁、松本泰三の遊ゴロで笠松は二封、三走池田は動かず一死一三塁、松本泰三が二盗を決めて一死二三塁、トップに返り中村は浅い右飛に倒れるが、上田が左前にタイムリーを放ち3-0とリードを広げる。


 巨人は4回、先頭の多田文久三が三塁に内野安打、永沢富士雄は右飛に倒れるが、川畑博が中前打を放って一死一二塁、小池繁雄に代わる代打小暮力三が左前にタイムリーを放って1-3、レフト下社邦男からのバックホームが悪送球となり一走川畑は三塁に、打者走者の小暮は二塁に進んで一死二三塁、阪急ベンチはこのピンチに先発の笠松から江田孝にスイッチ、坂本茂が右前にタイムリーを放ち2-3、なお一死一三塁とチャンスが続くが、トップに返り呉昌征は一邪飛、白石敏男は右飛に倒れて1点差止まり。何とか江田が踏ん張った。


 巨人は5回の守備からサード小池の代打に出てタイムリーを放った小暮がファーストに入り、ファースト永沢に代わって三好主が入ってサード。


 阪急は直後の5回、先頭の中村が一塁に内野安打、上田の三ゴロを代わったばかりのサード三好が二塁に悪送球して無死一二塁、山田が四球を選んで無死満塁、下社邦男が右前に2点タイムリーを放って5-2、一走山田は三塁に進んで無死一三塁、巨人ベンチはここで先発の川畑から藤本英雄にスイッチ、三木久一の遊ゴロをショート白石が一塁に悪送球する間に三走山田が還って6-2とする。三木に打点は記録されていない。


 藤本はここで降板して、6回から中村政美が三番手としてマウンドに上がる。


 巨人は7回、一死後呉と白石が連続四球、中島治康に代わる代打伊藤健太郎は一飛に倒れて二死一二塁、青田昇がライト線にタイムリーを放ち3-6と追い上げるが焼け石に水。


 江田孝は5回3分の2を4安打3四球1三振1失点に抑えて、7月11日の完封勝利に続いて2勝目をあげる。


 山田伝も11日の南海戦に続いて2試合連続勝利打点。1点差に迫られた直後に追撃の2点タイムリーを放った下社邦男が「並列の殊勲者」であった。



*前々日の完封勝利に続いて2連勝と好調な江田孝。大陽ロビンスの江田貢一時代の直筆サインカード。



*代打でタイムリーを放った小暮力三の直筆サインカード。強打の左打者として戦前戦後の野球界を生き抜いた。